サムギョプサルには何と言ってもcassビール!

 

2023年2月、悲願の再渡韓を果たしました。

最後に現地を訪れたのが2020年の2月中旬だから、ちょうど丸3年振り。

 

まずはこの3年間で変化したと感じたことを書きます。

(K-ETAやQ-CODEなど入出国時の手続きが一番大きな変化かも知れませんが、その辺りは詳細に紹介しているサイトがたくさんあると思うのでそちらを参照してください)

 

物価事情


飲食店のメニューは軒並み一割程度値上がりしていたようである。

例えば鐘路5街にあるタッグクス(鶏肉+うどん)の店일오팔닭국수158タッグクス)。

看板メニューのタッグクスは8000ウォンから9000ウォンに値上がりしていた。


個人的には市内の物価上昇よりも、航空券の高騰(国内線よりも安かったコロナ前の時代が異常だったのかも知れないが)や、定宿にしていた安ホテルやゲストハウスが軒並み廃業してしまったことのほうが辛いものがある。

 

サイン会事情


 

サイン会と言えばまずは応募から。

 

コロナ以前はサイン会を開催するショップの店頭に出向いて応募するのが慣わしだったが、最近はオンラインストアからの応募が大半を占めているようだ。

大半と言うか、今回何軒かCDショップを訪れたけど店頭で応募を受け付けている光景(応募用紙に名前を書くためのテーブルや応募券を入れる箱など)は一度も見なかったので、完全にオンライン応募に移行した可能性もある。

 

オンライン応募は現地からでも日本からでも同じように応募できて便利なように思えるが、思わぬ落とし穴がある。

 

例えば明洞にあるMusic Korea。

この店は

  • musickorea.asia (韓国国内向け)
  • musickorea.com (英語圏向け)
  • musickorea.jp (日本向け)
  • musickoreacn.com (中国向け)

と各国向けのオンラインストアを展開しているのだが、なぜか韓国国内からは韓国向け以外のサイトへのアクセスが制限されている。

つまり日本向けサイトにアカウントを持っていても、韓国からそのアカウントで応募することは出来ないことになるので注意が必要だ。

 

またオンライン応募の場合、CDはサイン会会場でサイン用に1枚受け取って、もし2枚以上購入した場合残りは後日EMSで発送となる。

このEMS送料も馬鹿にならないので、渡韓予算を組む際は考慮したほうが良いだろう。

 

実際にサイン会に参加したときの様子はまた次回。

 

その他


しょうもない小ネタなど。

 

広蔵市場にあるユッケの有名店「육회자매집」(ユッケチャメチッ)。

この店も一割程度値上がりしていたが、それよりもタッチパネル式注文システムが導入されていたことに驚いた。

 

3年振りにWi-Fiルーターを借りたら、USB端子がType-BからType-Cに変わっていた。

iPhoneユーザーでType-Cのケーブルを持っていない人は注意が必要かも。

 

現地に居るとスマートフォンに警報メッセージが表示されることがある。

以前はPM2.5の注意喚起メッセージなどを良く見かけたが、最近はこういう使われ方もされているらしい。

 

[ソウル警察署] 冠岳区で行方不明になった○○○さん(男性、80歳)を探しています - 165cm、55kg、黒色のダウンジャンパー、黒色のズボン、ねずみ色の帽子

 

続く。

「第4世代ガールズグループ」という言葉がある。

2018年頃から現在に至る期間にデビューしたK-POPガールズグループ勢を包括的にそう呼ぶらしい。

具体的には(G)-IDLEが'18年デビュー、ITZYが'19年デビューであるから、彼女達と同期かそれ以降のデビュー組は第4世代ということになるわけだ。

 

所詮は年表上で時代を分類するに便利な言葉に過ぎないから別にその定義に拘るつもりはないのだが、最近少なくともサウンドに関しては第4世代の中でも指向がはっきりと分かれてきたように感じている。

端的に言うと2010年代の延長上にあるのか、それとも2020年代の到来を感じさせるかと言うことに尽きる。

 

その違いがはっきりと分かる瞬間というのが自宅やイベント会場で音楽にのめり込んでいる最中ではなく、日常生活の中でBGMとして触れたとき、例えば休日に近所のショッピングセンターで買い物をしている最中だったりする。

そのとき流れてくるのが'10年代然としたEDM系の曲だと良くも悪くも「あっK-POPだ」と身構えさせられてしまうのだが、例えばIVEの楽曲などは何の違和感もなく日常の風景に溶け込んでいるのに場の雰囲気は華やかに一変するのだ。

 

 

