老人独居の危険-15(入所前の攻防線) | あなたに,も一度恋をする

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はじめに

 

この記事は不快と思われる内容があるかもしれません。

でも、同居する家族がいないと、

こんな事が起こるという事をお伝えしたくて

記事にしています。

あくまで叔父と叔母における事例です。

すでに二人とも亡くなっていますで、

これは回想記録です。

 

この時叔父は亡くなり、

叔母は1人暮らしになって、

介護サービスを使うようになりました。

79歳‐レビー小体型認知症

本態性振戦もちで、

いつも身体が左右に大きく振れています。

歩行はすでに困難を極めていました。

栄養不足のため、体重は30㌔を切り、

骸骨のような姿でした。

 

息子は叔父の死後、

お嫁さんと息子がそれぞれ週に一度

隣の県から見にきてくれますが、

しょせん週に一度の数時間、

大ざっぱに分かっても、

詳細は把握できません。

結局、介護に関するキーパーソンは、

隣に住む姪の私が

担わざるを得ませんでした。

 

 

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昨日、アメトピに掲載して頂き、

多くの方のお目にふれる機会を頂き、

嬉しく思っています。

ありがとうございます。

 

私が体験した事をこうして記すまで

心の整理がつかず、

冷静的に、客観的に捉えて

書く事ができませんでした。

書いては消し、

消しては書きの繰り返し。

あの頃の混乱から、

ようやく脱しようとしています。

 

私が介護した叔父・叔母・実母の

3人の老人を通して、

老々介護と老人独居、

それらを取り巻く介護の現場。

そのなかで私が感じた全てを、

一人の目撃者、体験者として

私の視点からの事実を

記していきたいと思います。

 

前回の記事

 

この話は、施設入所を拒否する叔母と、

入所を願う周囲の人達との

攻防戦です。

 

 

(前回の内容)

私が叔母と、その嘘つき息子に

絶縁状を渡した後、

叔母は私への仕返しと、

周囲の人から同情を買うために

病人を演じて、救急車を呼びました。

その結果、息子の逆鱗に触れ、

息子は何のためらいもなく、

驚くほど素早い行動で、

母親を施設に放り込む

手はずを整えました。

 

施設に入所している多くの方は、

当人の意思ではなく、

家族の意向で入所していると聞きます。

どんなに本人が嫌がっても、

家族が施設に入れてほしいと言えば、

ケアマネは家族の意向を

優先せざるを得ない。

残酷なようですが、

これが現実だと思います。

 

ある介護専門ライターの記事には、

『施設へ強硬入所させる条件の一つは

当人の精神障害や認知症症状において

近所や他人に迷惑を及ぼす様になった時』

と書かれていました。

 

 

叔母はこの救急車事件を起こした後、

何とか入所を阻止すべく案を練り、

近所のインターフォンを押しては

「相談があるんです。」

と言って家に上がらせてもらい、

「姪に施設に入れられそうなんです。」

と助けを求めていたそうな。

 

(あの、言っときますけど、私じゃないですよ。

実の子供じゃないのに契約出来ないです。

もし私が貴女の娘なら、

まず貴女を説得してから

施設と契約します。

施設に入れる手はずをしたのは、

他でもない、貴女の息子!

私はもう関係ないです。)

 

しかし、訪問されたお家も迷惑な話です。

補聴器をつけず喋り続ける叔母に、

きっと会話が成立せず、

さぞやお疲れになった事でしょう。

 

この方は聡明な方でしたから、逆に

「●●さんも、そろそろ施設入所を

考える時期に来たと思う。」

と返してくれたのだそうです。

(翌日、この件を知らせてくれました。)

 

叔母は自分の入所を止めてくれるのは

姉である私の母しかないと思い、

頻繁に我が家の呼び鈴を押してましたが

母にはインターフォンは聞こえず。

私もこれ以上母を合せると

母の認知症悪化になると思い、

ドアを開ける事はありませんでした。

 

ある日、

我が家のインターフォンを鳴らす叔母に

居留守を使って出ないでいたら、

叔母は玄関ドアを拳で叩き続けて

「姉ちゃん、姉ちゃん!」と叫び、

それでもダメならばと、

自転車置き場ドアを殴り続け

その振動で家が揺れた事がありました。

(小さい家ですから。)

ニヤニヤ

 

 

 

また別の日には、、

『自分は姪に居留守を使われて、

姉に会わせてもらえないんだ。』

と近所に触れ回り、

日頃親しくしていたお婆さんを呼び出し、

自分の代わりに

インターフォンを押させる、

そんな行動に出る時もありました。

 

ベルを押したお婆さんは

叔母に同情したのか、

鳴らしたインターフォン、30回以上。

この方も異常かと・・・。

多分、認知症だと思います。

今でも私、この方に、

すごい顔で睨まれます。)

ゲロー

 

こうして次第に

叔母の行動がエスカレート。

一種の精神病的行動でもありますから、

ホラーと言えばホラー。

もちろん叔母への怒りも湧いてきます。

恩を仇で返されるとは、この事!

酔っ払い

 

それでも縁切り状を渡した事で、

今後一切の責任を放棄する事が出来て

気持ちは楽になっていました。

 

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長くなりますので、

続きは次の記事に書かせて頂きます。

今回も長い記事に

お付き合い頂きまして

ありがとうございます。

 

次回は施設入所攻防線最中の

『卑怯な息子』について

書かせて頂きます。