ピーター・ノースの祝福 | Promised Land -帰りたい何処か-

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わたしにとっての「約束の地」はどこなのか?

その答えを今探しています。

ピーター・ノースの祝福/渡辺 やよい
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渡辺やよいの最新作。



「うん」、「百年の梅干し」、「ピーター・ノースの祝福」、
「虫の子 花の子」の4作からなる小説集。


どの作品もところどころに作者の実際にあったエピソード
(特に家族面に関するところ)が散りばめられている感じを受けた。
彼女のブログ(アメブロ「渡辺やよいの楽園」)や以前読んだ本
(「グッジョブかあちゃん」「走る!漫画家」)で紹介されていた背景と
リンクする部分が随所に見られた。
だから、それぞれの話にリアリティもちゃんと持たせられていて
ストーリーの骨格の安定感を感じながら読み進めることができた。



この4作品の中で私が一番好きなのは「百年の梅干し」。
風俗関係ライターのさつきと幸一のお話。
どんな仕事も必死にこなす傍らで、毎日の生活の芯の部分は大切にしているさつき。
そして、繊細な部分も持っている彼女。
そんな彼女を支える幸一。
不幸な出来事があっても、どんなさつきも包み込んで、お互い支えあって
思いやりながら生きていける二人がとてもうらやましいと思った。


出逢ったきっかけは事故みたいなものだったけれど、そこから構築されていく二人の関係。
最後、さつきは「花珠」という忘れ形見を残して、幸一に永遠の別れを告げるのだが、
彼女はもう一つ「忘れ形見」を残していた。それが「梅干し」。
小説の最後がとても象徴的だった。
読み終わって、甘い感傷が残った。



さつきはずっと、幸一の心で生き続ける。
彼女は、彼にとって永遠になったのだ。



さつきみたいな、毎日の生活を、そして相手を大切にしていける女性は、
きっと自分を大切にしてくれる男性に巡り会えるのだろう。
そういう男性は幸一みたいにもてるかもしれないけど、でも、最後は決して裏切らない。

私もさつきみたいな女性になれたら、と思う。
そうしたら、今の彼と、きっと新しい未来を築いていけるのかもしれないな。