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ホントのこと言うとこの作品の制作が発表された時のティザーを観た時はこの作品にそれほど期待をしていなかったのです。始まってからもしばらくは観てなかったし、観ようとも思ってなかったんですよ。ところが皆さんが高評価を下してるのを聞いて・・・。見始めたら加速度的に良くなってきました。

 

『Love You Teacher』

●監督・脚本

Dome Jarupat Kannula(『Peaceful Property』『MuteLuv【Pern・Nani・Prem回】』など)

●キャスト

Pobmek:Perth  Tanapon Sukumpantanasan

Solar/Sun:Santa Pongsapak Udompoch 

Jee:Kay Lertsitticha

Sodchuen校長代理:Sammy Samantha Melanie Coates 

 

2026年3月~5月

全10話

2025年5月現在Youtube視聴可

 

あらすじ

同じ小学校の教師であるPobmekとSolar。彼らは大学時代のルームメイトであり、その頃からの恋人同士。

そこに新人教師として赴任してきたのはJee。幼馴染であり、子供のころから優秀だったJeeはPobmekの劣等感の根源でもあった。そのため一層憂鬱になるPondmek。しかも彼は元来、子供好きではなく、あまり仕事熱心な教師とは言えなかった。

対してSolarは子供たちからの信頼も厚い。

しかしそのSolarが交通事故に遭い、目が覚めると彼はSunという7歳児になっていた。

 

丁寧なキャラクター設定

この作品は、監督Domeさんが脚本も書いています。そのせいもあってか、キャラクター設定が丁寧な感じを受けました。

PobmekとSolar、明るい恋人同士の彼らが、ルームメイトだった大学時代にどのように気持ちを通わせ、恋人になっていったのかを現在の状況と交錯させながらゆっくりと描いていっています。

その中でPobmekが誰にも言わずに抱えていた心の闇も少しずつ見えていきます。

Pobmekの心の中には、過去の母親との関係性で生まれた苦しみが楔となって突き刺さったままです。そして現在、優しくてなんでもできる恋人だったSolarが一日おきに7歳児のSunに変わり、その面倒を見る日々の中で疲れ果てていくのですが、その辛さが限界に来るまで我慢してしまうのです。

Solarはなぜ、Sunという子供に戻ってしまうのか。そこにSolarすら覚えていない過去の出来事があり、それがゆっくり解き明かされていきます。

SantaのSolarとSunの演じ分けもとても良かったです。

いつしかPobmekの心の中には、SolarだけでなくSunも、かけがえのない大切な存在になっていきます。それは観ている私の心の中にも同様です。

この作品は10話ありますが、物語をPobmekとSolarの物語だけに絞って丁寧に描いていったところも評価が高いです。

 

こどもの夢のようなカラフルな「学校」

思い返せば私のころの学校はコンクリート色。カラフルな場所などどこにもありませんでした。

そして先生たちのほとんどが地味な服、または上下ジャージでした。派手な服は禁止されているかのようでした。

この作品の設定は小学校です。しかしそこは私立の幼稚園のようにカラフルで夢にあふれています。

職員室や校長室もそうです。

さらには、Sammyちゃん演じる校長代理の服装は毎日夢にあふれていて、そこには威圧感や権威などは無縁の世界です。

たまにはスーツをベースにしたものもありますが、そこには肩から袖にかけてふんだんにフワフワしたレースが使われていたりします。

こどもたちに学力や体力や向上心をつけさせて責任感を学ばせないといけない。

しかしそこに威圧感や権威は必要ないのではないか、と語っているかのようです。

ここで描かれる「学校」には怖い大人や会いたくない人はいなくて、怖い場所でも行きたくない場所でもないのでしょう。

なんていう素敵な描かれ方なんだろう、と思います。

 

 

 

GMMTVが目指すのはストレスのない作品なのか

本当に最近のGMM作品は、ストレスが少なくて優しい作品が多いと思います。

ラスト近くに敵が現れて大変なことになる・・・!と思ってたらいつのまにか敵は消失してたとか(『That Summer』)、倒すべきラスボスは巨大な財力と権力を持つ家族!それにどう打ち勝つのか!と思いきや、めっちゃいい理解者だったとか(『Me And Thee』『MyRomanceScammer』)結構ストレスを排除した作品が多く、その分、愛情の先にある信頼や許しをテーマにした作品が多いように思います。

この『Love You Teacher』もまさにそうです。

お互いへの愛情は確固としていて、とくに嫉妬してウダウダする回などはありません。

しかしそれ以上にこどものころに受けた傷に対して、どう対処するのか。

Pobmekが許せなかったことを母親に伝えるシーンがとても印象的でした。

様々なことを抱えて疲労する彼を支えるSolarや、JeeとSodchuen校長代理のシーンも忘れ難いです。

さらにSolarが過去を知り、Pobmekに支えられつつそれを受け入れていくシーンも。

これは決して派手な作品ではないけれど、もしかしたらとても静かな名作なのではないか?

 

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最近ではよくこの『Love You Teacher』を人にお勧めしたくなっています。

そういえばGMMに来て以来、わりとクズ男役が多いPerthなんですけれど、これはもう『Love By Chance』に次ぐ彼の代表作になるんじゃないかな? Santaの二役もほんと見事!

 

 

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2026年2月から4月にGMM25で放映された『My Romance Scammer』について書きます。

この春、うちの店にいらっしゃるお客様の間でも「JuniorMark」という言葉が飛び交っていました。

『My Romance Scammer』

●監督

New Siwaj Sawatmaneekul

●メインキャスト

Tim:Junior  Panachai Sriariyarungruang

Pai:Mark Jiruntanin Trairattanayon 

Yu:Ohm Thitiwat Ritprasert 

North:Poon Mitpakdee 

 

2026年2月~4月

全12話

主な視聴方法 Youtube (2026年5月現在)

 

あらすじ

PaiとNorthは、億万長者であり巨大ショッピングモール等を経営する富豪の家系に属するいとこ同士である。

優秀で子供のころから祖父の高い期待を受けていたPaiは若くして家業の中で大きな責任を任されていた。

優しい性格ではあるがなにかにつけて甘くなかなか仕事の成果を出せないNorthは祖父からの溺愛を受けている。彼は友人のカフェに出資している。

そのふたりが偶然にある男と出会う。Paiは有名建築家だと名乗るTimに。Northはハイキングに出かけた山の中で、川に落ちた彼を助けてくれたYuに。そしてそれぞれは瞬く間に恋に落ちる。

しかし、Paiも、Yuも、結婚詐欺師だったのだ。

     

キャストの良さ

この作品で多くの人が絶賛するのはキャストの演技力の良さだと思います。

ものすごく均整がとれた体の上に整った顔を持つ、大きな瞳がポイントのMarkを好きになる方も多いようですが、私はJuniorの演技力の高さに驚きました。

騙しているときのPaiの前で見せる優しさや包容力のある演技と、詐欺師であるときの顔、そして詐欺師であることがバレた後に見せる本当の顔。そのあたりの差を演じ分けています。派手な演技をするわけではないのですが、何故かTimが見せる様々な表情に惹きつけられてしまいました。

Juniorは2016年のNadaoの作品『I Hate You, I Love You』でデビューした29歳です。

『Until We Meet Again』から観ていたOhm。彼はぶっきらぼうな役柄が多いのですが、今回はお得意の落ち着いて男らしい雰囲気に加えてとても柔らかい表情やコミカルな演技も見せてくれました。これはもしかしたらPoonくんに拠るところがあるのではないか?なんて思ったりします。

