俺たちの国芳 わたしの国貞 | akaneの鑑賞記録

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歌舞伎や演劇、映画、TVドラマなど鑑賞作品の覚書




Bunkamuraザ・ミュージアムに行ってきました!
ボストン美術館所有の浮世絵コレクション。
幕末に絶大な人気を博した二人の天才浮世絵師、
歌川国芳と歌川国貞の選りすぐりの作品で、江戸の世界を体感。
二人は兄弟弟子でありながらその作風は対照的で、
国芳は豪快な武者絵と大胆な構図で、
国貞は粋な美人画や緻密な表現で一世を風靡しました。



とても版画とは思えないほどの精緻な線
今刷り上がったかのような鮮やかな彩色
これが当時1000円程度で売られていたなんて、やっぱりすごいぞ江戸。
猫が集まって髑髏の模様になっている着物や
異国情緒あふれる更紗の帯など
当時の最先端モードやセンスがちりばめられています。
現在の漫画やアニメの構図にもなっていそう。
100枚以上のコレクションが展示され
水滸伝・八犬伝などのヒーローもの、魑魅魍魎や怪談・妖怪
当代の歌舞伎役者たち、美人画 といったコーナーに分かれているのですが
そのタイトルがすごくカッコイイんです。

今様江戸女子姿 --- エドガールズ・コレクション
江戸歌舞伎役者人相帖 --- カブキスター・フェイスブック
髑髏彫物伊達男 --- スカル&タトゥー・クールガイ

七之助さんのイヤホンガイドもお勧めですよ!
仁左衛門、三津五郎、団十郎などなど、歌舞伎役者の錦絵もたくさんあって
改めて今もその名跡が受け継がれていることにも感動。
写真撮影できるコーナーもあります。



どの絵も大体半紙サイズ、つまりA4サイズぐらいの大きさで
しかもこの細かさですから、お客さんはみんなゆっくり立ち止まって
目いっぱい覗き込んで観ていくわけで、なかなか時間がかかるのが難点。
かくいう私もたっぷり2時間以上かけて超真剣に見たので
フラフラになって疲れ果ててしまいました。

ポストカードやクリアファイルなどのグッズも豊富ですが
なんといってもパンフレットが素晴らしい。



2.5cmぐらいの厚みでオールカラー、2500円はお買い得!

今回の展覧会は、14,000枚を超える国芳、国貞の浮世絵から厳選された名品をご紹介するもので、1876年のボストン美術館開館以来初の大規模な国芳・国貞展とのこと。
これらの作品は一度貸出しされると5年間は公開されなくなるため、大変貴重な機会ですよ!
6月5日まで渋谷の東急文化村ザ・ミュージアムにて。