先日、日本ホームインスペクターズ協会九州支部の講習会にて、
講師をした関係で、参加されたホームインスペクターの方から、質疑
を受けた。
工事現場の雨対策についてである。
九州は桜の季節から梅雨までの間、雨が降る日が多い。
施工工事の期間中の雨対策は、住宅メーカーにより、バラバラで、
しっかり行われている現場も有れば、その逆も有る。
施工(建築)中の建物が雨に濡れることは、非常にまずい。
後々、色々な弊害が生じる。
一例を挙げると、2×4、パネル工法住宅等は壁(パネル)に直接クロスを貼るために、
パネルの中まで水に濡れると、表面は乾燥していても、中が濡れている為に、
クロスとパネルの間から水が蒸発出来ずに、カビ発生の原因となる。
雨に濡れた壁(パネル)は本来ならば自然乾燥させるのがベストだが、工期等の
問題で表面を乾燥機等で乾かす作業となる。ここで、だまされるのが、表面の乾燥状態と
中身の乾燥状態が違うということである。この違いを認識しているハウスメーカーは、
はたしてどの程度存在するか、不明である。また、下請け(協力会社)も同様である。
また、ホームインスペクターですら、不明である。水の塗れ具合を調査する含水率計
という機械がある。この機械の長所、弱点を、しっかり理解して対応しているか?
私の所属するNPO法人日本ホームインスペクターズ協会九州支部は日々、こうしたことの
研鑽をしている会員の集まりである。
建築中のお施主の方は、くれぐれも工事現場の雨対策は、しっかり行って下さい。