Poonは2019年からいくつかの作品で「主人公の友達役」で登場していたのですが2024年にGMMに入りました。今回のNorthというキャラクターは、かわいくておバカな男子でありややもすれば甘くなりすぎて共感を得られにくい役どころではないかと思うのですが、Poonがかわいさの中に誠実さなどが見え隠れしていて、とてもいいバランスでNorthを演じているように感じました。

多くのNew監督作品は、登場する2CPが「はい次はこちら。それをちょっと見せて今度はこちら」という流れになっていて、ストーリーの進みが遅く感じることが多いのですが、今回はこの4人の関係性がとてもうまくミックスされていて、きちんと4人の群像劇になっていたところがとても良かったです。

 

最近のGMM作品は「優しい」

この作品の中に、財産を巡っての熾烈な駆け引きや陰謀、騙され傷つけられたことに対する怒りと復讐、そういったものを少しでも期待した人にとっては非常に残念で物足りない作品だと感じられると思います。

この設定の作品では、そこに物語を持って行く要素は幾つもありました。

彼らメインキャスト4人が抱える背景は、それぞれに過酷であったし、孤独でもあったと思います。

そういったことには多少なりとも抵触してはいます。

しかし、騙した側はどうやって自らの愛情を信じてもらえるのか。

そして騙された相手は、それを許すことはできるのか。

そこにフォーカスを置いた作品だと思います。

最初の1話からTimとYuがそれぞれ詐欺師であるということを明らかにしているため、物語の中盤までは非常にハラハラします。PaiとNorthが幸せであればあるほど、その後訪れるだろう悲劇がどう描かれるのかも注目ポイントでした。

しかし、愛情を信じることの難しさを描きつつ、とても優しい作品になっていたと思います。

 

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気になるところと言えば、Paiの両親はなんなの?とか、祖父のPaiとNorthに対する接し方の違いの理由がもっと描かれてたらなあとか、そゆことはあるんですけどね。

でもおすすめ作品です。

 

ウォン・カーウァイの映画は観るたびに何かしら新しい発見がある。

 

そういうタイプの映画は幾つもある。

最後まで観て初めて、主要人物の隠されていた内面に気付き、それを知った上でもう一度見返すと初見とは全く違う意味を持って鑑賞できる作品。

または設定が難解で、見終わった後で歴史やSF的設定に対して理解を深めたのちに再度見ることで初見では理解できなかったことを発見する作品。

私にとってウォン・カーウァイ作品は、そのどちらでもない。

もっとささやかではある、けれども私の中でなにか深いところに響くなにかを発見するのだ。

 

私はこの映画を劇場で観るのはこれで三度目になる。

最初の「今回の発見」は、「この作品はこんなにシンプルでわかりやすい映画だったのか」ということだ。

過去に何度も、ウォン・カーウァイ作品は雰囲気だけのおしゃれ映画とかわかりにくいとか、そういった感想を目にした。

かつての香港という街を表す狭い通路、狭い空間の中に詰め込まれている人々、湿度、それらは彼の多くの映画の中で表現されている。その色合いや風変わりなカットをおしゃれと捉えることもできる。しかし私は、「香港から発信せずにはいられないこの街の歴史と立地的特異性」と捉えている。

それから、いつも登場人物たちの出会いのシーンだけが、まるで缶の中に入った輪切りのパイナップルのように積み重ねて表現されている。その場に向かう時間や動機、そういったものをバッサリ切って、ある特定の「時間」を積み重ねることで表現するウォン・カーウァイの映画は、時間の捉え方が一見困難に思えて、それが彼の映画のわかりにくいものだと感じられていると思う。多くの彼の作品で時間の経過を表すものは唯一、「衣裳」なのである。特にこの『花様年華』の中での時間の手掛かりはマギー・チャン演じる女のチャイナドレスのみだ。

しかし、だからこそ彼の映画の核の部分は本当にシンプルなのだ。

ある女に、またはある男に出会って、その思いを一生抱えたまま生きていく映画。

実は、それだけなのだ。

ずっと、どの映画でもウォン・カーウァイはそれを描いていて私はとても切なくなる。

そして60年代の香港に、80年代の香港に、12世紀の南宋末期の砂漠に、90年代のブエノスアイレスに、30年代の中国に、2000年代のNYに、恋を持ったままその地を離れる人と、恋を抱えたままその地に残る人が、ずっとずっとそれぞれの場所に「いる」。私の心の中に「残り続ける」。

今回の『花様年華』を観ながら、彼の作品の様々な登場人物たちが残している恋の痕跡のようなものを感じて、それが懐かしくもせつない気持ちでいっぱいになっていた。

 

『花様年華』のカメラマンは、これまでずっと一緒に作品を作ってきたクリストファー・ドイルの他に、リー・ピンビンが起用された。今回、映画を見ながら「きっとすべてではないけれど、ここは確かにウォン・カーウァイの指示でドイルが撮ってウィリアム・チャンが編集した、というシーンだとよくわかる」と感じながら観ていた。過去の登場人物だけではなく、そういったスタッフの愛の痕跡もウォン・カーウァイ作品に感じられる。そしてこのドイルとの共同制作はこの後、『愛の神エロス』をもって現在のところは終了しているのだなあ。そのこともとても感慨深い。

大雨で水の波紋さえ見える路上のカットが、『ブエノスアイレス』でトニー・レオンが働く肉屋の床に流れる血の赤のシーンに重なる。車の後部座席の二人、3回鳴らして切る電話、トニー・レオンのモノローグ、伝えなかった言葉・・・。

今回の私にとってこの映画を観るということは、『欲望の翼』『恋する惑星』『楽園の瑕』『ブエノスアイレス』『グランドマスター』、そこに共通する、ウォン・カーウァイが作り出した一生分の思いと、それでも生きていくという強さの痕跡を様々なカットの中で拾い上げていくことだった。私にとっていつも、ウォン・カーウァイ作品だけがそういう映画なのだ、ということを発見したのだった。

 

さて今回新たに編集され、そして公開された『花様年華2001』。

そういえば1997年に2番館で『ブエノスアイレス』を観た私は、次のウォン・カーウァイ作品を心待ちにしていた。その当時はトニー・レオンとマギー・チャンで『北京の秋』というタイトルの映画を撮ると発表されていた。

ところがその制作の話はいつしか消えてしまい、2001年にいきなり告知されたのは『花様年華』を上映するというニュースだった。そんなこともあったなあとこの『2001』を観ながら思い出したのだが、それよりも驚いたのは、2001年の香港のイートインできるコンビニ店でマギー・チャンが言うセリフ、「鍵を預かって」。なんとこれは2007年のノラ・ジョーンズ主演の『My Blueberry Nights』ではないか。この作品の原案が実はここにあったのか!

