四代目 江戸家猫八 | 墓守たちが夢のあと

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歴史に名を残した人物の墓所データベースです。

江戸屋猫八の墓

 

側面に刻まれた名前

 

 四代目・江戸家猫八(本名:岡田八郎)は、祖父が初代猫八、父が三代目猫八という物真似師一族に生まれ、昭和43年(1968)に玉川学園を卒業後、父親の三代目猫八に弟子入りし江戸家小猫を名乗ります。
 ちなみに玉川学園の同窓生には俳優の風間杜夫がいて、共に演劇部に在籍していたそうです。
 お家芸ともいえる動物の声帯模写の腕を磨く一方、テレビ番組の司会者としても活躍していく中、平成13年(2001)に三代目猫八が亡くなりますが、葬儀の際、小猫は出棺に当たっての挨拶でウグイスの鳴きまねを行い、父である三代目を送っています。
 平成16年(2004)に文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞した小猫は、平成21年(2009)に、ついに四代目猫八を襲名します。三代目猫八は生前「俺が88歳になったらお前に猫八をやる。俺は八十八(やそはち)を名乗るから」と語っていたそうで、三代目が生きていたら88歳となり、自らも還暦を迎えるこの年に襲名を決意したそうです。
 ところで四代目猫八の奥さんは、父(三代目)の再婚相手の妹という、ちょっと複雑な関係だそうです。父親の再婚に伴い同じ屋根の下で暮らすこととなった二人ですが、特に付き合っていた訳でもなく、奥さんが他の人とお見合いをしたその夜に、突然、小猫が結婚したいと言い出し周囲を驚かせたそうです。
 平成23年(2011)に「そのうち小猫」の名で舞台に出ていた長男の真一郎が、二代目・江戸家小猫を襲名し、順風満帆に思えた四代目猫八ですが、平成28年(2016)に進行性胃癌のため66歳で亡くなり、早すぎる死が惜しまれています。


雑司ヶ谷霊園(東京都豊島区南池袋) 1種西6-3-18-2