橋爪門続櫓
橋爪門に付属する三層の櫓です。高さは石垣上端から14.7メートルと、菱櫓より2.6メートル低くなっています。しかし二の丸の大手門である橋爪門の枡形や橋爪橋を守る重要な役割を持ち、枡形に面して石落としの出窓が設けられています。
橋爪門続櫓横のエレベーター
内部にエレベーターがあることには驚きました。これがバリアフリー化時代に合った建築なのですね。また使われた柱も、古文書などの資料では六寸角(18センチ)なのですが、現在の建築基準法で八寸角(24センチ)と太くなっています。また電線やスプリンクラーなどの配管が剥き出しになっているのが目につきました。
橋爪門
橋爪門二の門
金沢藩の藩庁で藩主の邸宅でもある二の丸の大手門に当たり、もっとも格式の高い門で、三の丸の河北門、石川門とともに三御門と呼ばれます。
内堀に架かる橋爪橋を渡ったところにある高さ約7メートル、幅4.6メートルの高麗門が一の門、その内側が枡形となり、石垣上に海鼠壁の二重塀が連なり、石落としの出窓が二カ所設置されています。枡形を折れた正面が橋爪門の二の門となる幅14.36メートル、高さ12.78メートルの櫓門がそびえています。
橋爪門は2015年に復元されました。
橋爪門一の門
二の丸側から見る二の門
橋爪門二の門内部
外側から見る橋爪門枡形
橋爪門枡形は、太鼓塀(二重塀)が枡形を囲っています。
出狭間
橋爪門一の門の左手に立つ小さな櫓です。鉛瓦葺き入母屋屋根で、石落としの出窓が設けられています。
鶴の丸土塀(太鼓塀)
鶴の丸土塀
橋爪門枡形の左手に連なり、海鼠壁の城壁が再現されています。この城壁は太鼓壁といい、二重の構造で間に小石が詰め込まれ、銃弾が貫通できなくしています。
太鼓塀は太鼓のように両側に板(土壁)を貼り間は中空となったもので、これでは防御が脆弱なため、間に小石や瓦片などを詰め込みました。
橋爪門続櫓から見た鶴の丸土塀
海鼠壁構造
太鼓塀構造
金沢城の太鼓壁は普通の土壁と同じで、下地となる竹小舞を格子状にくみ、土が乗りやすいように荒縄を巻き付け、その上につなぎとして切り藁を混ぜて練った土を塗っていき。土台となる荒壁を作ります。その上に何度も中塗りし、最後に仕上げの白漆喰を塗ります。 漆喰は水に弱く、長年風雨にさらされると剥離してしまいます。堀側は修理するのに足場を組まなければならないため、風雨にさらされやすい平瓦を貼り、目地に漆喰を盛り上げる海鼠壁を使い耐久性を高めています。
太鼓塀は間が中空になるのですが、それでは鉄砲の銃弾が貫通してしまう恐れがあるので、間に小石を詰め込み防弾性を高めています。