この短い9分の短編でまた『花様年華』と『MyBlueberry Nights』という2本の作品に邂逅する。ああなんて幸せなことだ。何度でも出会うって、『花様年華』のふたりが時を越えてまた出会うという話に見えて、実は私たちはウォン・カーウァイのたくさんの作品の中で恋を抱えたまま生きている彼らに何度でも出会うことができるってことではないかしら。

 

余談だけど、うちの店は店名に「春光乍洩」(『ブエノスアイレス』の原題)を入れていて、それは小さな誇りになっているのだけれど、もうひとついえば実は実は個人的にQRコード決済と語学アプリのアカウント名を「MyBlueberryNights」にしている。今回の『花様年華2001』を観て、このこともちょっと自慢気な気持ちになったのだ。

 

2020年から日本の『ポルノグラファー』にハマって以来、配信サイトに加入を始めてからは、なるべく観られるBL作品は国を問わず何でも見ていこうと思っていました。

しかし2025年からは、譬えが変ですが保護猫活動をしていたけれど多頭飼育で崩壊、みたいな・・・。ああ、みんなかわいい猫ちゃんたちなのですが多すぎてどうにもならない・・・みたいな・・・。

BL作品は配信サイトにも氾濫し、YOUTUBEでも観られる作品があって、私は「ながら見」はしないしもちろん倍速再生もしません。だからもう本当にいろいろが追い付かない。

そんな毎日なのに、また!

こんな素敵なCPが誕生してたなんて!!

 

SurfJava!

SurfくんはTee監督作でWeTV作品の『I Saw You In My Dream』に出演していたそうですね。なんというか目とか表情の切実さがTay Tawanを思わせます。

Java君は『Boss And Babe』などから脇で出演してた子ですが『Head 2 Head』『MuTeluv: Love Me if You Swear 』で主演CPとして登場。

別大学に通う工学部の中のリーダーであるふたり。他校との衝突も激しい彼らなのですが・・・という内容。

ちなみに『MuTeLuv』シリーズはどれもテーマに信仰・信心を置いています。この物語では、ふたりともそれぞれ寺で祈願をしていて、その願いが叶ったために寺院へのお礼参りをするという非常にタイならではの話。

しかもそこに出てくる寺院が、どれも非常に面白いのですよ。

私も去年、ローカルな寺院をいくつか回ったのですが、川の魚に餌をあげるタンブン、棺から登場するガイコツにお布施をあげる、きれいに磨き上げられたお寺の中に犬や猫がうろうろしているところなど、不思議な光景をいくつか拝見しました。

この作品に登場するお寺にもちょっと行ってみたいですね。

いやそんなことより、SurfJavaですよ!

GMMはもうすでに十分な俳優を抱えてて、その多くはCPとして活動してて、才能豊かな彼らはドラマに歌にダンスもこなしてるのはご承知の通り。それなのにまだまだ若手でどんどん登場してくるんですよ。

レジェンドと呼ばれてしまうKristSingtoやTayNew、OffGunも新作を作り続け、LOLに出演しているその下の世代のCPたちもバリバリ活躍してるのに、さらにSeaKeanとかいろいろいるのにまだまだこんな・・・!!

SurfJava!!

めちゃいいじゃないですか・・・!!

もうどうしたらいいの、どうしたらいいの・・・!!

とにかく『MuTeluv』のシリーズはそれぞれ各4話と短い、しかし結構中身は充実な満足度高いシリーズですので是非見てください!

 

 

「なにかがっつりと心に響くものが観たい!」

と思っているかたに今、強く強くお勧めしたいのが、タイドラマ『Shine 月の裏側で僕らは輝く』です。

視聴できるのは2026年2月現在、U-NEXTのみでさらにポイントなどによる課金制、ということで視聴ハードルは高めですが、U-NEXTに加入しているかたはほんとぜひ!

そして繰り返しますが「なにかがっつりと心に響くものを観たい!」と思っているかた。

そのこころをきっと満たしてくれる作品かと思います。

政治と経済と愛の自由を描いたこの作品。こんなん、アジアではタイでしか作りえないかも。

 

  物語の設定と人物

 

背景は1969年から1971年の政治およびカルチャーが混迷するタイ。軍事政権も勢いを増していて、それに対する学生の反体制派デモも盛んに行われている。

折しも発電所建設計画に、資本家と軍の上層部との癒着が疑われている。それを背景とした、パリから帰国したばかりの経済学者トリンと、資本家の息子で平和と音楽を愛するヒッピーのタンワー、反体制デモの中心人物である学生ビクター、トリンの叔父で軍の上層部クライルート大佐、そして真相を追い求める新聞記者ナランら5人の物語です。

 

 

 

  キャスト・スタッフ

 

『Shine』

制作 Be On Cloud

監督

 Ning Bhanbhassa Dhubthien(他、『4Minutes』など)

 Pond Krisda Witthayakhajorndet(他、『Kinn Porsche』など)

 Jean Khamkwan Duangmanee 

キャスト

トリン Apo  Nattawin Wattanagitiphat
タンワー Mile  Phakphum Romsaithong
クライルート  Son Yuke Songpaisan
ナラン   Euro Yotsawat Tawapee 
ビクター Peter Deriy

 

  この作品の見どころ

映画には、暗闇の中で集中しながら不特定多数の他人と共に一気に観ていく楽しみがあります。

しかしドラマには、毎話1話ずつを楽しみにしながら時間をかけて堪能していく楽しみがあります。映画より数段に時間もかけてひとつの作品を描くことができます。

この物語はタイの政治や経済の暗部を描いている作品であるため映画に向いているようにも思いますが、全部で約9時間をかけて人物の背景から心の動きを繊細に絡めて描いているため、見ごたえが半端ないです。


現代に生きる私は、「とにかく今、私の周辺だけでも戦争に巻き込まれないように」と思っています。世界のあちこちで紛争が起こっています。それなのに「とにかく今、自分の周辺だけは」というのはあまりに身勝手な考えかもしれないけれど、すべての人がそう思って、すべての人の周辺から理不尽な争いがなくなれば・・・と思うのですが・・・それもあまりにも実現不可能な理想なのでしょうか。

この作品を観ながら、人間はこれまでずっと(そして今も)生きていくために戦わざるを得なかった、ということについて考えていました。その日の糧を得るために、から始まり、奴隷にならないためにとか、生きる権利を獲得するために、と様々な理由で戦わざるをえませんでした。今の私たちに選挙権があることも、学ぶことができることも、職業を選ぶことができることも、それらの戦いの末に立脚した権利です。それに至るまでにはどれほどの人が無残な死を迎え、それに対して残された人が泣いたのか。みな、自由と権利を勝ち取りたいけれど、しかし誰だって死にたくなどないのです。それでも、今日のことよりも、明日のことよりも、もっと先の未来のために戦った人たちで「今」ができているのです。

私はその時にその場にいたら、そんなふうに戦えるのでしょうか。

実際にはどんな戦いも、多くの人はただ巻き込まれているものなのではないでしょうか。人がただ、戦いの中のひとつの駒となって命を懸けて動いている。残念ながらこの地球で、人間という種族はそのようにしか生きていけないのでしょう。


そのような時代で、ゲイというマイノリティとしてその世界をどう生きていくかと戦っているふたりの人間がいます。クライルート大佐と反体制派の学生ビクターです。そしてもとは異性愛者だったようですが同性の男に恋をした男たちもいます。

タイという国を、貧困の人々を救済し、平等で、そして様々なひとりひとりの人が平和に生きる権利のために戦う彼らたち。一瞬の幸福とそれを切り裂く絶望。

繰り返されるそんな日々を乗り越えて「今」があるのだと感じる作品です。

どんな絶望の夜があっても、また次の日には陽が昇る。変わらないけれど変わろうとする今日が始まる。その朝の陽の美しさを、私も登場人物と共に泣きながら見つめました。

 

 

