はじめまして。花崎ひとみです。
ひといちばい敏感で繊細なHSPさんや、HSC親御さんを中心に、心理カウンセラーをしています。
過敏性腸症候群、ストレス等から胃腸に症状の出る子はとても多いです。
そのような子たちと話している中で得た情報、当事者の子どもと大人との会話、
その後の子どもたちの本音を少しご紹介します
過敏性腸症候群は、第二の脳と言われる腸が、悩みやストレスによって不調になり、下痢や便秘、強いお腹の張りに悩まされる病気、症状です
腸内環境研究の第一人者・福田真嗣先生によると、腸と脳とは迷走神経でつながっており、またホルモンを介してもやり取りして、互いに影響し合っているそう。
HSCや個性の強い子や、自罰的な奥ゆかしい子は、自分が他の子と違うことを意識したりしますよね。自分に合わない学校環境で…いつしか過剰適応を重ねて…または突然の発表などどうしても耐え難い緊張の状況に、必死に頑張っていても、その頑張りの心の代わりに悲鳴をあげた腸が症状を起こす…だからお腹がいたくなる…のかもしれません
その中でも呑気という症状。緊張から空気を呑み込んだりで胃腸に空気がたまり、強い張り・苦しさの原因。この病気発症前は何を食べても平気だったのに、小麦など特定の食品を摂るとガスが発生してしまうようになって、下痢やお腹の張り・鳴りがやまなくなる子もいます すごく痛い場合も!
とにかく思春期に症状が出やすいですね。
ホルモンも体も、変化のときですしね
ストレスも自覚なしに溜まりに溜まっていたりします。
誰でもお腹がすくとキュルルルーという音や、グーーという音が鳴ることがありますが、それとはまるで違う、オナラのような音が突然鳴ってしまうことも
子どもたちの表現では「ボッ」「ゴボゴボ」という大きな音が突然鳴る、またはお尻の近くで「ブリブリブリブリブリー!」 と、オナラみたいに音が鳴り続けて困る。
(溜まった空気やガスのせい)
実際にオナラがたくさん出ちゃう子もいます。
四六時中、ボコボコと大きな音が鳴る子。机の横のバッグの中身をとろうと体を少し動かしただけで、ボコボコと鳴ってしまうと言い…
マラソン、体力測定(腹筋・上体起こし)では、ボコボコの音がなり続けるため恥かしくて実力が出せず困った…など。
下痢の子、便秘の子、それを交互に繰り返す子、腹痛の子、症状はみんな違いますが、でも苦しみは深く同じかなと感じます
学校という集団生活をする場で、皆と違い浮くわけにはいかないのです。
そのような止めようのない体の変化から、学校のクラスでは緊張が強くなります。
イジメられることが怖くなります。
静かな朝読書の時間が怖くて遅刻してしまう子もいます。音を聞かれてしまう、と考えるからです。
下痢なのかオナラなのかわからなくても、腸はパンパンに張っていて破裂しそうだし、大きな音が出ちゃったら困る、教室から一旦逃げ出したくなります。
お腹、激痛なのです。冷や汗がでるくらい。
トイレに行ければ、少し楽になる子もいます
また、吐き気の出る子もいます。
教室にいられなくて保健室に行きたいと考えるときでも、たいていの子が、言い出せないと言います。授業中のトイレは基本ダメなこと。保健室も。
授業中の先生を納得させるだけの体調説明が必要だけれど、クラスメイトが注目している静かなところで、皆んなの前で、聞かれているところで、毎度自分の体調説明をさせられるのは苦痛でしかない。そんなことをする勇気はない。
親と共に学校へ、事前に過敏性腸症候群への理解を連絡してあった場合でも、途中退室を皆の前で叱責された、という話も聞きました。
授業中追い詰められた心理になりパニック寸前。
割と先生って、理由がハッキリしないと退室を許可してくれないんですね。
他の生徒たちの前で発言・説明する勇気、基本的に病状が相当重くないと「なんで?」と考える先生を説得する勇気は、出せない子がほとんどです。
周囲には知られたくないことなのです!
それでももうダメだーーー! と思い、耐えられないほどのとき保健室へ行く。
または…それが無理だからと学校を休む。
次々と別のストレスも生じますね
保健室の先生の所へ行っても、簡単に保健室を利用してはダメだよと諭される。今日はどういう症状なの? そんなに痛いの?
保健室。そこで優しい養護の先生がいたとして。
話を聞いてくれたとして
→子どもたちからはこんな声を聴くのです。
● お腹こわすのって、よくあることだよ
● あなたよりもっとヒドイ子もいるけど、教室で授業うけてるよ
● 大したことじゃないよ、大丈夫
● 腹鳴恐怖? 何それ。そんなの知らないなぁ
そう言われて傷ついたって。
大人は誰もわかってくれはしないって。
精神が弱いなぁっていうメッセージを受け取ってしまった子、多いです。一言大変だねと受け止めてほしいだけなのにと、ガッカリしています
社交不安障害の中に、腹鳴恐怖というものがあります。人間関係の中で、自分のお腹の鳴り(ガス・空気)が気がかりで、社交不安になってしまっている状態です。
本人、とてもツラく悩んでいます。
とくに思春期。1人で病院へ行く勇気もなく、誰にも相談できないでいるうちに症状がどんどん悪化してしまい心理的にも追い込まれて、長い期間にわたり心底悩んでいます
そんな子たちが、やっとの思いで、腸の困りごとを人に打ち明けようと決意する。1人で抱えきれなくなって、社交不安のことも打ち明けようと思う。
その気持ちを汲んでください
打ち明けるのは、保健室の先生であることが多いです。
先生は、子どもが深刻にならないようにとハハッと笑ったり、そんなこと? と言ったり、大したことないよと励ましたりする。思春期の子の心理を知らない担任には事実だけの報告をしちゃう。その結果が子どもたちをとても傷つけ、もう誰にも話せない、と頑なな感情・深い悲しみに落としてしまうことを、知っていただきたいです その子たちにどういう言葉をかけるのか、どう対応してあげるのがベターなのかまでを、ぜひ専門家としての知識を職員室に伝えていただきたいです。お願いします。
味方がいない中で毎日を神経すり減らして生きている子どもの気持ちを、どうしたら救えるのかを、皆んなで考えていきたいですね!