赤ちゃん・子どもの“今この時”にZoom in!~Kくん&Aちゃん・Wくん編
「子育てセミナーみぬまっく」には、参加者のみなさんが、お子さんの写真やエピソードを持ち寄って、”今、この時”の子どもの姿から、みんなで考えていく時間があります。
「知りたいな!赤ちゃん・子ども同士のかかわり」をテーマに、1月~3月に開催したセミナーに参加した方が寄せてくださった、写真&エピソードをご紹介します
◇少し年上の子とあそびたい!全身で声出して 「したい!」「やったあ!」~Kくん1歳9か月
<Sさん&Kくん 1歳9か月>
Sさん)
先月ぐらいから、遊具がある公園とかに行くようになって、ちょっと大きいお友達とかお兄さんお姉さんとの関わりも増えてきたんですけど、上の写真が、遊具で遊んでるところです。あまりにも楽しいのか、盛り上がると奇声を発するみたいな。高いうるさい声を出して、楽しそうな顔してて、なんだろうなと思って。
W)今それがKくんからすると、初体験に近い感動なんだと思うんですよ。全身を使って声を上げると、のどのいちばん上のところに息が当たって、絶叫のようにとれるのだけど、それがだんだんに、自分の関わり方、ちょっと大きい子たちのしていることを一緒にやろうとして、追いかけたり具体的なアクションになり、言葉にもなっていきますね。
最初は見てるだけで、お~!、ああやるんだ!って。ちょっと歳の上のお兄さんお姉さんが遊んでいるところを見てると、もう自分がその気になって、ほとんどやれる感じがしてきていて――。それがいよいよできた!やったあ!に。うれしいでしょう。ハイになるっていうか・・・
Sさん)
あー、そうかもしれないですね。
W)「お兄ちゃん、○○してるね」とか、Kくんの心の中の声を言ってあげたりすると、Kくんは自分が「おーっ!」と思っているのはどういうことなのか、ママと共有できるし、胸におちるというか、はっきり身体の動きもイメージできたりするのかな。ときには、Kくんの側に立って言葉にして声かけしてみてもいいかもしれない。「お兄ちゃん、○○して遊んでるね」とか「Kくん、見てたらやりたくなったんだね」とか、ちょっと言ってあげると、ママがいてくれるという感じと、そうそうボクはそうなんだという自己対象化的な感じももてるかな。
目でみて、ジブンもしたい、できるかな、できる!と感じたら、せずにはおれない。それは、いま、Kくんの生きるチカラの真ん中にあるもの、生きたい意欲。大切なことですね。
楽しくて、うれしくて、声が自然と出ちゃうって、ステキだなと思います。踊るのも大好きなKくんですよね。Sさんも、その動きに合わせて歌ったり身体を動かしたり、一緒にされているので、よりKくんもうれしそうで。ママとだけでなくて、近くで遊んでいるお兄ちゃんたちとも、全身でコラボレーションし始めているのかなーと思いました。(K)
Sさん)
こちらは、いつものお絵かきの写真なんですけど、最近色鉛筆を持たせるようにしたら、それまではクレヨンのベビーコロールを持ってたせいか、こういう持ち方するんだなっていうのが。ベビーコロールで描く時のままに持っているのがおもしろかったので撮りました。あと絵が描いてあるものに、さらにそこに線を足すことが好きみたいで、せっかくカレンダー裏をあげたのに、カレンダーの日付けのほうに描いたりしてて、こういうのが好きなんだなーっていうのが最近のお絵かきでの発見です。
W)裏の白紙ではなくて、表のカレンダーそのものに描きたいKくん。それはママの“大発見”だと思う。Kくんは、自分の目でよーく見て、そこに描かれている直線やマス目やいろいろな形の数字にも触発されて、もっと言ってよければ挑発されて、そこに創作意欲を感じて、いろいろ線を入れたりしたくなっているのでしょう。重ねたり、空欄のところに書きたくなったり・・。ベビーコロールは握りやすく、だんだん手首を廻して描きたいこどもにはいいのでしょうね。この持ち方はとてもよくて、指の先に自分の神経を集中させていくことができるし、手首を回すと円になったりしますね。ただ、握ってぐるぐるぐるというのはなくて、自分でこんな円になったぞ、こんな円になるかもしれないって、どっかで感じながら描けるようになってきてる、そういうところがあると思う。だからここからは、円に近いものが生まれたり、いろいろ形になっていくところ。自分で描きながら、これは何かに似てるかなって感じたり・・・、そんなふうに思えるところにKくん、向かっているかな。
動画を見ても、手を動かしながら、指の先に目がちゃんと届いていて――。
Sさん)
ありがとうございました。
◇Aちゃん、ボクの世界へようこそ!~ワタシが主役!のAちゃんと、少しずつお兄さんになっていくWくんと--
<Iさん Aちゃん1歳3か月&Wくん4歳2か月>
Iさん)