ラストシーン。そこは2025年のタイ。同性婚が法律で可決されたこの時、この作品の登場人物の二人が海を眺めています。

苦難の時代を乗り越えてふたりはきっと結婚したのでしょう。

ドラマが現実の、今のタイに結びついた瞬間です。

タイで同性婚の法制化が決まった瞬間。及びそれが実際に施行された日。メディアではそのアイコンになるようなハンサムでお互いに自立した有名俳優カップルたちが多く取り上げられてました。しかし中には老齢カップルもSNSの写真に写っていました。その人たちももしかしたらこの時代から付き合っていて、ともに長い時代を経て今に至った人たちなのかもしれません。

ラストシーンでの作中の彼らは2025年では多分、70代半ば。希望を持ちながらふたりであれから50年を過ごしてきたのか。そこで重ねあう老いた手と手。

作品の中に登場したすべてのひとたちが過ごした人生の時間が、見終わった後も深い余韻となって気持ちを満たしてくれる作品でした。

 

ドラマを選ぶときに、「好きな俳優」や「疲れた日常を束の間忘れさせてくれる温かい作品」で選ぶ人も多いと思うのですが、もしもなにかがっつり見ごたえのある作品を望んでいるのでしたらぜひおすすめです。

もしも見終わって、気に入ったら、そしてBe On Cloudの作品がまだ未見であれば、同じくU-NEXTで視聴できる『Kinn Porsche』『4Minutes』も観てほしいです。

 

  スタッフ・キャストについて

 

主演はBe On Cloudを代表するMileさん、Apoさん。ほかに脇で『4Minutes』で熱演したFuaizくんが、ビクターの友人のウットとして出演しています。

トリンの友人タナコムに、元NadaoのOabさんが出演。

そしてこの作品でもっとも強烈な印象を放ったプラチャー陸軍大将は、『Spare Me Your Mercy』他、どの作品に出演しても異彩を放つ Gandhi Wasuwitchayagitさん。

この作品のプロデュースはBe On CloudのCEO、Pondさんで、監督と脚本にも参加しています。

作中の音楽にも力を入れるPondさん。『Kinn Porsche』同様、SLOT MACHINEやSeason Fiveらの楽曲を使用し、エンディング曲も回によって変えています。

音楽から60年代終わりから70年代にかけての世界的な変革を予感させるムーヴメントを感じさせます。

作品の質を考えてもやはりBe On Cloud、資金は潤沢にあるのかなあ。そして今もタイには軍があり、特に昨今は政権交代が頻繁に行われて不穏な情勢は未だあるタイで、このような作品を作っていくことは本当にすごいし意義のあることだと思います。

 

今、ちょっとびっくりしちゃったんだけど、韓国映画『Love in the Big City』を観に行った感想ってどこにも書いてなかったの?!

そういえばXに書いただけだったんだわ。

予告ではまったくスルーだったのが、ちょうどお客様で原作小説を読んでる方がお勧めしてくださって、それで映画を観たらもうとても良くってボロ泣きで、友人たちに勧めまくった映画だったのに。

そして原作を友人が貸してくれて、それを読んでまたなんとも言えない気分になって・・・。

その、原作「大都会の愛し方」の韓国ドラマ版が去年にやっとU-NEXTで配信されたのです。

ポイント制で(泣)

(お願い、見放題来て・・・泣

 

さて、休日の夜、まだやりたいことはあるのだけれど、この作品の感想を書かないことには眠れそうにありません。

 

大都会の愛し方

原作 パク・サンヨン『大都会の愛し方』

監督 ホ・ジノ/ホン・ジヨン/ソン・デギョム/キム・セイン

 

脚本 パク・サンヨン

主演 ナム・サンス

 

映画では、奔放な大学生ジェヒと、学内の仲間に馴染めずクラブにばかり入り浸っているフンスの物語。どちらかと言えばジェヒにより焦点を置いた描き方であり、恋をしたり別れたりしながら彼らにとって生きやすい世界とはどんなところかを探しているような物語でした。

こちらは映画版の予告編です。

 

 

ドラマ版の内容は原作小説により近いものでした。

主人公ヨンの大学生時代から始まり、そこから小説家を目指し、会社員として働き・・・など環境が変化する中でヨンが出会い、恋をしていくさまが描かれています。

ただ、ドラマのほうでは女性のジェヒの名が「チェ・ミエ」に。

そして映画ではフンスとなっていますが、ドラマでは原作通りの「コ・ヨン」です。

 

普段、私がよく見ているのはご存じのようにタイBL。

ほとんどの作品が、出会い、いろいろあるもののハッピーエンドで終わります。

ゲイである彼らにとっては、その恋愛は友人、そして家族からも祝福されるべきものであり、もちろん社会的にもそれは当たり前のこととして描かれています。それは、そのこと自体は、大変に意義のあることなのです。

さらに彼らの恋は多くの場合は永遠の幸せであるようにも描かれます。

ゲイカップルのアイコンとなっているタイの俳優たちも、ふたりの関係性の豊かさと永遠に続く幸福をSNSで常に発信しています。

ただ、現実の恋愛はどうなのでしょう。

例えば、わたしたちの恋愛はどうだったのでしょう。

恋愛をするとドラマのように美男美女ではないのに、相手のことが途轍もなくチャーミングに見える。

会えた一瞬一瞬に私の脳内ではドラマのBGMがめっちゃかかってましたよ。

『大都会の愛し方』に登場するヨンも、恋愛をすると本当に相手のことが愛おしく、チャーミングで、その出会いは唯一無二のように感じます。しかし付き合っているうちに相手の持ち物や服やささいな生活習慣を「相手のために変えてあげたい」と思うし、そのうちに「変わらない相手にイラつく」という状態に変わっていきます。

あれほど好きだったのに冷めていく気持ち。それが悲しくてもう一度相手に向き合おうとするも、また離れていく心。

交互に訪れる恋愛の煌めきと喪失、この感覚、身に覚えのある人はたくさんいるのではないでしょうか。

 

つらいシーンはあるのですが、恋愛をしているときの愉快で煌めいているシーンも同じぐらいたくさんあるので、ぜひ見てくださいね。

観ながら、絶対に自分のかつての恋愛を思い出すのではないでしょうか。

 

とにかく、主演のコ・ヨンを演じたナム・ユンスが本当にチャーミング!

彼を支えるゲイの友人たちも。

私はクラブでバカ騒ぎとかしたことはないけれど、このドラマを観てたら一度はしてみたいなあって思っちゃった。こんなに大音量の中でバカみたいに飲んでバカみたいに踊って!梨泰院じゃ無理だけどタイだったらできるかな(笑)

 

このドラマ、結局、U-NEXTで観ずに友人が買った日本版DVDで見せてもらいました。これ、本当に買うの正解だわ。ずっと持っておきたい作品です。

脚本がいいのは勿論なのだけれど、とにかく演出がドラマの演出っぽい感じではなく映画的だなあと思って観ていたら、なんとあの名作『8月のクリスマス』の監督、ホ・ジノが関わってて、なるほどなあと思いました。もしかしたら4監督それぞれが4つの作品を手掛けているのかな。

 

DVDを購入して、またはU-NEXTで、ぜひご覧になってくださいね!

