ニンテンドーeショップに中途半端な残高が余っていたので、
なんか気軽にできる安いゲームでもやろうかな、と
軽い気持ちで買ってみた作品なのですが、うっかりハマってしまいました。
残高を消化するつもりだったのに、続編購入のため追加する羽目に。
購入前より残高が増えたよ……(笑)
↓3DS『超科学脱出シリーズ』公式サイト
http://www.intense.jp/chou/
◆「超科学脱出 ギア・ディテクティブ」500円
評判も知らず先入観も一切ない状態で購入。
値段が値段だし、実はまったく期待していなかったんですが(失礼)、
これが面白かった!
全部の選択肢を見ようと気合を入れる程度にはハマっちゃった!
シナリオが細部まで丁寧に書かれているのに好感が持てます。
……ということで、まずは軽く紹介から。
「超科学脱出 ギア・ディテクティブ」は
コマンド選択式・脱出アドベンチャーゲーム。
超能力を有する義肢を持つ私立探偵、綾名京介。
謎の女性・月子と、友人である雪弥からの依頼で、
ある連続殺人事件のことを調べることになった彼は、
助手の少女・真理とともに事件現場へと赴いたのだが、
そこでさっそく厄介なトラブルに遭遇するのだった……
というのが物語のプロローグ。
アドベンチャーパートと、探索パート(脱出ゲーム)を交互に進めて、
物語を進めていきます。
アドベンチャーパートのテキストは、意外と読み応えがあって深い。
大筋は同じですが、選択肢ごとに台詞の流れが異なり、芸が細かい。
キャラクター達の受け答え、リアクションが楽しいです。
場面を盛り上げるいい音楽。
好みの絵柄。
(ただし昨今の動きまくる3Dキャラクターに慣れていると、
ものすごくシンプルに見えるかも)
のんびりやるつもりだったのに、物語の先が知りたくて
あっという間に終わってしまいました。
で、調べてみると続編が出ていたので迷わず購入。
◆「超科学脱出 最果てのクロスアイズ」500円
ギアからの続きで、システムも同じ。
音楽やイラストが使いまわしなのは値段を考えれば仕方ないか。
これら二作の前に
「超科学脱出ストーリー 絶海の豪華客船」
という作品があるのですが、そちらは未プレイ。
まぁ、内容を知らなくても続二作品は問題なく進められました。
というかクロスが客船のネタバレになってるような気が……
クロスアイズのほうもザクザク遊んでしまいました。
もっとゆっくり楽しめばいいのに、勿体ないなぁ。
ぶっちゃけると、
プレイ中だんだん主人公の友人、雪弥が気になってきて、
彼の台詞を読むのが楽しくなっちゃってハマったのです(笑)。
キャラクターがツボると俄然楽しくなる♪
若干乱暴で偉そうな口調のわりに、妙に律義。
表情変化が乏しいクールツンデレ素敵。
社長秘書のはずなのにIXG日本支社社長の影の薄さが半端ない。
いちいち格好良い台詞群。どの選択肢でもニヤニヤしちゃう。
全編にわたる京介の静かなるツッコミや、
京介&真理の掛け合い漫才的会話も面白すぎてかなり吹きました。
6/23追記
↓6月現在まだ選択肢回収プレイ中なので、こっそりと文章追加してます。
◆以下、ネタバレ
ここから下は攻略関連のネタバレがあります。
これからプレイする人は注意してください。
アドベンチャーパートで詰むことはなく、
主人公デッドエンドもない、
ただじっくり物語を楽しむシークエンスかなと思います。
一度クリアすると、作中に選択肢が増え、
更にマルチエンディングが楽しめるようになります。
エンディングは無印、★黄星、★桃星の3つ。
無印はドライな選択、
黄星は人を思いやる常識的な選択、
桃星は色ボケた選択
で、それぞれのチャプターに該当星がつく感じですかね。
無印エンドは最初からプレイせずとも、
最終パート以外全てスキップすることで見られました。
B長押しで早送りができるので、選択肢回収はラクなほうですかね。
ちゃんと選択肢のところで止まってくれますし。
ただし選択したらすぐに早送り解除(B押し)しないと
文章がダーッと流れてしまうので焦ります。
あと、最後のセーブポイントからエンディングまでが長いから、
ラストシーン直前の選択肢を見るのに時間がかかります。
探索パートは閉じ込められた空間から脱出するのが目的。
ちょっとしたパズルを解くのにひらめきが必要になります。
難易度は高くなく、ヒントが多いので
これといって詰まることもなかったのですが、
ややこしいところを紙に書き出したり、多少苦労した部分もあり。
↓こんな感じのメモを量産していました。
特に詰まりそうな部分の正解など何気に書いてあるので、
参考になればどうぞ。
◆以下↓ネタバレありの感想雑文
二作品ぶんの感想の混合雑文です。
ここから下はストーリーバレがっつりなので、
まだ終わっていない人は本気で注意して下さい!