ベビーカーに乗ってる写真が、生後七ヶ月か八か月ぐらいかな。それまでWは、A(妹)を宇宙人というか、自分の存在を脅かしに来た存在みたいな感じで、結構すごかったんですよ。Wは駅に電車を見に行くのが好きなんですけど、2人を連れて行ったらAもすごくニコニコして、電車が来るのを楽しんでたんですよ。それでWの中で何か変わったのかな?って。ちょっと口閉ざしてぼわんってしてるんですけど。
W)ママの説明が、ピンポイントで正確ですね。Wくんが次のステージ、幼児期の前半から後半に移っていくその“瞬間”の微妙な表情をとらえて、伝えて下さっていると思います。
写真的にはどちらかというとAちゃんが主役で、やってくる電車に「わーい、来た来た♪」ととてもうれしそうです。Iさんの言われている通りだと思います。それまで主役だった自分の座をおびやかしてくる、でもなぜかかわいい(Wくんの中には、赤ちゃんのときの気持ちと身体の感覚がいまもたっぷりあって、そこはとても近しく感じられていると思います)、だから、どう関わっていいのかよくわからないエイリアンだったAちゃんが大きくなって、ボクみたいな電車がうれしい人になっている!そんなAちゃんを、Wくんが自分の世界の人として、あらためて思えた“瞬間”だったのでしょう。
電車といえばWくんなのだけれど、いったら「いつもボクが主役ってワケでもないのかな」といった感じの表情かな。
もちろんWくんは、自分が脇役だとは思ってはいないけれど、自分がいとおしい者として思われてきたように、Aちゃんをいとおしく思えるときもあって、それだけお兄さんにもなっていく・・。そんな微妙な表情に見えます。少しはにかみ気味な感じで写真に映っていて。Aちゃんは、うたがうことなくジブンが世界の真ん中の人として輝いているのだけど、このときは、WくんはそういうAちゃんにちょっと席を譲りかけている、そんな感じです。
Aちゃんを「かわいい」と感じるとき、自分を「かわいい」と思ってくれている関係、ママならママとの関係を確認するようにしながら、次のステージに、ちょっとお兄ちゃんになっていく。それが始まったかな、そんな一枚に思います。ママの説明の通りですね。
K)2人の表情の対比がとてもいいですね。Aちゃんの喜びようを感じて、“自分を脅かしに来た存在”から、同じことを楽しいと感じる“同志”みたいな感じも持てたのかな…って思いました。
Iさん)
みかん持ってる写真は、たっちができはじめたのはわたしたちもわかってたんですけど、机の上にあるみかんを、Wだけ、「これはAちゃんが取っちゃうから気をつけたほうがいいよ」って言ってたんですよ。それは聞いてたけど、「まあ、まさかね」みたいなことを思ってたら、本当にAが立ち上がってみかんを取った瞬間の写真です。
W)Wくんには、まだまだ色濃くAちゃんと同じ感覚がありますからね。目線からしてもそうだし、気持ちも身体もAちゃんにとても近いところで暮らしていて。わかるのですね、ちょいと取るなっていう感じがね。
Aちゃんには、「みかん掴めた!」なのですが、それだけではなくて、掴んだみかんを持って、ちゃんと右足に軸足に重心を半分移しながらバランスを取っているところも、初体験なのだと思います。そうやってやがて歩いていく人になっていく・・。その意味で、貴重な一枚かな。
K)みかんをもつAちゃんの表情が、「私は何をつかんでしまったんだろう?」って見つめてるように見えて、そのまっすぐさが素敵だなと感じました。
W)なるほど、そうですね。
ベビーカーの写真は、Aちゃんにとっても、Wくんにとってもメモリアルな写真でしたね。Wくんにとっては、次のステージに行くというか、もっとパワフルに自分のことを主張するようにもなるし。自分に気持ちに余裕があったり、いろいろできるときにはAちゃんのことがいろいろ思えたり、人の気持ちも思えるようにもなってきて――。自分の心の中にAちゃんがしっかり入ってきている、そういう写真に思いました。
Sさん&Kくん、Iさん&Aちゃん・Wくん、ステキなお写真とエピソード、ありがとうございました
2022年7月の子育てセミナーみぬまっくは、26日(火)10:00~11:30に開催
テーマ
「赤ちゃん・子どもの“ジブンで!”のチカラ、発見!」
7月「赤ちゃんの“自力と地力を発見!”」
支援センターから、あるいはZoomから、ぜひご参加ください
お申込み、お問い合わせは、下記のアドレス・電話にどうぞ
ブログの感想等、こちらのブログ編集室のアドレス
sainoko-center@oboe.ocn.ne.jpへお寄せください。
皆さんのいろいろな声をお待ちしています。
ブログに掲載させていただく際は、改めてご連絡いたします。 よろしくお願いいたします。
子育て支援センターみぬまブログ みぬまっくワールド編集室
(関昌美(S)・加勇田久美子(K)、 アドボケーター:渡邉寛(W))
さいたま市子育て支援センターみぬま
電 話:048-747-4531
相談電話:048-747-4532
Eメール:sainoko-center@oboe.ocn.ne.jp
受付時間:9:00~16:00
月曜日~土曜日、及び第1~4日曜日
※第2・第4木曜日、第5日曜日、祝祭日はお休みとなります