 

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ドラマを観た後で「これ良かったわ、知らない俳優だったけど。誰だったのかしら・・・」と思って調べたら、びっくりして顎が外れそうになるようなことってありますよね?『Lost In The Woods』で今、それを味わっているところです。

『Lost In The Woods』

2025年制作 全7話

監督   Jeab Napassarin Prompila

主演   Ton Tonhon Tantivejakul /Arm Varot Makaduangkeo

他に、GMMから退所後も様々な作品で活躍するNammonさんが出演

 

フィーファー役のTonhon、という俳優

ストーリーは高校を卒業し、日本の美大進学のための奨学金を得るために頑張るフィーファーの物語です。

ほっそりした体つきとキュートな顔立ち、そして透明感ある風情はまさに10代の少年に見えます。

実際にラブシーンも少なめなのも彼の実年齢がまだ若いからかな、と思っていたのですよ。

もうひとりの主演、色黒でマッチョなArmと比べて小柄で本当にかわいくて。

 

 

そしたらなんと、2026年現在で26歳。3月には27歳ですよ。

NADAOに属していて、「Hormones」1・2・3と出演しています。(もういよいよ観ないといかん・・・)

Tonhonが所属していたバンドの曲は「Great Man Academy」の中でも使われ、また、BUSを輩出した789SURVIVALにアレンジャーとして出演していたそうです。

さらには、GMMで活躍する演技派女優、Tuちゃんのお兄ちゃんなんですって!!

やだもう・・・! ほんとまだまだ知らないことばかりじゃない!

 

「恋愛未満」を描いた物語

「BL」はボーイズラブということで、元々は「少年たちによる同性同士の恋愛」を描いたところから始まっていると思います。

それがどんどん時が経つにつれ「ボーイズ」どころか職業がヤクザだろうが、またはサラリーマンだろうがおっさんだろうが熟年だろうが、とりあえずは「BL」と括られています。

そして「ラブ」に関しては、タイドラマでは物語のテーマの中心が「ラブ少なめ」なものも増えてきつつあるように思います。

つまりは、或る職業または設定モノであり、その登場人物たちはゲイである、という作品です。

例えば政界モノBL『MANDATE』。この作品は、お互いの愛情の行き違いが政治家としての立ち位置にも影響してしまうのでラブ度4割、ぐらいにしておきましょうか。

『4MINUTES』はあれほど愛情表現は多いけれど物語は「死亡する前の4分の脳内」をテーマに描いたミステリーで、うーん、「ラブ度5割」かな。『Spare Me Your Mercy』だって主テーマは「尊厳死・安楽死」じゃないですか。

そう考えると『Lost In The Woods』は、森林で働く青年と、そこで3か月働かされることになった少年との出会いという設定で「ラブ度100%」になりそうで、実は「ラブ度2割」ぐらいの稀有な作品なんです。あ、これ、勝手な私見なんですけれどね。

大抵は、倒れた時に相手の体を支えて急激に近づいたらラブゲージMAX!になり、ラブ度急上昇ハートのバルーンな展開になるのが多くの作品なのですが、急接近しようが、ケガした相手を抱っこしようが、ラブ度2割ぐらいな感じなのです。

なぜそんなにラブ度が少ないかと言えば、彼らのお互いに対する思いが、まだ「恋愛未満」ではないかと取れるからなのです。

タイBLでは、元々幼馴染だったり、または高校生や大学生の時に出会い、お互いに恋をして、そしてその恋愛が卒業して職業を持っても続き、さらには永遠に続くようなものであれ、という形で描かれているものが多いと思います。

ところがこの作品を観ていると、恋愛とはどういう状態でないとできないのか、ということを考えてしまいます。

高校を卒業したばかりのフィーファがかっこいい、しかし心に傷を負っているお兄さんヘムに対し、なんとなく好きになっている。ヘムも身近にいるどこか過去の自分に似た少年フィーファに特別な思いを抱いている。けれど彼らの思いはまだ決して、「永遠」を口にするような恋愛ではなく、いやこれは本当に「恋愛」なのだろうか、と思うようなとても淡い気持ちなのです。

いきなりラブ度100%を描く作品がほとんどの中で、ラブ度2割の作品を作ったことに対して、私はとても興味深く感じています。

 

少年たちの未完成さと未来

高校を卒業したフィーファは、日本の美術系大学に留学する夢を持っています。そのために成績を上げ語学学習し、奨学金を得るために努力をしています。

「成長物語」の多くが、物語のスタートでは主人公がだらしない・努力しない・誠実でないなどという描かれ方をしているものが多いのですが、最初からフィーファは、「どうすれば目標を叶えることができるかという視点を持っている少年」という設定であることに新鮮みを感じました。

フィーファの祖母は大きな森林公園を所有し、その管理をしています。孫に日本へ行くよりも、その自然の中でいろんなことを感じ、そして将来は彼女の代わりに森林を守る仕事に就いてほしいと考えています。そして孫の留学を許さず、数か月間をその森林公園での仕事を手伝うことをかなり強引に命令します。フィーファはそれを留学するまでの3か月に限定し、それを遂行することを決めます。

学生だったフィーファにとって未知の森林の中での仕事で、彼は様々な形で自分の未熟さを知らされることになります。

ちなみに私自身もちょうど大学に入る前の10代のころに、親に強制的に自分の未来の変更を余儀なくされた、という経験があります。私も普通に高校に行って大学に進学したいと思っていたところを、「女は中途半端な学よりも手に職」という考えで進みたい方向から強制的に変更させられたのです。だからこの作品のフィーファを、「留学したいと思っていた自分の夢よりも、この美しい自然の中で生活する。好きな男と」という風に進むのは、なんだかなあ・・・という思いを持ちつつ観ていました。

フィーファがほかの作品に比べて特徴的なのは、未熟な自分にめげずに、あくまでも自分の夢を遂行させるためには、まずは現在与えられた仕事をクリアすること、という合理的な思考で前に進むことです。

それでもそんな中で出会ったヘムに対する合理的ではない思いにどう対処していいのかわからないぐらい、フィーファはまだ幼いのです。

ではヘンはどうなのか。森について熟知し、そこで生活する人々からも信頼を得ているヘムも、フィーファの祖母から言えば未熟な男なのです。ヘンのかつての恋愛の失敗も、すべては彼の自分勝手さと一人勝手な思い込みでした。決して相手に裏切られたわけではなかったのに、ひとりで傷つき、ひとりで疑い、墓穴を掘っていったのです。ヘムも十分に未完成な人間でした。

そのふたりが出会い、どこか自分に似ているものを感じ、しかしその感情をどう名付けて良いかもわからないし、どうすればいいのかわからない。

フィーファの祖母はヘムに対しては見抜いています。「自分自身を愛していないからだ」と。

自分自身を愛していないヘム。そしてフィーファにはまだ見ぬ未来があります。

ああ、未来って、「未だ来ていないもの」なんだなって、観ながらそんなことを思いました。

フィーファにとって大切なものは日本でしか学べないものの中にあるのか。それともこの森林の中にあるのか。

経験していない彼にとってまだその答えは出しようがありません。

ヘムへの気持ちも、まだこれから先にある選択をすべて捨ててまで取るものかどうかさえ、彼には答えは出せません。

そんな未完成なふたりの、未だ来ていない世界の前に佇み、今はそれぞれの選んだ道に進もうとするという作品でした。

これはある意味、BL全盛の中でちょっとなかったタイプの物語ではないかしら、と思いました。

美しい風景もおすすめな作品です。

 

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切ない思い・・・。でも決してバッドエンドではありません。

私たちの過去の恋愛を思い返したってそうじゃない?

