LOONA STUDIOの第一弾、1/3 Hertz

入場時には例の缶バッジとは別の絵柄のプラスティックカードが配られ、観客を悶絶させた。

 

以降の公演でも出演者が描かれたカードが配られ、そのたびに悶絶することになる。

なおこのイラストの作者であるが、日本のゲームメーカー「株式会社Donuts」がLOONAに投資しているとのことからてっきりその筋の作品かと思っていたが、実はオリジナルは所謂「ファンアート」で、それが公式グッズに採用されたようである。

 

閑話休題、1/3 HertzはHeeJinのキーボード伴奏による「Fairly Tale」で静かに幕を開けた。

最初のこの曲を聴いただけで、今回のLOONA STUDIOが決してコンサートを縮小したファンミーティングなどではなく、コンサートでは聴かせることのできなかった別の魅力を聴かせるための特別な場であることを確信した。

 

ラジオ番組仕立てということで、ステージはトークを中心にカヴァー曲の披露などを交えて進行。

トークの進行役を務めたのはHaSeul

他のメンバーの物真似をしてみたり、公演の第二部が始まるときに「이부(二部)だよ、이브(LOONAメンバーのYves)じゃないよ(笑)」などと冗談を飛ばしたりして会場を盛り上げてくれた。

 

カヴァー曲は全てを把握できていないが、新旧の韓国ポップスが中心。

会場のウケを重視というよりも、曲に対する各メンバーの思い入れを優先した選曲だったような気がする。

一方でBIG BANGの「Bang Bang Bang」のカヴァーや、オーディションで歌った(踊った)曲の話題からHeeJinが防弾少年団の「DOPE」のダンスカヴァーを披露したりとハッチャケた一面も見せてくれたが、そういったフットワークの軽さも今回のような規模の公演ならではと言える。

 

LOONAの持ち曲としては他には「비의 목소리 51Db (Rain 51Db)」「지금, 좋아해 (Love & Live)」などを披露してくれた。

 

そして公演のラストにはなんとフォトタイムが設けられ、撮影が許可されるという思わぬ展開となった。

 

そして観客のスマートフォンで自撮りするという大盤振る舞いのサービスも!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

休憩なしで2時間20分、想像を遥かに超える内容となったLOONA STUDIO。

2日目のレポートに続く。

ソウル特別市麻浦区にあるライブハウス、Yes24 MUVHALL

 

弘大の繁華街の外れというかむしろ合井駅に近い場所に位置するこの会場は座席数にして400弱、スタンディングでも1,000人弱という規模の箱で、東京のライブハウスで例えると恵比寿のLIQUIDROOMクラスだろうか。

 

ここで11月23日から三日間に渡り、LOONAのデビューコンサート以来となる公演「LOONA STUDIO in SEOUL」が開催された。

(画像はLOONA公式Twitterより引用)

 

公演の詳細は以下の通り。

1/3、ODD EYE CIRCLE、yyxyという各ユニット、YeoJin+シークレットゲスト、そしてLOONAという計5公演である。

  1. 1/3 Hertz (11/23 8pm)
  2. ODD EYE CIRCLE Hertz (11/24 2pm)
  3. YeoJin + SECRET Hertz (11/24 6pm)
  4. yyxy Hertz (11/25 2pm)
  5. LOONA Hertz (11/26 6pm)

アナログチューナーの目盛りをモチーフにしたポスターのデザインや各セット名に付けられた「Hertz」が示すように本公演はラジオ番組仕立ての内容となっていた。

毎回時報を合図に始まり、途中にはオリジナル録音のコマーシャルまで挟むというところまで、とことんラジオに拘っていた。

ちなみに各公演には具体的な「周波数」が割り当てられていたが、各ユニットのデビュー日にちなんだ数字となっていた。

 

公演に先駆け、11月9日にはTeaser映像が公開された。

 