そのような瞬間に居合わせると、コロナウイルスの流行によって出鼻をくじかれていた'20年代がようやく訪れたことを感じる。

実際K-POP界の商業的な戦略としても、ゴリ押しの異形感を剥き出しにすることで存在感を知らしめてきた'10年代を経て、さらに裾野を広げようと狙っているのかも知れない。

 

他に'20年代を感じさせる第4世代グループとして、個人的にはLE SSERAFIMNewJeansも挙げておきたい。

楽曲紹介は次の機会とするが、いずれもHYBEの系列レーベルからデビューしているのがポイントである。

これらのグループと較べるとSMEやJYP辺りの新人が'10年代の延長線上に感じられてしまう辺り、HYBE強ぇーなと唸ってしまう。

ちなみに前述のIVEが所属しているSTARSHIP ENTERTAINMENTも、元を辿ればHYBEの前身であるBig Hit Entertainment出身者が設立した事務所だったりする。

 

そんな強豪勢と較べて中小事務所に所属するグループの最近の情勢はどうかと言うと、売り上げも作品のクオリティも強豪事務所との格差がますます広がっている気がする。

 

作品のクオリティを維持するためにはそれを支えるスタッフのサスティナビリティが必要であり、スタッフのサスティナビリティには金銭のサスティナビリティが必要であり、詰まるところ事務所の財力のサスティナビリティが作品のクオリティに直結している。

IVEやLE SSERAFIMのコンセプトからアウトプットまで完璧に練り上げられた作品群を目の当たりにするとそれを痛感するし、中小事務所が同等の投資をつぎ込むことは困難だろう。

 

大きな事務所に所属している人気グループの公式サイトをのぞいてみると、メンバーの顔写真が印刷された「うちわ」が1枚1,000円くらいで販売されていたりする。

それ自体は別にべらぼうな価格ではないのだが、1枚1,000円と言えばCDシングル1枚と同じくらいの金額なわけだ。

うちわ1枚とCD1枚の制作費用を考えてみたらその差は歴然なわけで、ファンミーティングやコンサートのたびにうちわを売り出せるほどの人気ともなればそりゃぁ儲かるだろう。

 

つまり、グッズという副産物で儲けられる(ほど人気のある、そして人気を維持できる)グループとそうでないグループとの差は明らかであり、つくづくアイドル業界はモンキービジネスであると実感させられる。

 

という訳で中小事務所所属のガールズグループには'20年代を見出せていないのが正直なところだが、唯一の例外がMODHAUStripleSだ。

 

MODHAUSはかつてLOVELYZやLOONAを手掛けたJaden Jeong氏が昨年設立した事務所である。

総勢24名(!)とも噂されるtripleSはまだ8名のメンバーだけが公開されている状態で、そのうちの4名によるユニットAcid Angel from Asiaが11月にデビューを迎える。

 

という訳で現時点では完全体デビュー前のLOONA以上に謎だらけの存在ではあるが、音楽的な可能性も然ることながら、Jaden氏がビジネスをどう展開していくのかにも興味がある。

 

楠みちはる氏著「湾岸ミッドナイト C1ランナー」の第9巻には以下のような台詞が登場する。
(自動車の)チューニングはモンキービジネス

まともにやれば絶対成立しない

だから利益を生む後ろ盾がいる

 

Jaden氏はアイドル業界がモンキービジネスであることを承知しているのかもしれない。

LOONAをBlockBerry Creativeからデビューさせる際にスポンサーを募って資金を準備したのは、つまりそういうことなのだろう。

 

その後同氏がBlockBerryと決別したりBlockBerryがスポンサー企業から告訴されたりとかして結果的に成功したビジネスモデルとは言えないが、それでも興味深い試みだったと思う。

 

中小の芸能事務所が'20年代をどう生き抜いていくのか、それを占う意味でもtripleSの動きには注目していきたい。

プレイリストの残り6曲を一気に紹介して、LOVELYZを追い続けた7年間を締め括ろうと思います。

 

[12] 놀이공원

LOVELYZを「幻想の権化」たらしめた重要な曲で、実際歌詞に「환상」(幻想)という単語も登場する。

幻想であることを知りつつ幻想の世界と現実を行き来する歌詞の内容、そして曲後半の「歌詞のない四小節」について2015年に書いた拙ブログでたっぷりと推察しているので、併せて読んでいただきたい。

 

この曲はコンサートでも人気が高く、イントロ/間奏のJiaeパートはもちろんのこと、BabySoulMijooがハモりを聴かせるBメロディも会場が沸くポイントの一つであった。

[13] 비밀여행

幻想を幻想(= My lies)として客観視しつつその世界に浸るという歌詞、同じ単語を繰り返す作曲手法、間奏に登場するウィスパーボイスなど、この曲は[12]と共通点が多い。

 

両曲の発表時期([13]がデビューアルバム「Girls' Invasion」(2014)収録で[12]がそのリパッケージアルバム「안녕」(2015)収録)や、いずれもOnePieceが作編曲を手掛けていることを考えると、これらの二曲は同じコンセプトを起点として並行して制作作業が進められていた可能性がある。

[14] Wow!