いくつかの過去の恋愛があり、それは素敵なものだった。でもあの時、その相手を選べない、または選ばれないことがあって、それはもうどうしようもなかった。そんなこと、あったよね。

そういう思いがこの作品を作ったのかなって思っちゃった。

 

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困っちゃったわ。正直、まったく期待もせず、ほぼ知らない俳優ばかりのドラマを観てみたら、これがなかなかの傑作で驚いちゃってるところよ。これはもう是非みんなに観てほしいワケよ。

『Every You,Every Me』

監督  Bogus Sutida Singharach

主演  Top Piyawat Phongkanitanon (1996年生

    Mick Monthon (2002年生)

2024年制作   

監督は女性で、この作品が初監督作品のようですが経歴を見ると非常に優秀な女性のようです。

他にキャストはGMMから移籍したFiatくんが非常にいいポジションで出演しています。

 

 

作品は全8話、5つのオムニバスストーリー

短編オムニバス。暇なときになにも考えずに見るにはちょうどいいかな。

そう思って見始めたわけです。

ということで騙されたと思ってそんな軽い気持ちで見始めてください。

最初のエピソード「ソウルメイトの伝説」では、Top演じるのは、一生懸命働いて自活している明るい貧乏青年サン。その明るさや強さ、そしてつぶらな瞳はどこか『Love By Chance』のCanを思い出しました。イメージはそんなちっちゃい男の子。

そしてMickが演じるのは、周囲からどこか浮いている硬質な感じの会社員ドン。55分の作品ながらよくまとまっていて、起承転結もいい感じだし、登場人物たちも魅力的。悪くない感じです。

では続けて第2話「僕、退職します!」も観てみようかな。

で、観て数秒で、ちょっと「え?え?え?」と画面を三度見すること間違いなしです。

あの冷たい硝子の少年、ドンを演じてたMickは、このEPでは髪の毛ウェーブのきゅるきゅる新人会社員に。

さらには貧乏で元カレにひどい仕打ちを受けてもけなげなサンを演じてたTopは、周囲から傲慢と評判のスーツの似合うCEOに。

それでもまだ、ここまでの三度見する首の角度はせいぜい90度ぐらいなんですよ。

第3話「出会いの日 別れの日」では、間違いなく目を剥いて「はああああああッ?!」と大声で叫ぶことになるでしょう。

驚いてほしいのであまり書きたくありませんが、書いちゃいますよ?

EP1ではクールで、EP2ではキュートな、それでも若くて華奢な青年だと思っていたMickが、EP3では

キラキラめっっちゃマッチョな働くお兄さんキラキラ

なんですもの・・・!

こんな肉体、今までどうやって隠してたん・・・??

そしてTopは儚げな美青年。

 

続くエピソードでも本当に驚きますよ。

正直、これだけでも俳優の様々な変化が楽しめて、十分興味深い作品じゃありませんか。

 

『メタBL』として語りかけるもの・その1 BLとしてのポジションの無効化

この作品は、2人の俳優が様々な役を演じ分けているのですが、EP2で彼らの関係性のポジションが変わることに気付かされます。

BL作品では長らく「攻め・受け」というポジションについて語られます。

作品の中で「どちらが攻めでどちらが受けか」というのは、それが語られていない作品の場合は論争になる場合もあります。これは、元来はオタクたちがその作品世界だったり、または登場人物たちの性格や性的志向をどう解釈するか、について考察しあうことだったと思います。その考察に対する差異はしばしばもう少し大きな論争となり、それを楽しむ人もいれば相容れない人もいて・・・という感じでしょうか。

BL作品を俳優が演じるとき、オタクたちはそこで生まれた「攻・受」ポジションを別作品で覆されることを厭う層も生まれます。しばしば、作品本来の出来よりも、その点でファンが離れたりすることもあるようです。

BLファンの中では、演じている俳優たちが別作品でも共演を望むこと、そして「左右固定」とも言いますが、攻受というポジション

固定のままでいてほしい、そういった願望がよく見受けられます。

 

興味深いのは、この『Every You,Every Me』という作品は、2人の固定した俳優が様々な役を見事に演じ分けることによって、その「左右固定」という概念を無効化していることです。

 

面白いのが実際に、後半のエピソードですが「今度は上と下、逆にする?」なんてセリフも出てくるのです。これは、この作品全体を通してまるで視聴者に問題提起してるセリフのようでもあり、非常に興味深いです。

役柄のポジションを固定しないことで、TopとMickは俳優としてのポテンシャルをどこまでも広げられますし、そしてそれに応えています。

 

『メタBL』として語りかけるもの・その2 私たちが観ているものはフィクションである

作品の内容について、これ以上詳細に語るのは面白さを半減させるのでやめておきます。

ただ、この作品が後半になればなるほど、入れ子構造を用いて「メタフィクション」としての特性を表していくのです。

 

あるエピソードでは、ドラマを制作している現場が登場します。

私たちはどんな作品でも、作品の世界観の中に没入していきますし、その俳優たちの演技をまるでどこかの世界で起こっているホンモノのように観てしまいます。

見つめあう。その目の中に欲望を感じて自分も相手を求めていく。息が荒くなる。身を引いて相手を呼び寄せる、例えばベッドルームに。

そういったシーンを見るたびに、俳優のその目の中で開く瞳孔や、わずかに動いた下瞼の痙攣とか、そういったものの中に「本当の想い」を探して感情移入するし、感情移入させてくれる俳優をいい役者だと思うし、ファンになる。

けれど、そのシーンをカメラから観てOKを出したり、それではだめだと指示する監督がいて、シーンを説明する助監督がいて、次の撮影のために小道具さんや衣裳・メイクさんもたくさん控えてその演技を見守っているのですよね、実際は。たくさんのスタッフに支えられて、そのフィクションが視聴者に「本物」だと感じさせるよう作っている、ということを、この作品では表すんですよ。

「ワークショップ」のシーンも非常に興味深かったです。実際にタイの俳優はこういうワークショップを重ねてドラマに出演しているんだなあ。閑話休題ですが、BillkinPPの『I Promised You The Moon』ではBillkinがワークショップを受けるシーンが出てきますが、あれは結構アーティスティックな演出でありシーンでしたが、この『Every You,Every Me』で登場するワークショップは結構現実に近いのではないかしら。そしてそれを演じているシーンも、これは巧いな、と言わざるをえません。

 

私たちファンにはいろんなCPの推しがあります。

そのふたりが本当に「永遠の恋人同士」だと強く願っている層はかなり多いと思います。

「すべての俳優がそうじゃなくても、でも〇〇●●だけは!」と思っていたり、しますよね。

そして私たちは時折、そのファン自体が、その後の彼らの俳優としての活動を阻んでしまった事態を何度も見ています。

このオムニバス作品がどう閉じるのか、は実際に観てほしいところです。

しかし、この作品が私たちに語りかけているのは、「私たちが観ているBLドラマは、フィクションなのである」と改めて明言しているということです。

たくさんの人たちで作り上げている作品に対し、思い切り笑ったり泣いたりして、感情を揺さぶられたりして楽しんで。

でもそのあとは、俳優やスタッフたちの私生活を邪魔せず、彼らの幸せを静かに祈っていましょうよ。

みんなが余計な願望を押し付けないように。

作品や俳優が売れるということを考えると、線引きは本当に難しい。

でも私は、作り手がいつでも自由で、そして幸せであってほしいと思っています。

 

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そしてこのドラマにもまたのめりこんで、それぞれのTopとMickが演じたふたりの永遠についてやっぱりどこか本当のことのように思えちゃったりしてるわけなんですけれど、この作品を終えてまたTopは別の作品で別の男の子とのCPでドラマにいっぱい出演しているのね。ほんと、どのドラマも心の中にしばらく大きな余韻を与えてくれる素敵な夢なのよ。
とってもきれいな箱をいただいて、そのお礼を言おうと思ったら、すでにこれをくれた人たちはどこかに行ってしまってる。ひとつの作品をたのしんだ後は、そんな寂しさが少しだけ残る。

 

 

 

 

今年もこれを書く季節がやってきました。

2025年のBLドラマ総括!

