高倉健「天下の快男児 万年太郎(東映1960)」観る 健さんの初々しい演技 肩の凝らない娯楽作品
ランク Bの中~Bの上源氏鶏太原作で、サラリーマンの高倉健が 東京本社へ転勤し、会社の内外で 風雲を巻き起こすコメディです。源氏鶏太の御得意のサラリーマン物を 若い高倉健を主演にした作品です。毒にも薬にもならない、娯楽に徹した コメディ作品です。東映任侠映画の大スターとなる前の 初心な演技をする若い頃の高倉健の 真面目な演技を楽しむことができます。若いイケメンなら誰でも演技ができる役ので 高倉健らしさは発揮されてるとは 言えません。芽が出る前の高倉健の 悪戦苦闘?している作品です。見方によっては、高倉健が 必死に演技をしています。大スター後の、演技をしているのか していないのか、分からない? 静かな男の演技とは まったく違います。演技の不器用さは、 この若い頃の作品からも 伺えます。東映任侠映画で大ヒットしなければ 高倉健は、三流俳優で 終わっていたでしょう。佐久間良子、山東明子のヒロインをはじめ 伊藤雄之助、加藤嘉、花澤徳衛など 演技力のある脇役を揃えて 作品の出来を固めています。たわいもない話なのですが、 この映画の魅力は CMモデル・ミス・チェリー役の プロポーションの良さです。 (誰か分かりませんでした・・・トホホ、嗚呼)トニー谷、ザ・ピーナッツなど 当時の人気タレントを登場させている ところです。また、大人向けというとで 温泉入浴シーンを入れて 男性観客への サービス満点となっています。国会議員で名を馳せる 山東昭子の演技を初めて観ました。超美人ではない、どこにでもいる 町の小町役がピッタリで 無難な手堅い演技をしていました。高倉健の「太郎シリーズ」で 相手役を続けたそうです。この映画には、私の大好きな女優 楠トシエが出演していて嬉しかったです。女学校卒業後、三菱銀行へ入行。21歳から歌手として芸能界デビューし、 「コマーシャルソングの女王」 となり活躍します。この映画の芸者役で、 抜群の存在感を発揮します。2010年頃に、活動停止し 97歳で存命?かもしれません。監督・小林恒夫は 東宝入社→召集→東宝復帰 黒澤明などの助監督をします。東映に移籍し、大作畑を進まず 娯楽作品、TV作品などで 活躍します。職人技の監督なので テンポ良く、観客を飽きさせない 主張の少ない、サラリとした 作品の味を引き出す監督です。東映では、高倉健などの若手スターを育て アクション、サスペンス、スリラーものでは 抜群の手腕を発揮し、 後の深作欣二などの若手監督の 作品作りに影響を与えたとか。東映に来ないで、東宝、松竹でいたら 大監督になったとも言われています。監督昇進が41歳と遅かったことも 影響したのかもしれません。「娯楽の王様」と言われた 映画全盛期の作品です。肩の凝らない、息抜きにちょうど良い 楽しい娯楽作品です。若い頃の高倉健を観るのも 興が湧きます。チャンスがあればご覧ください。YouTubeで観ました。