シンアツシン時代 家庭用医療機営業の闇 ① | われは河の子

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 先月、研修の出張からいきなり先輩の代理で岐阜県に飛ばされたシンアツシンのデビュー時のブログを書きました。


そうしたら、当時の内勤の女性スタッフたちの間で、水商売のママさんのような雰囲気があったことから「ママ」というあだ名で呼ばれていた美女のIさんから「ブログ読んだよ懐かしね❣️」というLINEメッセージをいただき、当時の事を互いに思い出し懐かしみました。が、実は家庭用医療機器の営業犯罪という世界は相当グレーゾーンからブラックに踏み込んだ魔界でもありました。


 これから何回かに分けて、そのいかがわしさをご紹介して行きたいと思います。(またシリーズ物かよ⁉️)


シンアツシンは、東京のコノコ医療電機株式会社の創業者である小川卓三氏が、中国に伝わる伝統の集毛針(複数の針が植えられている鍼治療器)である梅花鍼をヒントに、電気による振動と、指圧効果を兼ね備えた針として、昭和53(1978)年に発明されました。




直径1センチほどの円筒の中に先端を丸めた12本の金メッキの針が埋め込まれており、これが電気の力で1分間に3,000〜3,600回振動してその刺激効果が深部まで到達します。

 医療機器としての分類は針付きバイブレーターという名称で、あくまでマッサージ器に分類されます。


 使い方は基本的に痛いところや凝っているところに10秒間押し当てることを約20分間繰り返すだけですが、少しツボの知識や経験を積んだ人に扱わせると驚くべき即効性を発揮します。


 ですから当時26万円以上した機械が毎日飛ぶように売れたものです。


 私も過去にいろんな医療機器を扱って来ましたが、こと即効性に限っていえば、これほど劇的に効いたものはありませんでした。

(しかし、もちろん痛みの種類や部位によって効き方にも差があり、腰や膝の痛みを訴えて来るお客様には存分の効き目を上げることができましたが肩の痛みは苦手でした。

 これはその関節の構造の問題などもありましたが、五十肩の痛みで来場したお客様もその場で契約されたことは何度もありました。


 そして現在私が悩んでいる視床痛のような中枢性の痛みにはやはりほとんど効きません。

 なにせ実際に痛みが起こる原因があるわけではなく、脳の勘違いだとされているのですから。

 私のベッドのすぐ横にはシンアツシンがドンと置いてありますが、滅多に使うことはありません)


 そして営業上なんといっても気をつけなければならないのは、絶対に「治る」という文言を使ってはならないということです。


 私たちは医者でも医療技能取得者でもありません。単なるセールスマンなのです。それに対して来場するお客様はなんとか治したいという強い意志を持っています。

 そんなお客様がその場で劇的な効果を確認すると「治る」と思い込んでしまいます。

 それを暗に示唆するのは商売のテクニックですが、売り上げが欲しいばかりに「絶対に治ります」などと安請け合いする営業マンが出て来るのです。これをやると一発で医事法にも、当時は薬事法(現薬機法)にも抵触します。

 セールスマン自身、効き目を目の当たりにすることが毎日のように続くとついつい力が余って余計な一言を申し添えてしまうのです。




メーカーの方でもこのような書籍を出版しておりましたし、週刊誌にも毎度のように記事広告を掲載させていました。(サンデー毎日、週刊朝日、週刊新潮が多かったです。)


 私はシンアツシンの頃は、コノコ医療電機から販売権を与えられた販売代理店の社員でしたが、

それ以前、初めて観光産業に飛び込んだ頃は、厚労省とのパイプが強かった(株)白寿生科学研究所の札幌支店の正社員でしたから、当時のコンプライアンスに関してはかなり叩き込まれました。


 その辺に関してはまた次回以降の話題にしようと思います。

写真はすべてお借りしました