前回「子どもや赤ちゃんのけがで一番大切なことは親が落ち着くこと」というお話をしました。
 で、落ち着いたところで次なる対処をしましょう。
 ネットで割とよく見かける質問が「子ども(赤ちゃん)が頭を打ったんですが、大丈夫でしょうか」というもの。

 ・頭を打った直後から意識がない(赤ちゃんなら泣かない、ぐったりしている)
 ・けいれんしている
 ・血がどくどくと大量に出ていて、止まらない

 こういうときは119番です。特に上2つの症状はに損傷があることも考えられますので、揺すったり頬を叩いたりしないこと。
 出血は首から上だと元々多いものです。乾いたタオルなど(清潔な物、普通に洗濯してあればOK)で傷を強めに圧迫します。それでも止まらない場合は119。

 ・ぶつけた所がへこんでいる
 ・何度も嘔吐する

 こういうときはタクシーやマイカーですぐ病院へ。夜間など診察時間外であれば救急病院、当番医に電話で連絡して。いざというときのために救急病院などの電話番号は分かりやすい所に控えておきましょう。

 今までの症状に当てはまらない、つまり

 ・意識ははっきりしている(頭を打ってすぐに泣いた)
 ・ぶつけた所にたんこぶができた

 こういう場合はとりあえず一安心。しかし、脳への影響やごく少量の脳内出血が続いていて、後で症状が出ることがあります。
 頭を打ってから48時間(2日間)程度は普段より子ども(赤ちゃん)の様子に注意して、

 ・意識がもうろうとしてきた(呼びかけに答えられない、赤ちゃんの場合はあやしても笑わず、ミルクも飲まず眠りがちなど)
 ・何度も嘔吐する
 ・どちらか片側の手足のしびれ、麻痺(動かない)
 ・けいれん、眼球の異常な動き

 などがあれば病院へ。

 なおこれらはすべて基本的に大人にも当てはまりますので、(身近な人が)頭をぶつけたら覚えておいてくださいね。
 子ども・赤ちゃんが派手に転んだ!椅子から落ちて頭を打った!血が出てる!

 そんなとき、対処として一番大切なことは何かご存じですか。

 実は「お母さん(お父さん)が落ち着く」ということだと私は思います。

 以前こんな事例をネットの掲示板で見ました。

 「台所に立って夕食の支度をしていたら、1歳になる娘が突然駆け寄りしがみついてきた。ふと見ると、左手の人差し指から出血している!出血がひどかったので救急車を呼び病院に運んでもらった。指の傷は幅5mmほどで、テープを貼って止血する処置をしてもらい帰宅した。何でけがをしたのかも分からないが、とりあえずなぜもっと早く気づいてあげられなかったのか…」

 幅5mmの切り傷(縫合処置も、入院も必要ない)で救急車?!と問いかけると

 「救急車を呼ぶかどうか迷ったら、という消防本部の相談窓口に電話したら『救急車を出します』とのことだった」

 と…。まあたまたま救急車の台数に余裕がある自治体なのかもしれないです。しかし想像ですが

 「1歳の子どもの指から血が、血がいっぱい出て止まらないんです!!ショック!

 と電話で訴えたんじゃないかな…と思うのです。
 そう言われれば消防局でも電話じゃ実際の様子が見えないですから、動脈の切断とか、指の切断も想定するでしょう。最悪の事態を考えて救急車を出さざるを得ません。

 しかしまずこのお母さんが落ち着いていれば

 ・傷を清潔な布(滅菌ガーゼでなくても、普通に洗濯したガーゼハンカチやタオルでとりあえずはOK)で強めに押さえる
 ・患部(この場合は手)を心臓より高く上げる

 この二つで、5mmの傷なら出血はほぼ治まったはずです(びびってティッシュでちょんちょん、なんてやってれば拭いても拭いても血は出てきます)。そして血が止まれば傷が5mm程度だということもしっかり見えたはずです。そこから、必要だと思えばタクシーで病院へ向かえば良いのです。
 たとえ救急車を呼ぶような大けがにしても、どこをどんな風に怪我しているのか伝えないといけないですから、やっぱり落ち着いて状況を見極める必要があります。パニックになっても何一ついいことはありません。冷静に、冷静に…。

 もしお父さんが一緒なら、お父さんはより冷静になってお母さんを落ち着かせ、サポートしてあげてくださいね。間違っても一緒にパニックにならないように…。


 最愛の子どもの怪我ですから、一瞬は驚くのは確かですけどね。娘ミントがまだ2歳の頃、お風呂上がりにドライヤーを片付けに行って戻ってきたら(豪邸でもありませんからほんの10秒ほどです)、口から血をだーっと流していました。
 「えっ何で?!」と頭が真っ白になりましたがとりあえずどこから出血しているのか確かめないと、と抱きかかえて見ると唇に傷が。吐血とかじゃないらしいと一安心。よだれが混じって大量出血に見えただけのようです。転んで壁に口を打ち付けて歯で唇を切ったらしいんですね。
 ミントは泣いているので「痛いの痛いのとんでけ~」をしようかと思ったら
 「ぱじゃまが、ぱじゃまが~…」
 パジャマが血で汚れたことが悲しかったようです。そこかいっ!
 この季節に流行する夏かぜの一種、プール熱(咽頭結膜熱)。今日はその治療とケアについてです。

治療は?
 前回お話ししたとおりプール熱の原因はアデノウイルスというウイルスですが、このウイルスを退治する薬はありません(誤解している方がいますが、抗生物質はウイルスには効きません)。
 従って対症療法、つまり熱には熱冷まし、結膜炎には目薬、のようにそれぞれの症状を抑える薬を使うということになります。

家庭でのケアは?

 熱が比較的長く続く(4~6日)傾向がある病気ですし、のどの痛みもありますから脱水症状には十分気をつけましょう。水分補給をしっかり。水分が取れない、おしっこが出ていない、ぐったりしているなどの症状があれば病院へ。
 目やにが出ていれば濡れたガーゼなどでこまめに拭き取ってあげましょう。
 原因の項でも述べましたが、タオルなどは感染防止のため家族の物と分けてください。熱が下がってもウイルスはまだ唾液や便の中にいますので注意します。かかっている子どものおむつ替えなどの後はせっけんでよく手洗いを。

その他
 プール熱(咽頭結膜熱)は学校保健法で定められた伝染病(第二種)です。かかると出席停止になり、主要症状(主に熱)がなくなってから2日間は登校・登園禁止とされています。学校や園によっては感染のおそれがないことを証明する書類が必要なことも。

 プール熱という名前から、
 ・夏に
 ・プールで感染する
 病気と思われがちですが、実際には夏以外の季節にも発生します。そして現在学校のプールは塩素濃度をきちんと上げてあるので感染の原因にはなりにくく、実は普通のかぜと同じように飛沫感染(くしゃみなど)でうつることが多いものです。

 娘ミントのお友達はなんと入園式の日にこのプール熱(咽頭結膜熱)を発症しました。周囲に感染した人はいず感染経路は不明ですが、プールでないことは間違いありません(スイミングスクールにも通っていなかった)。
 入園早々出席停止になってしまうし、病み上がりで一層ママが恋しくなり登園したら「ママ~!!あせる」と大泣きだしで可哀相でした…。