ところで、少なくとも去年まではこれについて何人かで集まって語る機会を持っていました。

しかし今年はそれをやるのは早々に無理だろうという結論に達しました。

なぜなら、BLドラマが多すぎたからです!

日本の作品もものすごく増えました。

これまでは韓国の作品はそんなには多くなかったのに年々増えていってます。

そしてタイがもう、「ある程度はオールラウンドに見る」なんてことができなくなりました。

事務所で言えば、GMMTV、Domundi、MeMindY、ほかにも多くの事務所がそれぞれが量産しています。または配信ではこれまでYOUTUBEである程度視聴できていたものが、iQIYI、WeTVのVIP会員でないと観られないものも数多くあります。そして日本の配信サイトでの新作独占公開も多々あるBL百花繚乱!

金銭的な問題だけでなく、時間的にもとてもオールラウンドに視聴していくということが難しくなってきました。

すごくいいことだと思いますよ!

でももうそれぞれが観ているものがいろいろ過ぎて、みんなで集まって一緒に話すということが難しくなってきました。

 

そういう中での、私が観たものに関してとてもよかったものを振り返ってみようと思います。去年同様、もう順位とかはつけられません。

iQIYIやWeTV、Netfrix配信作品にいいものがいっぱいあるのはわかっているのですが、私はいつ観られるのかなあ・・・。

 

 

 

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まずは「2025年」をざっくり振り返ると・・・

去年、2024年にも「順位はつけられない」と言いつつも、私の中でその年を代表するような、とても傾倒した作品に出会いました。2023年も、2022年も。しかし、今年はそれほど私の心の中を強く占め、視聴した後も長い間その作品について考察したりするような作品がありませんでした。いえ、それは単に私にとって今年はドラマを視聴する時間が減ったということもあるかもしれません。

 

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今年ハマったタイドラマ 🇹🇭

 

宝石緑『ThamePo』

監督・脚本  Mui Aticha Tanthanawigrai

主演 William/Est 他、LYKN

今年の始まりは『ThamePo』でした。

『Love By Chance2』から知り、『HighSchool Frenemy』でも観ていたEstが、こんな主演が張れる、そして素敵な役者だったとは!迷う瞳、憂う瞳、そして芯にあるそこはかとない強さ。

更には普段のEstのとんでもなく素晴らしい体形。こんな人が数年前まではタイの水泳選手だったとは。この人、いったい何を考えながら泳いでいたの??って何度も叫びながら観ていました。

Williamはもちろん、LYKN全員の演技もみんなよく、全員に見せ場を作り、LYKNの歌もフルに使用しながら最初から最後までダレることなく進むストーリーもとても良かったです。

後半では、私たちファンの思いと俳優、またはアーティストの個人的な恋愛の関係も描かれていました。

ステージとか作品から降りた彼ら彼女たちは、ひとりの人間であり、もっと自由に生活してほしいと思っています。でも何よりもそれを阻むのは彼らのファンである、という矛盾をこの作品は描いています。

 

宝石緑『MANDATE』

監督・脚本  Prin Kiratirattanalak

主演  Boy Pakorn Chatborirak/ Ben Bunyapol Likhitamnuayporn 

 

この作品にクレジットされているのがMONO29という見慣れない文字。調べたらタイ大手のデジタルテレビ及び衛星チャンネルだそうです。よくわかんないけれど本当に様々なところがBLドラマ制作に出資してるんだなあ。気付いたらこのドラマは、ほかのタイドラマにありがちなスポンサー商品を出すシーンが一切ないんですよ。

社会活動に熱心な医者Nongに注目した、ある政党党首の息子Wi。WiはNongを国会議員に押し上げ、そして社会の改革を試みようとするという社会派ドラマ。

前半は主に選挙活動。そして後半が議員になって国会を運営する物語。

権力やお金を求めて蠢くのは「悪人」ばかりではなく、小さな幸せを求めて願う市井の人々もみな同じこと。その大勢の生きている人々の願いや欲にどのように道筋をつけるかというのが政治というものであり、その難しさを痛感します。

タイでは法制化された同性婚。だからこそ、主人公が同性愛者であるということを下敷きとして、社会と政治の問題を描けるところが、タイすごい!

そして『Step by Step』で初主演だったBenが、この作品では成長を見せたなあ。

 

宝石緑『Burnout Syndorome』

監督・脚本  Nuchy Anucha Boonyawatana

主演  Gun/Off/Dew

 

まだ前半だから何とも言えないけれど、今年の作品の中でひときわ異彩を放っているともいえる『Burnout Syndorome』。

いまのところはGun・Off・Dew3人の、まだ何も起こってはいない、そしてなにかが起こる前の揺らいでいる心模様を描いているだけなのだが、ものすごい緊張感。

年末のお休みを終え、新年から始まる展開にワクワクしてます。

 

その他、GMM作品になりますが、

宝石緑『My Magic Prophecy』

監督  A Natthaphong Wongkaweepairod

主演 Jimmy/Sea

作品に恵まれているなあと感じるJimmySea。お互いを理解しあうというところに立脚しているふたりの関係性を象徴するような作品です。

宝石緑『MuTe Luv』

監督  Nat Thachai Komolphet, PingPong Suwanun Pohgudsai, Prang Sasinan Pattana

数人の監督による7作品オムニバス。短編とはいえ中身が濃い。こういうのこれからも作っていってほしいなあ。

宝石緑『Hide&Sis』

監督 Tle  Tawan Charuchinda

主演 Jan/Aye/JingJing/Piploy

GMMを牽引する女性たちの競演。緊張感あるサスペンス。

宝石緑『That Summer』

監督 Jojo Tichakorn Phukhaotong

主演 Winny/Satang

WinnyもSatangも主演の顔になっている! ちゃんと物語を牽引する存在感を出しているということに感動。ふたりとも役柄のためかほぼメイクせず、日に焼けることも厭わず演じているところも好印象。

宝石緑『Me and Thee』

監督 X Nuttapong Mongkolsawas

主演 Pond/Phuwin

孤独な優等生、初恋に空回りする少年、恋愛未満の大学生などいろんな10代~20代を演じてきたPhuwinが今作では余裕で人を支える青年を演じている。そしてこれまで割とぶっきらぼうな役どころの多かったPondが非常に表情豊かで表現力の幅を広げている。その二人が一番の見どころ。最高のサプライズを与えてくれたEstも最高。

 

『Gelboys』 『Shine』『The Wicked Game』『The Believers』『Kemujira』や大阪アジアン映画祭で上映された映画『いばらの花園』『The Red Envelope』などをまだ観ていないのですが2026年に持ち越しというところでしょうか。 

 

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今年ハマった中国ブロマンスミステリー

宝石緑『光・淵』

プロデューサー 楊夏

原作 Priest

主演 張新成/付辛博

もしかしたら今年一番ハマったのはこれかも・・・?

