Mちゃんの成長 御幸教室 | 竹本(御幸教室)原嶋(山越教室)音楽教室♫愛媛県 松山市にある親子でしている2つのピアノ教室です♪http://www.t-piano.com/

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去年の発表会が終わった後でお母さんから、

「コンクールに挑戦してみたらどうかな?」とお話があり、私も同じ気持ちだったので、グレンツェンのコンクールに挑戦することになりました。

バイエルの細かいテクニックが難しそうだったので、1曲を追求してレッスンして、もう少しテクニックをつけて欲しかったのと、
お母さんがとても前向きな方で、結果じゃなく、「目的に向かってがんばる」という気持ちで挑戦したいということだったので、

「やってみよう!」ということになりました。

予選は優秀賞で、まずまず。ところが、本選は右手と左手のバランスが取れず、かなり苦労しました。
「伴奏を小さく」というと消えてしまい。「もう少し大きく」というと、やたらでかくて。(笑)

結果準優秀賞で、やっぱり左手の伴奏が大きいと書かれてしまいました。


「ここでやめるんかな」と思っていたら、

お母さんが、「せっかく行けるんやけん、広島も行ってみようか?」

ということで、挑戦することになりました。

お母さんはフルタイムで働かれている上、子どもさんが3人。しかも、1番下の男の子がしょっちゅう高熱で入院します。

また、Mちゃんはとても、とても、慎重なタイプで、

新学期になり、学校の担任の先生がかわって、厳しい先生になったら、精神的にまいってしまって、練習に身が入らず、

レッスン室に入る前に泣き出したりしました。

その度に「Mちゃん、先生のピアノのレッスンに耐えられるやけん、大丈夫よー。」などと励まし、レッスンを続けてきました。
そして広島はがんばって優秀賞。得点が高かったので、全国に決まりました。

全国大会の前は左手が和音を掴めずすごく苦労しました。セラピーエッグを握らせたり、ゆっくり掴む練習したりしました。

ある日、レッスンに来たのは来たけど、泣いて、椅子にも座れず、立ったまま、どんなに言葉をかけても動きませんでした。

「ま、納得行くまでほっとこう。」
若い時の私なら困ってしまうところですが、

次の人のレッスンをして、そっとしておきました。

お母さんがお迎えに来られたので、事情を話すと、お母さんは、「まあ、そういう日もあるやろ」と連れて帰られました。

レッスンが終わってご飯を食べていたら、お母さんからラインがきました。

見ると、Mちゃんが書いた手紙の写メでした。


「先生ごめんなさい。和音が弾けるか不安でした。次からはがんばります。」

というようなことが書いてありました。

私が「できる、できないではなく、いっしょうけんめいがんばるMちゃんが好きです」

と返信すると

「今思うとがんばれば良かったと思います。M」

また1つ精神的に成長したなぁと思いました。

お母さんがまず子どもの気持ちを受け止めて「そんな日もあるやろ」といい、そして家に帰ってから理由を聞き、私に謝りの手紙をかかせる。

すばらしいお母さんだと思います。

全国大会は無事準優秀賞をいただきました。

おめでとう。その賞状は成長した証だよ。


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