「佐藤健志さんの新著「感染の令和: またはあらかじめ失われた日本へ」のAmazonレビューをお届けます」
『憂鬱な現実を直視する勇気を』
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発売から数ヶ月経つのに本書のAmazonレビューは皆無である。
売れていない訳では無いと思う。著者の政治的な立ち位置は、明確で『経世済民を掲げる保守思想』という事になるのだが、その思想を理解している者であるほど、本書の内容は『身につまされる』のである。
だから私も、著者の思想に共鳴し、本書の内容に賛同するが故に、何とも言えない絶望に近い読後感を抱いたのである。
反緊縮、反グローバリズム、反構造改革という令和の政策ピボットを実現したければ、つまり新自由主義というドグマから離脱しなければならないのだが、戦後日本に強制的に埋め込まれた「平和主義」というメカニズムが、時を経つほどに、強固な「新自由主義」に姿を変え、自律的に日本を破壊している惨状を、本書は、可憐な天使の羽を着けた少女(=平和主義)が、美しく強大な力を持つ魔女(=新自由主義)に変容したと、本書の表裏のカバー絵で表現している。
SARS-Cov-2ウイルスのパンデミックでの見事までの自己責任の丸投げなど、著者の「だから言わんこっちゃ無い」という皮肉めいた正論に絶望するのも良いし、
戦後保守の典型的な愚鈍な政治家であるホシュのヒーロー安倍晋三のマヌケ過ぎて笑うに笑えない総理時代の惨状を思い出すのも良いだろう。
通常、この手の著作は、日本の保守派を滅多斬りする事で、左翼リベラル陣営の皆さんの溜飲を下げるものなのだが、著者は返す刀で左派も滅多斬りしてしまうので、右も左も、日本の凄惨な現状に、沈黙を余儀なくされる訳なのだ。
日本が『戦後=新自由主義』を脱するには、本書の主張が、少なくとも知識人レベルで左右問わず常識のレベルにまで達しないと無理だ。というのが、私の感想なのだが、それを受け入れる度量や余裕が、失われた何十年が延々と続く日本にあるか、非常に厳しい状況だろう。
と日本社会に対する厳しい批評が、著者と本書の思想から導き出される結論なのだが、この憂鬱な現実を直視する勇気を多くの日本人が持てれば、それは希望に変化するのではないだろうか?
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