パウンドケーキやマフィン、蒸しパンなどを手作りで作る時に必ずと言っていいほど材料としてレシピに載っているのがベーキングパウダー
ただ、1回に使う量って小さじ半分とか3gとかすごく少量なんですよねー
分包タイプのものを買っても一度じゃ使い切れないし、レシピによっては同じものを作るのにもちょっとずつ分量が違っているので「少しくらい多く入れても大丈夫なんじゃない?」って思っちゃいますよねー
私もそう思って、ベーキングパウダーを入れすぎるとどうなるのか調べてみたのですが、結論から言うと『いい結果にならないケースがほとんど』でした
この記事では
・お菓子を作る時にベーキングパウダーを入れすぎるとどうなるのか
・ベーキングパウダーを入れすぎた時の対処法
について調べてまとめてみました
良ければ参考にしてみてくださいねー
ベーキングパウダーは入れすぎると
味も見た目も悪くなる!
先に結論から述べてしまいますが、お菓子を作る時にベーキングパウダーを入れすぎてしまうと
・作ったお菓子が苦くなる
・膨らまなくなる
・しっとり感がなくなりパサパサになる
といった、残念な仕上がりになってしまいます
苦くなる
ベーキングパウダーには、炭酸ガスを発生させて生地を膨らませる役割をする重曹が含まれているのですが、重曹は独特の苦味を持っています。
ベーキングパウダーは水分と混ざることで炭酸ガスが発生するのですが、適正量より入れすぎてしまうと水分が足りなくて反応しきることができずに、重曹の苦みが残ってしまうのです
入れすぎると舌がピリピリすることも
ベーキングパウダーの量が多いと、水分と反応しきれずに残ってしまった状態でお菓子が出来上がってしまいます。分解しきれなかったベーキングパウダーは食べた時に口の中の水分と反応して炭酸ガスが発生してしまうので、舌がしびれるようなピリピリ感が出ることもあります。
生地が膨らまない
ベーキングパウダーは生地を膨らませるために入れるので「多くてもその分大きく膨らむんじゃないの?」って思われがちなのですが、実際には膨らまなくなってしまうんです
適量のベーキングパウダーならば生地に適度に空気を含んで膨らむのですが、入れすぎてしまうと
・膨らみすぎて破裂し、生地がしぼんでしまう
・膨らんでも中に大きな『す』ができてしまい、食感が悪い
・膨らみすぎて型からあふれてしまう
といったことが起こるので、適量入れた時よりも結果的には膨らみが悪く、食感も見た目もいまいちな出来に仕上がってしまいます
パサパサなお菓子に仕上がってしまう
ベーキングパウダーは水分と反応させることで炭酸ガスを発生させて生地を膨らませています。
そのため多く入れすぎてしまうと、生地の中の水分を必要以上にガスを発生させるための反応に使用してしまい、しっとり感がないパサパサした状態に焼きあがってしまいます
見た目でだけでなく、苦くなったり食感も悪くなってしまうのでベーキングパウダーを入れる時はしっかりと計っていれるようにしましょう
0.1g単位で正確に測れる
ベーキングパウダーを入れすぎてしまった時の対処法
他の材料と混ぜる前であれば戻せばいいので楽なのですが、他の材料と混ぜ合わせてしまった後だと取り除くのは不可能ですし、捨ててしまうのはもったいないですよね
そこで、ここではベーキングパウダーを多く入れてしまった場合の対処法をいくつかご紹介いたします。
◆他の材料も増やして比率を同じにする
ベーキングパウダー以外の材料に余裕があるのであれば、小麦粉や卵など他の材料も足して比率自体を同じにしてしまいましょう。
予想していたよりも多くできてしまうことになりますが、失敗して材料を無駄にすることは防ぐことができます。
お菓子作りの場合は、基本的には材料の比率が同じであれば失敗することなく焼くことができると思います。
材料は事前に計ってから混ぜるようにしよう
お菓子作りだといろんな種類の材料をそろえなければならないので、計りながらどんどん混ぜていきたくなりますが、失敗しないためにはレシピ通りしっかり計って規定量を使用するのが大事なポイントになります。
ひと手間かかってしまいますが、個別にしっかり計ってから他の材料と混ぜるようにしましょう
▼4g(小さじ1)ずつの個包装で使いやすい、日清製粉のベーキングパウダー
◆生地を休ませてから焼く
ベーキングパウダーは水分に反応することで膨らみます。
本来ならば他の材料(水分)と混ざった時に反応を始めてしまうのですぐに焼いた方がいいのですが、多く入れすぎた場合は生地を寝かせて休ませることで、焼く時に発生する炭酸ガスが少なくなり膨らみ過ぎによる破裂を防いでくれます。
◆苦みを緩和する材料を足す
ベーキングパウダーを入れすぎた時の苦みを緩和するためには
・アーモンドやクルミなどのナッツ類
・チョコチップや蜂蜜などの甘味類
・レモン汁
などを加えると苦みを緩和することができます
ナッツ類やチョコチップ、ドライフルーツなど副食材を足すことで、味が複雑になり苦みが緩和されやすくなります。
蜂蜜やメープルシロップ、チョコレートソースなどを出来上がったお菓子にトッピングするのも効果的です。
また、苦みの元となる重曹はアルカリ性なので、酸性のレモン汁を加えると中性に近ずいて苦い味が抑えられます
ベーキングパウダーに含まれるアルミは
体に悪い?
