ニンテンドーストアを見ているとき、
バナーの絵がやたらと吸引力があって気になっていたソフトを購入。
アクションアドベンチャーゲーム
「World's End Club(ワールズエンドクラブ)」
私がプレイしたのは2021年に発売されたSwitch版。
GWに集中して遊んでいました。
キャラクターデザインはイラストレーターの竹氏。
竹
西尾維新の戯言シリーズ、刀語等でイラストを担当しており、
かわいいだけでなく作品の持つ毒も過不足なく描く絵師。
独特のタッチが魅力的。
なるほど……惹かれた理由がわかりました。
ソフトを購入するまで気付いていなかったけど。
特にファンっていうわけではないけど
西尾作品のイラストが魅力的で好きです。
◆ゲームのあらすじ
落ちこぼれ小学生が集められたクラス「ガンバレ組」一行は
バスに乗って修学旅行先である鎌倉に向かっていた。
その道中、いきなり隕石が落ちてきて地上に落下、
バスは衝撃波に巻き込まれて激しく弾かれ、横転する。
次に目覚めたとき彼らは海底遊園地に閉じ込められており、
謎の存在ピエロピによってデスゲームに参加することを強要される。
友達だったはずのクラスメイト達はなぜかデスゲームに積極的で、
容赦なく仲間を蹴落として自分だけが生き残ろうとする。
皆がおかしくなっているなか、正気を保っていた主人公達が協力して
デスゲームを攻略していくが――
◆オープニング
ゲームを始めると、いきなり最終ステージっぽい場所+BGMから始まり、
アクションのチュートリアルが挟まって、
未覚醒の状態でここまで辿り着くなんて奇跡とか選択を誤ったとか言われて、
強そうな敵によってなすすべもなくやられてしまうという
理不尽なシーンが描かれる。
そして話は過去へとさかのぼる……修学旅行のバスの中へ。
「あれ? これってループもの??」
もしやまたループものをプレイしているのか私、と思いましたよ。
それはさておき、
開幕いきなり流れた音楽(終盤のもりあがるところみたいなやつ)が
凄く盛り上がったので、一気にヤル気がアガりました。
ΣうおーなんだこのドラマチックなBGMイイ!ってなぐあいで。
↓この曲。
◆魅力的なキャラクター
ガンバレ組のメンバーはすべてニックネームで、本名は不明。
「え、小学生?」みたいなキャラが目立つ。
Wikiによると干支がテーマらしい。ニックネームの由来とか
気になっていたので、なるほど納得。
れいちょ
プレイヤーの視点側に立つ主人公の少年。
バニラ
天真爛漫少女。私は最初、この子が主人公だと思っていた。
関西
関西弁の「にぃやん」に憧れ、関西弁を使う我の強い少年。
チュー子
小柄で強気な少女。辛いものが苦手。
モーちゃん
まるまるとした少年。食べるのが大好き。
ニョロ
長身の少女。科学者の娘で頭がいい。
兄貴
バニラの兄。いろいろあって仲間との馴れ合いを避けている。
パイ
おっとりとした口調の少女。でもここぞというときは大胆。
たっつん
顔のほとんどがメガネな印象の真面目少年。
ポチ
常に携帯ゲーム機をいじっている内向的な少年。
ジェンヌ
宝塚ならぬ宝石塚歌劇団に憧れる少女。すでに男役の片鱗が強い。
雪
空から降ってきた記憶喪失の少女。
↓公式サイトで各キャラのより詳細な紹介やイラストが見られます。
物語はアドベンチャーパート、アクションパート、会話パートの3つを
繰り返しながら進行。
冒頭のデスゲームパートが終わると、
ガンバレ組一行はなぜか鹿児島にいることが判明し、
物語は「子ども達が東京を目指す冒険モノ」になります。
(プレイヤーには東京が壊滅しているという情報も入ってくる)
冒険行程は選択肢による分岐あり。
ハチャメチャ荒唐無稽なストーリー展開と、独特な世界観と、
竹さんのキャラクターデザインがいい感じにマッチしていて、
音楽も耳に心地よく、プレイしていてわくわくするし、
予想もしていなかった展開も待ち受けていて物語を追うのが楽しい。
アクションゲームとしては、かなり難ありですが……
ストーリーは充分楽しめました。世界観が好きだわ。
以下、ネタバレありの感想になります。
未プレイの方はご注意下さい。
********************************
ここからネタバレ感想。
◆分岐
初回プレイ時はとにかく行き詰まるまでは思うままに進もうと決め、
行かなかったルートはどうなるのかなぁと気にしつつも進めると、
最後に辿り着いたのは、ヘリに噴石が当たって全滅エンド。
エンドロールが流れて「は? なんだこれ」。
悲惨かつ、ひでえ理不尽なラストに目が点になる。
ここで「やりなおし」を指示されるので、
そもそも初回は理不尽全滅エンドを確定で見なければならないのだろう。
