インドで集団詐欺の被害に遭った大学生が、
Twitterとnoteで自分の体験を公表した。
ざっくり書くと
世界一周旅行をしようとお金を貯め
インドのジャイプールに行った
けん玉が上手い、日本人大学生の彼。
声をかけてきたインド人の家に行って
美味しいご飯をご馳走してもらい、
結婚式にも行かせてもらい、
とても楽しいひと時を過ごした。
が、彼らが夜にマリファナを
吸っているのを見る。
勧められて断るが、警察がやってきて、
所持と共犯の嫌疑をかけられ、
逮捕されないためにカードで
金や宝石を買わされ、
カードと暗証番号を押さえられて、
強制帰国させられた。
が、結局この警察と思った人もすべて
詐欺集団のメンバーであった。
結局彼は世界旅行の軍資金の
ほとんどを奪われてしまった、
という流れの話である。
元ネタはこちら
note
ツイッターは元ネタ探せず。
このツイートとノートが
ものすごい勢いで広まったことで
色々な立場の人がブログに言及している。
まずは、私のアーユルヴェーダの勉強を
通訳として手助けしてくれたTさんの
ブログ。彼女はインド人と結婚して
インドに暮らし、アーユルヴェーダの
サロンを開いている。
お二人目。
お会いしたことはないけど、
私がインドにいた時同時期に住んでいて
ブログを書いていたゆきんこさん。
バックパッカーとして世界一周した
すごい経験値のある女性。
そして、ブログ友達であり
駐在妻のポン助さん。
それぞれ立場は全く違うけど、
共通点としては
インドに住んでいる人です。
あと日本人女性ブロガー。
その3人が、全く同じことを言っているのが
ほんとに興味深いです。
それは!
知らない人に
ついていってはいけない
ということ。
相手がどんな国籍の人であろうと、
ここがどんな場所であろうと、
初めて会った人についていかない。
これは自分の身を守る鉄則です。
土地勘も友人も親戚もいない異国。
その国の法律も知らないうえに、
その法律は多分自分を守ってくれない。
何かあったら頼るべきものがない。
そして、日本人は
無防備なうえ優しくて、
お金を持っている存在として有名。
もう完全にカモだと思われています。
いや私はそんな持ってない!と思っても、
世界的にそういう目で見られている、と
知っておくべきです。
せっかくインドに来たんだから、
現地の人と交流したい。という気持ち、
すごくよく分かります。
でも、旅行ではそれは難しいです。
旅行と住むのとは、全く違います。
私は2年半住んでも、わかったのは
「私の知ってるインドは、
全体のごくごく一部にすぎない」
ということだけでした。
「インドは治安が悪いんでしょ?」
とよく聞かれます。
でも、市内に住んでるぶんには
別に怖くはないです。
見たら分かるんだよね、
住んでる人なのか、旅行者なのか。
1番怖いのは、観光地です。
そこには騙してやろうと手ぐすねひいてる
悪いやつがどっさり待ってます。
ちょっと日本語話せるような人で
すごく話しかけてくる人、ついてくる人、
要注意です。
そういう人に返事をしたらダメです。
目を合わせず、荷物に触られたら
大声で「NO!!!」と叫ぶ心の準備です。
守られているはずの駐在ですら、
そういう場面はありました(空港とか)。
日本でそんな練習をしてこなかったから、
本当に、かなり心の準備が必要です。
それと、
彼は男性だったからまだよかったけど、
女性だけで夜の繁華街を歩いたり
お店でお酒を飲んだりすることは
絶対やめたほうがいいです。
夜の街を女性だけで歩いてると、
「何をされてもいい」という
意思表示となります。
年齢は関係ないので、
「私はおばさんだから大丈夫」
ではありません。
とまあ、色々書きましたが…
大学生の彼が自分の失敗した体験談を
公表したというのが
本当に素晴らしい
と思います。
自分の失敗を公表するのは
すごく勇気が要ることです。
思い出すのも辛いと思う。
今更何を言っても被害は消えないし、
黙っていたほうが楽です。
私なんて毎日ブログ書いてますけど、
自分のガチ失敗談は書きません。
勇気がないからです。
だから、
彼の素晴らしさがよくわかります。
でもこういう話、実は多分
たくさんの似た事例があると思います。
こうやって公表することで、
手口は知られて、
無効になっていくはずです。
インドはまだ貧しい人が多く住んでいて、
豊かさを心から求めている
若い国です。
でもインド人=悪い人、怖い人
ではないです。
皆さん書いておられますが、
悪い人はどこにでもいる。
でももちろん、真面目な人や
善良な人もたくさんいます。
そういう人は旅行者には
声をかけないだけです。
そしてやはり、インドには
面白いもの、素晴らしいものが
まだまだ手付かずで眠っていると
思います。
彼がまた心を切り替えて
また世界旅行に出発して、
目的を遂げることを、
そしてこれを機に、多くの人が
インドに悪い印象だけを
持たないことを、願っています。