ベーキングパウダーは
・炭酸ガスを発生させて生地を膨らませる役割の重曹
・アルカリ性の独特な苦みや黄色くなることを防ぐ酸性剤
・重曹と酸性剤が使う前に反応してしまうのを防ぐ遮断剤
の3つが主な主成分です
重曹の苦みを抑えるために、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)が使われているのですが…
一時期、アルミニウムの大量摂取で、アルツハイマーを引き起こす恐れや、精神・神経疾患などの健康被害を引き起こすと言われていました。
※現在は人間への影響は無いと考えられています。
ただ、実際のところは人間への影響はまだわかっていないことが多く、研究機関などによって発表される見解もそれぞれなので
アルミ自体が有害なのかはっきりわからないので、アルミが入っていないもの(アルミフリー)のベーキングパウダーを使った方が安全だねという意見が世間一般では広がっているみたいです
一度に使う量がごく少量なのでベーキングパウダーだけでアルミによる健康被害を引き起こすことはあまり考えにくいですが、アルミフリーのものがあるならそちらを選びたくなっちゃいますね(*'▽')
▼安全性やアルミフリーのベーキングパウダーの選び方については、こちらの記事に詳しく書きました
アルミフリーで安心して使える
おススメのベーキングパウダー
有機コーンスターチ、酒石酸、重曹だけで作られたベーキングパウダー
風と光 有機ベーキングパウダー
有機コーンスターチ(遺伝子組み換えでない)、酒石酸(有機果汁由来)、重曹だけで作ったアルミニウム不使用のオーガニックべキングパウダーです。 10gずつ小分けになっているので、頻繁には使わないという方にもおすすめです
28品目特定原材料不使用のベーキングパウダー
辻安全食品 ベーキングパウダー
アルミニウムはもちろん、28品目の特定原材料も不使用のベーキングパウダーです。でんぷんにはトウモロコシを使用しています。チャック付きなので一度に全部は使わないけど毎日ちょっとずつ使用する、という方にはおすすめです
EU有機認証取得した100%オーガニックのベーキングパウダー
Lecker's 有機ベーキングパウダー
EU有機認証を取得した100%オーガニックのドイツ産ベーキングパウダーです
アルミニウム・第一リン酸カルシウム不使用に加え、遺伝子食品不使用、グルテンフリーなので、添加物やアレルギーを気にする方も安心して使用できます。
10g×5の個装タイプと100gの大袋タイプの2種類あるので、使う頻度に合わせて購入できるのも好ポイントです
毎日使う方向け!大容量のアルミフリーベーキングパウダー
AIKOKUアイコク ベーキングパウダー 赤プレミアム (アルミ不使用) 450g
450gと大容量サイズのアルミフリーのベーキングパウダーです。色や味など原料の持ち味そのままに生かし、クセがないのが特徴なので焼き物菓子や蒸しパン・揚げ物・お惣菜など、幅広く使用できます。
プラスチックの容器に入っていて口が大きく開くので、計量しやすくて扱いやすいのも魅力的です
まとめ
ベーキングパウダーを入れすぎると
・お菓子が苦くなったり
・膨らまなかったり
・パサパサになったり
と味も見た目も悪くなってしまうので、お菓子を作る時には面倒でもきっちりと計っていれるようにしましょう。
もし多く入れてしまった場合には
・他の材料に余裕があれば足して比率を同じにする
・生地を休ませる
・副食材を入れる
といった対処法を取ることで、失敗を防いだり苦みを和らげることができます。