今朝ほどのおしっこに続いてシモの話です。
でもエロネタではないので、そっちを期待している方は別の機会をお待ちください😆
前の記事で私が立ち小便ができないことを書きましたが、これは体幹と下肢の麻痺によって立位が難しいことやズボンの上げ下げが困難なことなどが原因です。(ファスナーも右手だけで上げ下げするのは難しいので、ジャージのパンツかスエットの下ばかり履いています)
ところが10年ほど前に、北海道北見市の留辺蘂(るべしべ)という町で、交流磁気治療器の体験会をやった時にこんな方がいらっしゃいました。
その人は50代の男性で、脳卒中をやられた方でした。でも片麻痺は全くなく、毎日20数キロ離れた北見の市街地から車で体験会場に通って来られました。
彼の脳卒中の後遺症としての最大の悩みは排泄障害でした。
彼の言うことには、自力での排泄は可能だけど、便座に座って気張ってみなければ、尿が出るのか便が出るのか?自分でもわからないということでした。
ですから小便器の前に立つことはできるけれど、間違って便が出ては大変なので、常に便座に腰掛けて用を足さなければならないと言うことでした。
脳卒中によって排泄をコントロールする神経を司る部分がダメになってしまったのでしょうね。
今でこそ私も脳卒中後の排泄障害については身をもって経験しましたが、当時はそんな症状があることなど全く知りませんでした。
その方が『先生、大の男が立ち小便できないってことはものすごく屈辱的なことなんだよ‼️』と教えてくれたのです。
留辺蘂の会場は秋から雪解け期まで継続して開催したのですが、ある時その方が駆け込むように会場に入って来て、『先生、今日初めてどっちかわかるようになったよ❣️』と叫んだのです。
交流磁気治療器はいわばピップエレキバンを巨大化して、交流電気の働きで、1秒間に50〜60回磁力のS極とN極を交互に入れ替えるもので、血行促進効果が認められています。
この交流磁気を利用したものに脳卒中の治療に用いられ、片麻痺当時時会の仲間も入院して治療をしたr-TMS(反復性経頭蓋磁気刺激療法)があります。
画像はお借りしました。
これは頭部に8の字型のコイルを当て、直接脳に磁場を発生させるもので、特定部分の神経を刺激します。
私は磁気治療器の研修中に、このr-TMSの治療を受けて脳卒中による失語症で言葉を失った人が喋れるようになったビデオを見せられたので、知識としは知っていましたが、まさか数年後に自分が脳卒中に見舞われるとは思いませんでした。
しかも残念ながら、私の体内にはSCS装置が埋め込まれてありますので、このr-TMSはもちろん自分で販売していた家庭用交流磁気治療器も使用することができなくなってしまいました。
でもSCSによって痛みが半分以下になったから後悔はしていません。
先ほど隣のベッドに新しい人が入って来ました。
私よりひとつ若い方で、やはりリハビリ入院だそうです。カーテンで仕切られているのでまだお顔は拝見していませんが、カーテン越しに挨拶だけは交わしました。歳が近いので、仲良くなれればいいのですが、あまり話好きな方ではないようです。