三河もん物語 生臭い少年 | 一陽来復

一陽来復

散歩、ごはん、プラモが至福のひととき

皆さま ご覧いただきありがとうございます。

台風一過の秋晴れの後

稲光が凄いことになっていますね

ブログを書きながら かけ流している

ラジオに ザっ ザっと雑音が入ってきます

 

今日も三河もん物語いってみよ~

 

駅弁の本にのっていたますのすしを

食べに行くだけの旅に

出かけた高校生のあたくし

 

豊田から豊田新線という

当時まだできて数年の路線を

利用し、名古屋駅から

特急 ひだ に乗車したのです

(この時は青春18きっぷは使用していません)

 

名古屋から富山へは片道 約4時間

非電化区間も走りますから

ディーゼル列車です。

ディーゼルの独特な匂いと振動

ちょっと苦手なんです

 

ますのすしを買い求めるための

苦行といったところでございますね

 

しかし 5月の気候の清々しさに

救われました。車窓から見える

鮮やかな緑。

 

途中の白川口駅では停車中に

ホームから車内の乗客に

新茶がふるまわれました

新緑を丸ごと吸い込んだような

香りのお茶でした。

 

お昼は車内販売で。

美濃太田駅の松茸の釜めし弁当

をチェックしていたのですが

当時は季節販売だったのか

手に入らず、あったのは

飛騨金山駅の飛騨栗こわい弁当

 

この駅弁も例の本に載っていたのですが

あまり写真映えしなくて興味薄・・・

でも選択肢は他にありませんチーン

 

しかし 包み紙や木の容器

野趣あふれるデザインですよ

 

崎陽軒のシウマイ弁当をいただく

時もそうなのですが

包み紙をほどき

ふたを開けますと

木の香がほわんと漂います

 

それでもあたくしはまだ

松茸がよかったなあ~

と未練たっぷり

 

いやいやそんなこと考えず

いただきましょう

 

おにぎりになって

ちょこんと並んでいる

茶色の栗ご飯たち

ちょっと地味すぎるよ君たち真顔

 

ま いいでしょ 

 

あたくしにはまだ愛しの

ますのすしちゃんが

待っているのだ

 

いっただきまーす

 

はむっ

 

ん? んんん? なにこれっ

んまーい酔っ払い

 

あまじょっぱい味付け~

おお  栗のほくほく感 

 

期待してなかったものが

美味しいときのうれしさと言ったら

ありません

(その逆はまたつらいですが)

 

ちなみにこの栗こわいの駅弁

お弁当屋さんの廃業により

惜しまれつつ販売中止になったそうです

 

こちらも同様なのですが復刻版らしいです

 

列車は美濃太田を過ぎれば

飛騨川、宮川にそって

飛騨の山あいをくねくね走ります。

 

やがて宮川が神通川と名を変えて

しばらくすると視界が開けます。

富山平野に出たのです。

 

田植えが行われたばかりの田んぼが

どこまでもどこまでも広がっていて

風が吹き稲は、遥か彼方まで

青い波のようにさざめくのでした。

 

そんな景色にぼーっとしていたら

富山に到着。

 

時間はありませんよ。

駅弁だけ買ってすぐ

折り返しの特急 ひだに乗るんです。

 

あった! 源 のますのすし

このためにはるばるやってきたんですよ

 

車中で早速食べます。

木の桶のような器がこれまたよい。

青竹をはずし

ふたを開けると・・・ん 

あれれ

 

写真で見たようなきれいな色が

ここでバーンと登場すると

思っていたのに

笹で覆ってあるのですね

 

笹を外してようやくご対面~

 

しっとりとした桜色の鱒の身

お酢の酸味とご飯の甘みが

絶妙ですよ酔っ払い

 

名物に旨いものあり ますのすし

とはうまいことを言ったものです

 

しかし当時のあたくしの味覚では

お醤油が欲しい~と思いましたが

 

笹も一緒に切っておけば

直接触れずに食べることができたのに

笹を外して食べちゃったので

手が生臭いこと

 

帰りの列車は途中から混んできて

あたくし生臭くないだろうか

とそればかりを気にしておりました

 

この旅の思い出は

手の生臭ささと

なぜかこの曲なんです

 

 

憧れのスレンダー・ガール / シャネルズ ダウンロード・試聴 | オリコンミュージックストア (oricon.co.jp)

 

 

そして飛騨というと思い出すのは

JR東海のワイドビューひだのCMです

黛まどかさんの俳句が使われていました

 

星涼しここにあなたのゐる不思議

 

なんと艶っぽい句なのでしょう

 

 

これで句集を買ってしまったのですよね

いや 高校生の時じゃありませんよニヤニヤ