プレイリストの残り6曲を一気に紹介して、LOVELYZを追い続けた7年間を締め括ろうと思います。
[12] 놀이공원
LOVELYZを「幻想の権化」たらしめた重要な曲で、実際歌詞に「환상」(幻想)という単語も登場する。
幻想であることを知りつつ幻想の世界と現実を行き来する歌詞の内容、そして曲後半の「歌詞のない四小節」について2015年に書いた拙ブログでたっぷりと推察しているので、併せて読んでいただきたい。
この曲はコンサートでも人気が高く、イントロ/間奏のJiaeパートはもちろんのこと、BabySoulとMijooがハモりを聴かせるBメロディも会場が沸くポイントの一つであった。
[13] 비밀여행
幻想を幻想(= My lies)として客観視しつつその世界に浸るという歌詞、同じ単語を繰り返す作曲手法、間奏に登場するウィスパーボイスなど、この曲は[12]と共通点が多い。
両曲の発表時期([13]がデビューアルバム「Girls' Invasion」(2014)収録で[12]がそのリパッケージアルバム「안녕」(2015)収録)や、いずれもOnePieceが作編曲を手掛けていることを考えると、これらの二曲は同じコンセプトを起点として並行して制作作業が進められていた可能性がある。
[14] Wow!
[14]と[15]は2017年発表の2ndアルバム「R U Ready?」収録曲。
R U Ready?は前作「A New Trilogy」から10ヶ月ぶりのアルバムとなった待望のニューアルバムであるのみならず、初の単独コンサート「冬の国のLOVELYZ」を成功させたLOVELYZが夏のコンサート「Alwayz」に向けて制作したフルアルバムでもあり、そしてリパッケージ盤「지금, 우리」の同名タイトル曲で初めて音楽番組で一位を獲得したということもあり、とにかく2017年のLOVELYZの勢いは凄かった。
LOVELYZの作品としては異色のファンクチューンで、シンセベースのモジュレーションの効かせ方などはまるでBernie Worrellが弾くMINI MOOGばりである。
「사랑은 특별한 이차원」(愛は特別な二次元)という歌詞の世界観にちなんで紙人形を大胆に取り入れたMVは発表当時ファン達に大きな衝撃を与えたが、メンバーのお母さん達が結成した「맘블리즈」(マムブリーズ)によるMVカヴァーは更に衝撃的であった。
[15] Cameo
[16] Circle
BabySoulは元々ラップでwoollim entertainmentのオーディションに合格したという経歴の持ち主で、2012年に発表したデビュー曲「그녀는 바람둥이야」のGirl Ver.でも自作のラップを披露している。
しかしLOVELYZの活動ではラップのスキルをずっと封印していて、満を持して初披露したのがこの曲となった。
ラップと呼ぶより「語り」と表現したほうがしっくりくるような抒情性は、ジャックスの「つめたい空から500マイル」にも通じるものがある。
余談としては、2017年7月にソウルのオリンピックホールで開催されたコンサート「Alwayz」と2018年8月に舞浜のアンフィシアターで開催された「Lovely Day 2 in JAPAN」では、各会場の回転舞台を駆使してこの曲が披露された。
[17] 걱정 인형(ウォーリードール)
ウォーリードールとは、寝る前にその人形に悩みを打ち明けると次の日には悩みが消えているという、グアテマラに伝わる言い伝えの人形。
同じ「人形」をモチーフとしていても、歌詞の内容は[10]よりも「그대에게」に近い応援ソングである。
LOVELYZにとってラストアルバムとなってしまった「Unforgettable」のラストを飾っている曲として、またLOVELYZという愛と幻想の小宇宙から外の世界に一歩を踏み出すべき時が来ているという意味を込めて、この曲をプレイリストのラストに選んだ。
BabySoulを除く7人がwoollim entertainmentを去って二ヶ月、既にメンバー達は新しい一歩を踏み出し始めている。
この記事を書いている1月22日、ちょうどJiaeがファンミーティング「Yoo Jiae 30's Story」を開催したところだ。
そのファンミーティングにゲストとして出演したYeinは、1月25日にソロデビュー(!)曲「Plus n Minus」をリリースする。
Keiちゃんはミュージカル女優としての活動を本格化させていて、今月末に開演する「エクスカリバー」に出演するほか、4月には「デスノート」の舞台にも出演が決まっているという。
既にタレントとして大活躍中のMijooは言うまでもないし、他のメンバー達もこれから活動を具体化していくことだろう。
まだまだ渡韓どころか日常生活もままならない日々が続いていますが、LOVELYZメンバー達の活動は今後も見守っていきます。
まずは「Plus n Minus」のレビューかな?