完璧なまでに作り上げられたデビューコンサートのステージとは打って変わって、手作り感満載の雰囲気が伝わってくる。

ギターやキーボードなど各メンバーの楽器演奏もあるようで、LOONAbirthでは聴けなかったLOONAのアコースティックな側面が披露されることに期待が高まる。

 

なお、公演の模様は舞台裏も含めてLOONA TV #447~#466で紹介されている。

LOONA TVはLOONAの公式YouTubeのコンテンツの一つで、活動の舞台裏などを収めた数十秒~1分程度(たまにスペシャルとして数十分のコンテンツもある)の映像集。

既に膨大なライブラリーとなっているわけだが、観ておく価値はある。

圧巻の世界観を誇る歴代のMVと交互に観て舞台裏のギャップを楽しむのも良いし、一話ごとに上手くまとめられたコンテンツ制作のセンスは他の事務所にも是非参考にしてほしいところである。

 

本公演のグッズの目玉、ピンボタン(缶バッジ)セット。

 

このセンスには爆笑した!

左がODD EYE CIRCLEで右がyyxyのセットであるが、数量がごく限られていたようで残念ながらコンプリートは果たせなかった。

 

ちなみにMax & Matchのアルバムジャケットと並べてみるとこのようになるが、このイメージの落差こそが本公演のテーマなのかも知れない。

 

開演直前、MUVHALLのメインフロアはすし詰め状態。

 

座席数にして19×19列だから僅か361席であるが、この会場としてはかなり頑張ったというか無茶をした収容数である。

11月23日午後8時0分の時報を合図に、いよいよLOONA STUDIO放送開始。

EP.2に続く。

冬の到来が間近に迫った11月26日、LOVELYZが5枚目のミニアルバム「Sancutary」をリリースして2018年度3回目のカムバックを果たした。

 

収録内容を紹介する。


  1. Never Ending
    作曲/編曲: 스페이스 카우보이
  2. 찾아가세요
    作詞: SWEETUNE
    作曲: 스페이스 카우보이, 1988
    編曲: 스페이스 카우보이, NV
  3. Like U
    作詞/作曲: 원택(1TAKE), 탁(TAK), 애런(ARRAN)
    編曲: 원택(1TAKE), 탁(TAK)
  4. Rewind
    作詞: 흑태
    作曲: 흑태, 장정석
    編曲: 장정석
  5. Rain
    作詞: JPG(황성제, 서미래, 백경진)
    作曲: JPG(정수민, 김미영)
    編曲: 정수민
  6. 백일몽
    作詞: 정호현(e.one), BabySoul
    作曲/編曲: 정호현(e.one)
  7. 꽃점
    作詞:DANKE
    作曲/編曲: 제이윤

曲ごとに多彩なクリエイターを起用しているうえ、[3]を除くと前作「治癒」や前々作「Fall In Lovelyz」からラインナップが一新されていることが解る。

Fall In Lovelyz以降、つまり「ポストOnePiece」期の模索ぶりが伺えるが、それにしても不思議なのはこのアルバムの全体的なまとまり具合で、まるで架空の映画のサウンドトラックのような一貫性が感じられる。

更に詳しく調べてみると、これまでもLOVELYZのアルバムのマスタリングを手掛けてきたSUONO Mastering Studio최효영氏の名前がアルバム全体としてではなく敢えて曲ごとにクレジットされていることが解るが、それとアルバムの仕上がりとの関係は不明である。

 

また本作は、Fall In Lovelyzの「그냥」や「비밀정원」、治癒の「Temptation」などで展開してきたそれまでのLOVELYZとは異なる憂いを帯びた新な作風が実を結んだ姿と捉えることもできる。

Fall In Lovelyz、治癒、そして本作を「三部作」として捉えるなら、本作は間違いなくその最終的な完成形と言える。

 