読むならプレイ後にしてください。
ギアをプレイしはじめた最初の頃は、
最終的に雪弥が黒幕になるのかと思っていました。
味方だと思っていた人物が最後に寝返るのはよくある話だし、
義肢の手術をするときに親友だという偽の記憶を植えつけて、
京介を利用していたという展開だったらイヤだな~とか
裏読みというか妄想というか、まぁ深く考えすぎていたのです。
途中から急に名前が出てきた律(絵なし)が重要人物とか反則!などと
思ってしまったのは、ミステリー小説のお約束にこだわりすぎでした。
探偵ものだし、犯人当てをするのかと思っていたのですよ。
いや一応「月子が犯人だ」って当ててたけど……
プレイヤーが考えて選択するわけではなかったし。
律の両親を殺したのも「男A、B」とか無名だし、
オレク御大を殺害した犯人も誰だかわからないまま終わるし、
探偵ものだからどうこう、とか深く考えちゃいかんのですね。
まあつまりなんだ、疑ってごめん雪弥(笑)。
雪弥は京介に対して偉そうにふるまっているけれど、
不機嫌そうにしつつも色々(違法行為含む)やってくれたり、
落ち込んでいるであろう京介の様子を見にきたり、
わざわざ貸しを作ってから頼み事をしたり、
実はかなり親友を気遣っている印象。
そのくせ自分の命が危ない時には深入りさせず、
京介に心配させまいとする態度が、けっこう狡い。
人体実験の結果作られた義肢に関するやりとり然り、
探偵事務所出入り禁止になることを心配してみたり、
実は京介から嫌われるのを恐れているようにも見えます。
唯一無二の親友だとか言っていたし、失いたくない存在なんだろうな、と。
しかし身内には極甘な雪弥だけど、他人にはわりと容赦ない。
そこがまたイイ♪
「……たまにはオレの方も助けて欲しいんだけどな」
何度も聞くことになる雪弥の去り際の台詞が地味に気になります。
そもそもこの台詞、京介に聞こえるように言っているのか、
ただの独り言なのかもわかりません。京介はノーリアだしな。
京介と雪弥は幼いころ手がつけられない悪ガキだったということで、
子供時代のエピソードも知りたくなりました。
ギアもクロスも、3つのエンディングを見おわりました。
他に隠し要素とかないよね?
