韓国の映画監督、鬼才と呼ばれるキム・ギドクのおっとろしい映画を見ました。
映画館では上映されなかったのでレンタルです。
私はキム・ギドクがすごく好きでどんな作品でも心の奥まで何かがぐさっと刺さる感じがたまらないのですが、
初めて見る方や、彼の作品があまり好きでない方は「なんじゃあ、こりゃあ・・・」と思われるかもしれません。
タイトルのようにメビウスの輪をヒントに家族の問題、性の欲求をテーマにした、ものすごいヒューマンドラマです。
とある上流家庭の男が雑貨屋の若い女と不貞をはたらいているのを知っている妻は、嫉妬に狂い
夫のナニを切ろうとして失敗します。
どうにも収まらない妻はその矛先を息子に・・・・。
幸せに見えた家庭が地獄の底に落ちて行く始まりです。
夫になる主演のチョ・ジェヒョンさんはキム・ギドクのお気に入りで何本も一緒に撮っています。
私は『ちっちゃいおじさん』と呼んでいますがとても演技が上手な人です。
奥さん役と浮気相手はたまたま二役を演じるようになったイ・ウヌと言う女優さんで身体がすごいです(笑)
15歳の息子役には実際に15歳のソ・ヨンジュが演じたけれど
たった15年しか生きてこない少年には過酷な仕事だったに違いないと思います。
映画の中で息子は本当に可哀そうな子でした。
内容は言えませんがTSUTAYAに新作で出ていますので、是非ご覧になって下さい。
私はこのようにアクの強い映画やシリアスな映画が好きで
マッドマックスもアベンジャーズも興味がなく、理解も多分出来ないと思います。
『アリスのままで』は劇場で。
若年性アルツハイマーがテーマなのでとても楽しい気分では見られませんでした。
記憶障害がまず第一歩ですね。
50歳のアリスはコロンビア大学の教授ですが、講演中に単語を思い出せなくなります。
私なんか今、辞書を引いたばかりの英単語を忘れてまた引きなおす・・・。
毎日こんな連続です。
認知症テストでは絶対上手くいかない!
いつか、洗剤と柔軟剤を入れ間違える日が来るかもしれない・・・・。
もともと優秀なアリスは自分の病気を認められなくて、葛藤する毎日です。
それも家族性のアルツハイマー病である事で娘たちへの遺伝を考え大変悩みます。
やがてそれも自分自身だと向き合う事にします。
数々の賞を受賞したジュリアン・ムーアの演技に1票。
『海街Diary』は可も無く不可も無くですが
見た人が幸せな気分になれそうなほんわかした映画でした。
でてくる人が全員いい人で悪い人が一人もいないのも、珍しいですよね。