この間はちみつ100%のキャンディーとシュガーレスの真実 を書いたが
その表の中のアガべシロップ(アガべネクターともいわれる)は
一般的にGI値が低く太りにい健康甘味料と言われている。
私も一時この甘味料を使用していた時期があった。
お気に入りの国産オーガニックコスメ「アムリターラ」でも体にいいスイーツとして
アガべシロップのクッキーなどが売っている。
またローフードやマクロビの甘味料としても重宝されているようだ。
しかしその反面、本当に体にいい健康甘味料なのか疑問があがっている。
1.製造過程で2回精製加工されている。
アガべシロップはテキーラの原料と同じメキシコを中心にアメリカ南西部と中南米の熱帯地方に
自生する下記の写真のようなリュウゼツランからつくられる。
リュウゼツランの茎のでんぷん質の部分を蒸し焼きにして糖化を起こし、
これを絞って出た液状の糖分はこの段階では甘くないテキーラの原材料。
このテキーラの原材料を濃く煮詰めるとアガべシロップ(アガべネクター)の出来上がり。
1回目は蒸し焼きにして、2回目は濃く煮詰める製造方法からも分かるように、
2回も高温処理で精製加工されているのがアガべシロップ。
一般的に精製され加工されればされた食品ほど、消化がよくなく体に良くないということは
2回も精製加工され高温処理されたアガべは体にいい甘味料と言えるのかということになる。
ローフードに使用する、生、ローフード用のアガべシロップは低温処理されたもので
「生」だったら甘くないテキーラの原料のままだし、低温処理といってもローフードは48℃以下で
加熱処理されたもののみなので、いったい何度で処理されたものなのという疑問が生まれる。
2.GI値は体にいいもののバロメーターになり得ない。
GI値とは血糖値を表す指標で、GI値が低い程、体内で糖に変わりにくく太りにくい。
そして測定基準は炭水化物50グラム摂取した時に際の血糖値の上昇の度合いを、
ブドウ糖(グルコース)を100とした場合の相対値で、要するにブドウ糖濃度の測定のこと。
過去記事の糖質の表
でも分かるようにアガべシロップはほとんどが果糖。
アガべシロップのGI値が低いと言われているが、これはブドウ糖がほとんど含まれていないためだ。
また、GI値が比較的高い食べ物、例えばジャガイモ、ニンジン、パイナップル、ぶどう、スイカ、
バナナが GI値が高いので体に良くないのかといえばそれは明確にNO。
GI値は糖尿病などの病気の人には血糖値をコントロールするためのものであって、
GI値が低い≠健康にいい、ダイエットにいいとはならない。
数年前に初めて買った有機生アガべシロップと書いてあるが、残念だが生ではない。
3.アガべシロップはトレーサビリティがしっかりしていない。
ほとんどのアガべシロップがメキシコからの輸入物が多く、テキーラを取り仕切るマフィアが絡んで
添加物が入れられたり、イミテーションが出回ったりと問題になっている。
要するに、トレーサビリティがしっかりしてないということは信頼できる商品か疑問ということ。
日本において輸入食品全般に言えることだが、海を渡ると流通履歴が困難になる商品が出てくるのは
仕方がないと言えば仕方がない。
これが原因で輸入有機食品を原材料に使用しなければいけないローフードメニューを止めた
真摯なカフェは武蔵小山の四季彩茶屋葉菜。
アガべシロップは体にいいという意見もある反面、悪い話もちらほら目にするようになったアガべ。
何を信じて、何を選択するかは自分が決めること。
年末アガべシロップのクリスマスケーキなる最悪のものを買ってしまい
更に印象を悪くしてしまったアガべ。
この場合、アガべシロップ自体が悪いわけではなかったのだが、購入しなくなった主な理由としては
やはり精製加工を2回もして製造されているということだろうか。
断わっておくが、これはあくまでも私の意見でアガべはいいという方も多いと思う。
どの甘味料を選ぶかは自由。
ただ黒い噂がある限り、100%信頼できる甘味料かといったら答えはNOであることは確かだ。
アメリカ在住の方々のアガべシロップの疑問点についての記事を是非読んでみて。
NYでデトックス - イギリス・ローフードネットワークの選択
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