 

[14]と[15]は2017年発表の2ndアルバム「R U Ready?」収録曲。

R U Ready?は前作「A New Trilogy」から10ヶ月ぶりのアルバムとなった待望のニューアルバムであるのみならず、初の単独コンサート「冬の国のLOVELYZ」を成功させたLOVELYZが夏のコンサート「Alwayz」に向けて制作したフルアルバムでもあり、そしてリパッケージ盤「지금, 우리」の同名タイトル曲で初めて音楽番組で一位を獲得したということもあり、とにかく2017年のLOVELYZの勢いは凄かった。

 

LOVELYZの作品としては異色のファンクチューンで、シンセベースのモジュレーションの効かせ方などはまるでBernie Worrellが弾くMINI MOOGばりである。

 

「사랑은 특별한 이차원」(愛は特別な二次元)という歌詞の世界観にちなんで紙人形を大胆に取り入れたMVは発表当時ファン達に大きな衝撃を与えたが、メンバーのお母さん達が結成した「맘블리즈」(マムブリーズ)によるMVカヴァーは更に衝撃的であった。

[15] Cameo

片思いの心境を映画のカメオ(端役)になぞらえた曲。
 
ミミョミミョヘ」と同じく심은지女史と변방의 킥소리(辺境のキック音)による作品で、隙なく完璧に計算されたアレンジは流石という感じ。
「カメオ」と아파요(アパヨ=痛い)を韻を踏むサビの歌詞や、Take 1、Take 2とNGを重ねたあとTake 3を飛ばしてTake 4、Take 5に続くことで焦燥感を表現しているパートなど、本当に細かいところまで作り込まれている。
 
多人数グループの強みを活かしたダイナミックなステージパフォーマンスも圧巻で、これまたコンサートで盛り上がる定番曲であった。

[16] Circle

2015年12月に発表されたシングル「Lovelinus」収録曲。
明るいアップテンポのタイトル曲「그대에게」とは対照的なバラードだが、永遠に縮まらない距離感を月の軌道に例える一節が登場する辺りは翌年発表の「Destiniy」の伏線と解釈することもできる。
 
この曲の重要ポイントは何と言ってもBabySoulのラップ。

BabySoulは元々ラップでwoollim entertainmentのオーディションに合格したという経歴の持ち主で、2012年に発表したデビュー曲「그녀는 바람둥이야」のGirl Ver.でも自作のラップを披露している。

 

しかしLOVELYZの活動ではラップのスキルをずっと封印していて、満を持して初披露したのがこの曲となった。

ラップと呼ぶより「語り」と表現したほうがしっくりくるような抒情性は、ジャックスの「つめたい空から500マイル」にも通じるものがある。


余談としては、2017年7月にソウルのオリンピックホールで開催されたコンサート「Alwayz」と2018年8月に舞浜のアンフィシアターで開催された「Lovely Day 2 in JAPAN」では、各会場の回転舞台を駆使してこの曲が披露された。

[17] 걱정 인형(ウォーリードール)

ウォーリードールとは、寝る前にその人形に悩みを打ち明けると次の日には悩みが消えているという、グアテマラに伝わる言い伝えの人形。

同じ「人形」をモチーフとしていても、歌詞の内容は[10]よりも「그대에게」に近い応援ソングである。

 

LOVELYZにとってラストアルバムとなってしまった「Unforgettable」のラストを飾っている曲として、またLOVELYZという愛と幻想の小宇宙から外の世界に一歩を踏み出すべき時が来ているという意味を込めて、この曲をプレイリストのラストに選んだ。

 

BabySoulを除く7人がwoollim entertainmentを去って二ヶ月、既にメンバー達は新しい一歩を踏み出し始めている。

 

この記事を書いている1月22日、ちょうどJiaeがファンミーティング「Yoo Jiae 30's Story」を開催したところだ。

そのファンミーティングにゲストとして出演したYeinは、1月25日にソロデビュー(!)曲「Plus n Minus」をリリースする。

Keiちゃんはミュージカル女優としての活動を本格化させていて、今月末に開演する「エクスカリバー」に出演するほか、4月には「デスノート」の舞台にも出演が決まっているという。

既にタレントとして大活躍中のMijooは言うまでもないし、他のメンバー達もこれから活動を具体化していくことだろう。

 


まだまだ渡韓どころか日常生活もままならない日々が続いていますが、LOVELYZメンバー達の活動は今後も見守っていきます。

まずは「Plus n Minus」のレビューかな?