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いちごの葉っぱがとてもつややかに紅葉していました。
金工技法に、銅を熱変化で緋色にする、「緋銅仕上げ」という技法があるのですが、うまくあがるとこのいちごの葉っぱのような色になるんです。
これ↓は私が学生の時にサンプルで作った緋銅仕上げ。
この技法のデメリットとしては、加熱で色の変化をさせているため、火を使うロウ付けができないこと。何かをくっつけるときは、リベット留めや爪留め、覆輪留め、象嵌、接着剤を使います。
金属同士はロウ付けが一番強度があるし、デザインの自由度が高いので、使えないとなると制約が多い…制約の中でどう使いこなすかも面白いところではあります。
逆にロウ付けも銀色のロウ目が出るから、じゃあ嵌め込むタイプの象嵌にしようとか、逆にロウ目を利用して模様にしようとか、装飾に見えるけど実はここで押さえて爪の代わりになってる…とか、技法の一長一短をどう扱うかが楽しいところです。
緋銅仕上げのメリットは、金属に美しい彩度のある色を持たせてあげられること。
箔・七宝はまた別の話としてね。
ここからの変色は、硫化仕上げ同様に銅の色の変化として上限いってるので、変色はまずありません。昔から帯留や刀の装飾、根付などに利用される技法なので、博物館で見ると、色変わんないんだなーってのがよくわかります。手垢や埃の汚れで黒ずんでるのは別ですけど。
工芸展示のある博物館に行ったら、緋色の金属を探してみてください(*´ω`*)