老人独居の危険-14(息子に捨てられる) | あなたに,も一度恋をする

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はじめに

 

この記事は不快と思われる内容があるかもしれません。

でも、同居する家族がいないと、

こんな事が起こるという事をお伝えしたくて

記事にしています。

あくまで叔父と叔母における事例です。

すでに二人とも亡くなっていますで、

これは回想記録です。

 

この時叔父は亡くなり、

叔母は1人暮らしになって、

介護サービスを使うようになりました。

79歳‐レビー小体型認知症

本態性振戦もちで、

いつも身体が左右に大きく振れています。

歩行はすでに困難を極めていました。

栄養不足のため、体重は30㌔を切り、

骸骨のような姿でした。

 

息子は叔父の死後、

お嫁さんと息子がそれぞれ週に一度

隣の県から見にきてくれますが、

しょせん週に一度の数時間、

大ざっぱに分かっても、

詳細は把握できません。

結局、介護に関するキーパーソンは、

隣に住む姪の私が

担わざるを得ませんでした。

 

 

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お立ち寄り頂き、ありがとうございます。

いつも記事が長くてすみません。

前記事の続きになります。

 

 

 

 

 

 

叔母とその息子に

それぞれ絶縁状を渡した後、

ケアマネさんから連絡がありました。

 

その電話で、

私はこの親子に疲れ果てて、

今後は自分と無関係にして頂きたい事を

強くお願いしました。

 

このケアマネさんは敏腕な方で、

今まで息子が息子らしい事をしてない事を

重々承知でいらしたので、

快く、了承して頂き、

労いの言葉もかけて下さいました。

 

私は4年を超える年月を経て、

ようやく、お役御免となったわけですが、

あの叔母の事ですから、

何か画策しているに違いないと

思っていました。

 

絶縁状を出してから、

3週間位、経ったある日のこと、

その日は3月始めで、まだ寒い日でした。

 

時間は夜の9時過ぎ、

私がお風呂に入っていると、

ピーポーピーポー♪

救急車のサイレンが

近づいてくるではありませんか。

 

もしかしたら・・・

 

救急車は叔母宅の前で停まり、

外から隊員が、

「●●さ~ん、●●さ~ん!」

と呼んでいる。

 

やりおった・・・。

 

救急車を呼んだのは叔母。

目的は私への当てつけと思います。

加えて人々から注目されるため。

理解しにくいと思いますが、

叔母はそういう一面があります。

今回は罪のない救急隊員を巻き込みました。

 

『人の迷惑かえりみず』の

叔母らしい行動。

これもミュンヒハウゼン症候群

成せる業なのか。

 

母は窓からの赤い光に気づき、

『よせ、我が母よ、行くな!』と思いつつ、

気づかないフリをするしかなく、

私は浴室にこもったまま、

叔母を救急隊員に連れ去ってもらうのを

じっと待っていました。

出来れば返却不要と祈りながら…。

ニヤニヤ

 

近所では何事かと、恐らく

騒然になってたと思います。

(いつも救急車が来ると、

近所の人が出てこられていましたので。)

 

外に見に行った母の事は心配でしたが、

私がここで出ていけば叔母の思う壺。

一歩も出るまいと、

浴槽の中で踏ん張りました。

 

『あとは息子ちゃんがやればいい。 

わしゃ、これ以上つきあわん。』 と。

 

しかし長い・・・。

20分経っても30分経っても動きなし。

結局1時間近く経って、

ようやく救急車は叔母を連れ去って

消えてくれました。

 

その間、母は冷たい風に吹かれて

立ちっぱなし。

その心労がたたってか、

母は翌朝、寝込みました。

 

この時の事は、後日ケアマネさんが

詳細に教えてくれました。

その内容を説明すると、

叔母は「ふらふらする」と言って

119番通報したそうです。

高血圧ですから、ふらふらはいつもの事。

 

 

救急隊が到着してバイタルを測定するも

脈も体温も酸素濃度も、みな正常。

脳機能による病変もみられない。

その事で救急隊員がどの病院に電話をしても

搬送拒否をされたそうです。

ようやく受け入れ先が決まったのは

1時間後。

 

その間、叔母は救急車の中の

タンカに横になりながら、

隊員が優しくしてくれる事が

まんざらでもなかったそうで、

 

救急隊員に優しくしてもらえたわ!