両作品とも初回プレイは黄星でした。
婚約エンドと、歴史を変えないエンド。
初回にして順当な結末だったかと。
・ギア無印
雪弥と京介の反省会おいしいです。
最後の選択肢によってラストシーンが少し違うんですね。細かい。
絶望に満たされた月子爆死エンドは切なく後味が悪いです。
特に最後の「嘘」がもう……
しかし、いくら悲惨な過去があっても、
身勝手な理由で6人も手にかけている殺人犯の末路としては、
自決して終わる展開も王道といえるでしょう。
もっとも、この結末だとクロスアイズには繋がらないので、
月子の死はifの物語なのでしょう。
彼女の行為が復讐で、殺害した相手はみんな、
律の両親を殺した奴みたいな外道ばかりだった、
というのなら、もう少し月子に同情できるかも。
・ギア黄星
婚約エンドは、キレまくった月子を説得したうえ、
自分の意志で戻って来させる必要がありますが、
普通にプレイしていたら問題なく黄星エンドでした。
考えてみるとアレけっこう壮絶な説得内容でしたね。
養父を殺され腕と目を奪われた京介の、
犯人である月子に対する怒りより同情のほうが勝るというのは
「アンタどれだけ優しい人なんだよ」と頭が下がる思いです。
真理は冒頭から京介への愛情を隠さないし、
素直にかわいい、そばにいてくれると嬉しい女子として、
婚約の流れも夫婦漫才も笑顔が緩むってもんです。
スタッフロールのあとにエピローグがあるのがいい。
・ギア桃星
両手に花エンドは、ちょっとおいこらマテ(笑)。
本人たちがよくても、日本では色々まずいです。
真理の両親に知られたら修羅場でしょう。
しかし月子の京介に対する素直な台詞はここでしか拝めません。
どのエンディングでも月子は京介に惚れちゃってるのよね。
雪弥の金を動かす力と実行力がこわい。
こちらもifの物語だと思うものの、
そういえばクロスアイズで水着の件はあったことに
なっているのですが、一体どういうことなのか。
・クロス無印
歴史を変えるってことは、
「あの過去の場面で伊織を死なせた」という重い記憶を
京介が一生抱えてゆくことになると思うのですが、
そのへんの気まずさは、なんとなくぼかされていましたね。
これまで積み上げてきたことが「なかったこと」になるので、
歴史改変はバッドエンドでしょう。
妙に能天気なエンディングになっていて、
伊織の記憶を持たないキャラにとっては幸せな結末でした。
・クロス黄星
歴史を変える、変えないの選択はその時に選ぶのではなくて、
経てきた過程で既に未来が決定しているんですね。
初回「力を使うなよ京介!」と思わず画面に向かって祈っちゃったよ。
京介が過去干渉能力を手放すということは、もう続編はないですかね。残念。
ところで京介のネーミングセンスが残念無念の壊滅状態らしい。
情念の女ムーンチャイルドこわい。
親友の恋愛事情にまったく気づかず女子連に呆れられる京介。
エンディングのラストシーンも充実していておいしいです。
雪弥と月子の会話、月子と律の会話を聞いていた
伊織の言葉に対する雪弥の切り返しが特にお気に入り。
雪弥が律に一切手出ししていないのが意外でした。
京介も未だに真理と手しか繋いでいないとか……
お前等そりゃねえだろうよ。
もっとラブラブしてくれていいのよ?
・クロス桃星
だからといって一足飛びに結婚披露宴になりますか。
合同の言い出しっぺはやはり真理かな?
まあアレだ、
前作で京介、雪弥ともプロポーズは済ませているんだから、
必然的な流れではあるのですけれども。
「あんたが野望を捨てたら、すぐにでももらってやるよ」が
雪弥の口説き文句……というかもう求婚。
桃星は黄星からそのまま続く話と受け取っていいのですかね?
誓いのキスがファーストキスになるとか、真理と京介……
あの事件から一年たってるのよね? あんたたちカップルは何やってんだよー!
律と雪弥のケンカは、ニヤニヤ眺めてしまいましたが、
仲が良さそうというよりもう円熟夫婦みたいだよ?
そうなる前の初々しい恋人同士の過程が見たかったのに!(笑)
しかし伊織が義母になるのか?って今更気づくのかね君は。
本気で嫌そうな雪弥がイイ。
ケンカを止めるか止めないかの選択は、
野暮だと思いつつも雪弥の良い台詞が聞けるほうを選びます。
黄星と比べると、文章のボリュームは少々物足りなかったかな。
一度見たエンディングは、いつでも見られる仕様なら良かったのに。
第一作目にあたる「絶海の豪華客船」は
京介も真理も雪弥も出ないだろうし、女子しかいない感じだから、
あまりプレイする気になれないんですが……(笑)。
気が向いたらやってみます。
↓気が向いたのでやってみました、その感想(2018年5月追記)。
https://ameblo.jp/minetofactory/entry-12370719477.html