インストルメンタルの[1]に続く[2]は本アルバムのメイントラック。

明るくてPOPなパートと激情のサビとのコントラスト、そして楽曲的にも振り付け的にもMijooを大フィーチャリングしている点などが目新しい。

贅沢を言うと、[1]の後半のブレイクから始まるストリングスのパートを[2]のイントロに使ったほうがよりエレガントな曲に仕上がった気がする。

 

歌詞はLOVELYZの活動曲としては珍しくストレートな内容であるが、曲名の「찾아가세요」のニュアンスを日本語でどう表現するかは意外と難しい。

찾아+가+세요と単語毎に分解して直訳すると「探しに行って下さい」だし、韓国語で찾아가다と言えば「訪問する」という意味になってしまうが、、歌詞の文脈から都合よく意訳すると「(私の心に)気付いて」という感じだろうか。

誰が言い出したのか知らないが「Lost N Found」なる英語タイトルも付いているようだが、遺失物じゃないんだから…。

 

同曲のMVであるが、woollimの近年の作品にもれずそのクオリティはお世辞にも高いとは言えない。

 

含蓄やストーリー性の感じられない映像も然ることながら、Digipedi時代のMVを模倣したようなカットが随所に散見される点が却って残念さに拍車をかけている。

ここまで来ると発注側のwoollimのこだわり加減の問題なので、製作サイドに愚痴を言っても始まらないだろう。

Digipediのクオリティを求めることはハードルが高いのは確かであるが、そのハードルを上げたのはwoollim自身であるし、当時の感動があるからこそ今でも根強くLOVELYZをサポートし続けているファンが少なくないのも事実である。

 

[3]は「종소리」や「SHINING★STAR」を手掛けたNEWTYPE PRODUCTIONによるものだが、いかにも歌謡曲という感じのそれら二曲とは全く趣の異なる作品に仕上がっている。

また、これまでのLOVELYZのアルバムではタイトル曲の次には例えば「Now, We」だったら「Aya」、「治癒」だったら「미묘미묘해」と可愛らしい楽曲を配置していたが、今回は敢えてこの曲を持ってきたことによりアルバム全体のイメージが大きく変わっている。

夢と現実、相手と自分が交錯する歌詞が幻想的であるが、楽曲的にはApinkに歌わせても似合うような気がする。

それぞれのパートをApinkだったら誰が担当するのか考えてみるのも、互いのグループの個性を比較するうえで面白いだろう。

 

[4]は冒頭からサビに至るまでSujeongのヴォーカルを全面的にフィーチャーした曲で、自分がかつて望んでいた通り大人になってみて初めてわかる戸惑いや痛みが歌詞には綴られている。

アルバムの中では比較的メロウなサウンドであるが、その歌詞をデビューから4年の歳月を経た現在のSujeongの姿と重ね合わせてみるとこの曲の深淵が見えてくる。

 

[5]はタイトル通り雨音のようなピアノが印象的。

雨と言う言葉からは寂しさや厳しさ、冷たさが連想されるが、この歌では乾いた心を潤してくれる暖かい存在として描かれている。

何かの折にBabySoulが晴れよりも雨が好き、と言っていた記憶があるが、彼女が好きなのは暖かい雨なのかそれとも冷たい雨なのか、気になるところである。

 

[6]はそのBabySoulが作詞担当としてクレジットされている意欲作。

彼女のRapが大々的にフィーチャーされているということで、製作者は違えど治癒の「Temptation」の続編として聴いてみるのも良いだろう。

生々しい歌詞とメロディーをスタイリッシュに聴かせるアレンジが秀逸である。

 

ラストの[7]は、繊細なストリングスや内気な歌詞が初期LOVELYZの世界観を彷彿とさせる。

꽃점(花占い)というタイトル通り、自分の心の中に咲いた花に向かって

좋아한다 안 좋아한다(好き、好きじゃない)

고백한다 안 고백한다(告白する、告白しない)

と語りかけるくだりが何とも意地らしい。


 

楽曲の紹介だけで長文となってしまったので、活動内容については次回以降レポートしていきます。