この正山・富舟コーナーに
おもしろい鉢があるのです
（ちなみにあらためまして
正山・富舟は盆栽鉢職人壹興の
両親でございます）
上の棚から、こちらの３点と
こちらの鉢の全部で４点
すべて「正山」落款の鉢です
一鉢ずつご紹介しましょうか
いずれもロクロ作りの丸鉢です
紫泥鋲打ち丸
黒泥鋲打ち丸
白泥鋲打ち丸
さぁ、今日の本題です
ロクロ作りの正山鉢と聞いて
正山通の方は？っと思われるかも
はい、そうです
正山はロクロはやりません
もちろん正山鉢にも丸鉢はありますが
ロクロ以外の製法なんです
とすると、この鉢はいったい誰が？
富舟さんも鋲打ちはお得意ですが
ロクロはやりませんし
こういう緻密な鋲は打ちません
となると、いったい誰が？
引っ張りますね
はい、壹興さんです
今日ご紹介した４鉢は壹興さんが
２０才から仕事を始め
その後１年ほどの間に作った鉢です
まだ落款がなかったのです
それで正山落款を押したみたいです
それ以降は「一弘」落款を使っています
この３点は印ですが
こちらは釘彫りです
あらら偽造してるじゃないですか
とはいえなかなか上手な書きっぷり
上が正山さん 下が壹興です そっくり
ところで大変なことを発見しました
この鉢の鋲の打ち方、正面ずれてます
丸鉢は足が正面なので
この位置に山がこないといけませんよね
壹興さんに「これ何で？」と聞いたら
笑ってました
ミスを笑ってごまかされました
まぁ２０才の頃ですから
若気の至りってことですね＾＾