姪は、いっこも出てこなかったけど!」

とケアマネさんに

私をなじっていたそうです。

 

この時、隊員の方が、

叔母に家族の連絡先を聞くも、

叔母はだんまりを貫くゆえ、

部屋の張り紙に書かれた

ケアマネの携帯番号を見て

かけたそうです。

 

電話を受けたケアマネさんも

可哀そうです。

自宅でくつろいでいた夜の10時近くに

緊急の電話を受けたのですから。

本当に申し訳ない話です。

 

ケアマネさんは、

自分が駆け付ける事も考えたそうですが

”ここはしっかと息子が対応するべき”と思い

息子宅に状況説明の電話をし、

 

「他県であろうと,

今からタクシー飛ばして、すぐに

搬送先の○○病院に向かって下さい!」

と要請したんだそうです。

 

連絡を受けた息子は、

ケアマネに言われたとおり、

タクシーを拾って

○○病院へかけつけました。

午前0時を回っていた様です。

 

運ばれた叔母を診たのは女医さんで、

一通りの診察を終えたあと、

ご家族が来られる迄、

ロビーで待機してくださいと、

叔母を移動させたそうです。

到着した息子は、この女医から、

 

「お母さん、

どこも悪いところはありません。

ですから入院も必要ありません。

何ともありません。

あなたのお母さん・・・、

今後もこうした事を繰り返しますよ。」

と警告されたそうです。

 

息子はその後、

母親を連れてタクシーで

自宅に連れ帰り、

一夜を過ごしました。

 

(ここからお嫁さんから聞いたお話。)

 

息子は、翌朝、

会社に休む連絡をしたそうです。

そしてお嫁さんに電話をして、

「こんな事が続いたらたまらない!」

声を荒げて叫んでたそうな。

 

それを聞いたお嫁さんが

「これをminn姉さんは、

ずっとやってきたんじゃないの?」

と返したそうな。

 

それを聞いた息子は、

今後は全部自分に被ってくるんだと

恐れおののいたのか、

ケアマネに電話をして、

 

「もう、

どこでもいいから、

母を

施設に入れて下さい!

今すぐ

お願いします!」

と言ったそうな・・・。

 

翌朝、花に水やりをしてた際、

息子は泣きはらしたような

真っ赤な顔をして、

私の前を横切りました。

あとあと、お嫁さんと話した際、

 

「あの時、泣いてたのは、

母親を施設に入れる事を決めたから

泣いてたんだね。」

と言うと、

お嫁さんから返ってきたのは、

 

「違うんです。

会社(←ブラック企業です)を休んだ事で、

上司からどんな事を言われるかが

怖くて怖くてたまらなくて

恐怖で泣いてたんです。」

 

はぁ~?

 

とにかく、私はその後、

親子と関わりを持たずにいた事で

気持ちはとても楽になっていました。

 

それから平穏な日が続いた1か月後のある日、

ケアマネさんから私に

「叔母さんの施設入所が決まった!」

電話がありました。

耳を疑うお知らせです。

 

入る施設は、以前ケアマネさんが

紹介してくれた新設の施設。

家から徒歩20分の近さです。

ここに息子夫婦が施設見学に行き、

契約を済ませてきたと聞きました。

サインと捺印したのは息子。

 

ケアマネさんは、

もし、姪の私があのまま関わっていたら、

こうした進展は、

恐らく無かったと言ってくれました。

 

けれど私を驚愕させたのは、

息子が、叔母の同意を得ず

事を進めている事でした。

親子で何も話し合いをしてない事は明白。

あの息子のやりそうな事だと思いました。

 

それより私が驚いたのは、

その施設を、叔母が一度も

見学してない事実でした。

 

ケアマネさんに私は

「施設を、本人に一度も見学させずに

入所って・・・。」

と、懸念を示しました。

 

ケアマネさんは私に、

 

「そこが問題なんです。

ご本人に見学させると、

たいていご本人は拒否されます。

その拒否を施設側に伝えてしまうと、

契約は履行出来なくなるんです。

なので入居当日まであえて見学させない

そうしないと施設入社は実現しないという、

こうしたケースは珍しくないんです。」

と説明してくれました。

 

私はその見解がわかるものの、

 

「施設入所は実現しません。恐らく。

あの叔母が、

すんなり入所するはずないです。」

と伝えました。

 

叔母は認知症と言っても、

レビー小体型認知症。

私の母のようなアルツハイマー型ではない。

意思がはっきりしてる。

頭がぼんやりしたまま、

いつのまにか入居していたという様な

ごまかしパターンは効かない。

虎視眈々と計画を練る思考能力があり、

被害妄想が強く、時にはキチガイになる。

生活能力の知恵は小学生レベルでも、

そこだけは違う。

乱暴さも持ち合わせたあの叔母が、

はいはい、そうですかと、

入居するはずがない!

そう思いました。

 

そしてケアマネさんをはじめ、

介護ヘルパーさん、お嫁さん、

その他、多くの人を巻き込む

壮絶な入所日を迎える事になります。

 

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長くなりますので、

この続きは次の記事に

書かせて頂きます。

今回も長い記事をお読み頂き、

ありがとうございました。