金曜日に病院に行く事は既に木曜日に決めていた。
だけど、木曜の夜にふと思った。
・・前の上司に会いたい・・
辞めてから本当に思うけれど、前の上司は
すばらしい人だった。その人に年賀状とかは
送っていたけれど、もう一度会いたいと思った。
ちゃんと再就職してから。
どうしようか迷ったけれど、結局メールを送った。
結果として、会社の研究室に来てもいい、ってこと
だったので、お邪魔することにした。
以前一緒に働いていた先輩が従業員用の
通用門まで迎えに来てくれた。
金曜日の夕方に現れたゴーストを、みんな
多少驚きながらも温かく迎えてくれた。
そう思えた。
私もそうだけれど、みんなも私のことを結構
覚えていてくれた。電話とか、声ですぐわかった
みたいだもの。
(私が来るということを上司から聞いていた
こともあったんだろうけど)
前していた仕事をほんの少しだけやってみたり。
腕はまだ衰えてはいなかったみたい。
一年という年月はいろいろ変わってしまう年月で
あるけれど、逆にそんなに変わらなかったりする
年月でもある。
研究室に置き忘れていった実験ノートの類や
ヘルメットがまだそこにあった。
もう捨てられたとばかり思っていたから
なんだかちょっと嬉しかった。
夜、元上司と先輩3人の5人で飲みに行った。
本当にゆったりした時間だった。
というより、懐かしかった。
会社に居た時に気付ければよかったのにね。
でも、あの頃は心身ともに限界だった。
やっぱり休むべきだったんだね。
そして、もう少し謙虚になって
我慢するべきだったかもしれない。
心身を壊す前に。
後輩が頑張っていることを知った。
私にはそういう強さが足りなかった?
もっと頑張るべきだった。
たとえ死んでも、心を壊しても、どうなろうとも
頑張るべきだった。
今こんな生き地獄を生きるくらいなら。
パニックの中で辞めた感覚があったから
自分の中でも、みんなに対しても、
ちっともけじめがついていなかった。
だけど、今日ようやくつけられたような気がする。
だから、この日、私はフルメイク、アクセもばっちり、
そしてエレガント風なコーディネイトで出かけた。
今、本当はぼろぼろだけど、かりそめでもいいから
元気な姿でみんなに会いたかったから。
私の適応障害の原因の一つだった、退職。
これで少しはけじめがつけられたかもしれない。
細かいことやみんなの心の中の思いは考えない。
考えていたらまた悪い方に考えてしまう。
上司が別れ際に行ってくれた
「また遊びに来いよ」
という言葉を、胸にしまっておこう。
おそらくもう行く事はないと思うけれど、
やっとひとつ区切りをつけられた、そんな気がした。
ありがとう。
・・某先輩が今夜帰省されることを密かに
期待していたけれど、期待はずれだったな・・