中国では2023年に公開するも第8話で配信停止になったとか。

全30話。

登場人物も多く、最初から人物メモを取りながら視聴。

映像も美しいし物語も非常に面白い。

巧妙にこれが「BLであること」を隠し「中国ではない、架空の世界の物語」としているけれど、それでも配信停止になるとは本当に残念。

ちなみに原作も読んでいるけれど、原作もドラマの中の事件に至る詳細を丁寧に描いていてミステリーとしても秀逸。またドラマも原作をまったく損なうことなく映像化している。中国の、作家や製作陣の底力を見せられた。

 

その後、中国ブロマンスミステリーが気になり、『到命遊戯』を視聴し、現在は『君子盟』を視聴中。

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今年ハマった韓国BLドラマ

韓国がBL作品に強い意欲を見せていますよね。

何作かはいい作品を輩出するも、多くは「かわいい、少女マンガのようなBL」という印象でした。

しかし最近はそれを脱し、ゲイの物語を真摯に描こうとしているのを感じます。

私はまだ視聴中ですが『大都会の愛し方』などはそのひとつではないでしょうか。

 

宝石緑『何か間違っている』

主演 チェ・ミンホ/チョン・ジェヒョン/チ・ミンソ

 

韓国BLのテーマの一つ、こじらせ系少年のBL物語。しかし脚本と演出が秀逸。

 

 

宝石緑『秘密の間柄』

主演 キム・ジュンソ/チャ・ソンヒョン/チャ・ジョンウ/キム・ホヨン

 

なんとBoysⅡPlanetに出演したキム・ジュンソ。この作品とその後のボイプラ2でのジュンソのイメージの違いはかなり大きい。この作品もストーリーに惹きつけられる。

 

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その他にハマったもの

全員がある意味主演であり予測できない物語としてハマってしまうのがオーディション番組。

2025年も「Chuang Asia2」と「BOYS ⅡPLANET」にハマりました。また過去に配信されていたLYKNを生んだ「Project Alpha」にも。

そこで使用された楽曲を聴くことで中国や韓国、タイのポップスを知り、メンターまたはマスターと呼ばれるミュージシャンやダンサーの言葉に頷き、そして練習生の彼らの努力に思いを馳せる。

「Chuang Asia2」と「BOYS ⅡPLANET」は毎週が待ち遠しく、とても熱心に視聴していました。

 

オーナメントオーナメントオーナメント

 

私が2025年にハマったエンタメ作品はこのような感じでした。

2026年も毎週が楽しみになるような作品に出会えますように。

そして、本当に難しい問題なんですけれど、エンタメを愛する私としては祈らざるを得ないことは、

中国も!香港も!台湾も!タイも!日本も!そして紛争を抱えている様々な国、

どこでもそこに住む人たちが平和で、納得できて、不安の少ない毎日を送ることができますようにお願い

 

さあ、もうすぐ。

ハロー、2026年!

 

 

先日、私よりもたぶん30歳以上は若い女性がビールを飲んで少しリラックスした口調で話し始めました。

仲良くしてる友達が何人かいて、集まって映画の話をよくしてたんですが、そのうちその友達が結婚して子供ができて、なんとなく疎遠になってきたんですよ、と。

私の経験からの考えを話してもいい?と前置きして、彼女に答えました。

これまでのことを考えると、約10年単位で友達って入れ替わる。別に仲たがいしたとかではないのだけれど、お互いの生活環境の変化の中で少しずつ価値観が変わってくるせいだと思う。だから、すごく大切だった友達と疎遠になっていくことを怖れないでいいと思う。それでもやはり人との中にいたほうがいいと思う。新しい関係をまた構築していくのがいいと思う、と。

その時、なにかが変わりながら巡っていくイメージが頭の中にありました。

 

1年、という単位での変化は緩やかだけれど、しかし少しはあった。

その「少し」が累積していって、例えば10年で考えると、結構いろんなことが変わったなと思う。変わらないこともあるけれど、でも人間関係は変化したな。10年前にはタイドラマにはハマってなかったから、それを境に出会った人は多数あるし。店の場所が変わったことでも人間関係に大きな変化があった。その中で変わらず来てくれる人がいることもまた確か。

 

私の2025年。

「あ、1年(近く)続いた!」という喜びがまず真っ先に浮かぶ。

●去年の1月から、朝の出勤前に夫と10分間のストレッチをすることはちょうど1年続いた。1年続けばちゃんと習慣として日常に組み込まれていく。これからも続けていきたいと思う。

●英語学習は、グループレッスンを経て今はずっと独学だけれど、春に思い立って始めたDuolingoは開始して今日で342日、毎日どんな時も休むことなく継続してる。これを始めたせいで1日約1時間近くは英語に向き合っている。

●2022年秋から始めたHipHopダンスはこれで3年続いた。気持ちよく楽しくダンスできるカラダを目指していきたい。

●友達と毎月短歌を作ってふたり歌会をやっていこう、と4月から始めて、これも続いてる。

●2025年もなんとかうちの店は継続できた。商売は山あり谷ありだけれど、仕事自体は楽しいからできる限り続けていきたい。

 

変化と言えば・・・。

●今年は病欠で休むこともなく・・・と思っていたら12月23日、夫は網膜剥離の診断を受け、緊急手術&入院に。繁忙期に2週間以上休むというオソロシイ事態に。しかしお互いの体や食事を見直すいい経験になりそうでもある。

うちの毎日の食事はそんなに悪くはないと思っているのだけれど、夫の血糖値は高めだ。夫の亡父も早くから糖尿病を患っていた。今回の入院での病院食は、夫にとって新たな発見があったみたい。その病院食を意識して食事を改善しようかな、なんて言ってる。年明けには糖尿病内科を受診しようかな、とも。ずっと私が口を酸っぱくして言ってても全然応えなかったのだけれど、やっと自分の血糖値の高さについて危機感を持ってくれたみたい。

●何十年も旅行は私と夫、一緒にしてきたし、楽しくていい相性だって思っていたのだけれど、2023年の私のタイひとり旅から始まり、今年の釜山旅行で、「もうお互いのタイミングに合わせて旅行するのは結構しんどい・・・」と思い至った。これも私にとってすごく大きな変化の一つ。年を取ると、おなかが空くタイミングも違うし、空いてないけれど相手に合わせて食べることもできなくなってくる。旅でしたいことが違ってても、若いときはそれに合わせる体力があったけれど今はもうそうではない。今年はそういうことにはっきり気付いた年だった。

お互いにやりたいことをして、朝とか夜の食事時に集合してお互いの成果を報告しあい、また別々の楽しみにそれぞれ向かう。そういうことが楽しいということに気付けたのは、私にとって本当に大きなことだった。

●私の父が亡くなった。私の年代はみんなそうだけれど、周囲や自分の家族が老いの人生をどこでどう過ごすか、そしてどこでどう死ぬかは、自分に直結する出来事であるし、その未来は本当に自分の身近なことに思える。

 

とにかくはしたいことはすぐにやり、毎日を楽しく生きていくこと、そこに答えを探す日々である。

こんな年になってまだ、私はやっぱりこういうことが好きなのだなあ、こういう時間が楽しいのだなあと発見することが楽しみなのだ。

 

2025年はこんな年でした。

2026年も好きだと思える人の中で楽しく生きていきたい。

どんなことの中にも面白いことは潜んでいるから、それをひとつひとつ探したり摘み上げたりしながら生きていきたい。

そして、世界がなるべく平和でありますように。

 

画像は、入院中の夫から、退院してもしばらくは安静にしていないといけないことがわかって届いたLINEのスタンプと私の返信。ほんと、なにがあったってその裏には楽しい側面もあるなって思った。