他のルートだと別のエンドがあったりするのかな?と気になる……
とにかくリトライ。
途中で不自然に封印された選択肢があったので、そこまで戻る。
封印が解放された選択肢側のルートで物語が進みはじめるが、
終盤で「情報が足りない」ということで、またしても行き詰まる。
つまりこの作品は「行かなかったルート」の情報がないと
先へ進めない構成なのである。
というわけで、分岐点に戻って選ばなかったルートをプレイ。
最終的に全ての分岐を体験できるという訳で、
エンディングを見た後に「はじめから」スタートして
見ていない分岐を確認するということをしなくてよい、
つまり一度のプレイで完結するというのは良心的だなと思った。
登場人物は「やり直し」している事を認識せず、
プレイヤー視点でしか得られない情報は「なぜか記憶にある」
ということになって物語が進行し、
ついにラスボスのもとへ辿り着き、全ての真相を知ることとなる……
何度もやり直してハッピーエンドを目指すというのはある意味、
ループものの亜種であると言っていいだろう。
はぁ、結局またループものだよ(笑)。いいけどさ好きだし。
プレイヤーがゲーム内の登場人物に認識され、頼られるという
メタ展開は賛否両論ありそう。
つい最近そういう作品をプレイしたばかりだな。
ところで、冒頭の、パノプティコンで全滅するのは、
どういうルートを辿って到達するバッドエンドなのだろうか。
◆テキストとビジュアル
旅の背景が奇麗。
海底遊園地や無人の廃墟と化した街並みの雰囲気が好きだわ。
子どもたちと交わす会話が楽しい。
キャンプのシーンの個別会話もほっこり。
みんなで声を揃えるシーンも仲間と旅している雰囲気が強調されてイイ。
少年少女の冒険譚がとてもいい感じに描かれていると感じた。
wikiによると、映画『スタンド・バイ・ミー』、
ゲーム『MOTHER』、アニメ『ガンバの冒険』のイメージも反映されている
とのこと。
スタンドバイミーとMOTHERはなんとなくわかるけど、
ガンバはどうだろう……
原作を何度も読んでアニメもDVDBOXを買うくらい好きだけど、
ガンバ要素はよくわからなかったかも。
仲間達と力を合わせて困難を乗り越えていくという共通点はあるか。
追記改・再プレイして改めて見たら、
ポチがロボットに取り囲まれてボコボコにされるシーンが、
ガンバの冒険の、とあるシーンと似ていることに気付いた。
あー、他にも色々……確かにガンバのイメージもあったわ。
ガンバのDVDを久々に観たけどノロイがホラーすぎて背筋が凍る。
笑い方とか超怖い。
(旧追記が、ガンバのワンシーンを具体的に書いちゃっていたので、
ネタバレにならない感じに書き直しました)
カラムーチョとライフガードという商品名が物語にからんでくるけど、
タイアップだったのね。
ライフガードをやたら賛美しているのはなんなの?と思った(笑)。
ほぼエリクサーな存在のライフガード。常備していたい。
作中、小学生男子が好きそうな下ネタが出てくるが、なぜか女子が発言者。
そういうのは男子に語らせるのが自然かと思うんだが。
1995年頃の小学生女子は下ネタも積極的にガンガン話すのか?
◆アクションの操作性
トゥルーエンドに到達したときの満足度は高いし、後味も悪くない。
プレイヤーを巻き込んだメタ的展開も割としっくりしていて、
私はすんなりと受け入れられたし、登場人物にも愛着がわく。
結末を迎えてもこの世界から別れがたく、総合的に見て良作。
…………なのに、アクションゲームパートはちょっと……
アクションの操作性が「だー! ああああ! もう!! イヤだー!」
とSwitchを投げたくなるくらいもっさりしていてイライラする。
爽快感皆無。ただただ苦行。
最終ボスは音楽の良さに救われながらエンドレストライした。
難易度イージーなのに何度も何度もゲームオーバーになりまくる。
死んで覚えるタイプのアクション?
ごく簡単なパズル要素もあるけど、敵の動きや攻撃がウザくて
パズルを解く達成感もない。
1ミス即死→GAMEOVERはキツい。
いちいち「GAME OVER」の文字を表示せずにその場復活するか、
ライフ制にしてほしかったわ。
ちょっと敵に触れたくらいで一撃死は厳しすぎるし、ストレス。
できないわけではなく何度もやればいずれ突破できる難度だけど、
繰り返すのがイヤになるくらい操作性が悪い。
くどい「GAME OVER」表示に、とにかくヤル気が削がれる。
私が下手なだけ?
いや、ブレワイやティアキンをクリアできる程度のアクションはこなせるのよ、
難易度イージーくらい楽勝じゃないとおかしいだろ。
SFC版アクトレイザー以上にキツいぞこれ。FC版スペランカーといい勝負?
そんなわけでもうアクションパートはやりたくない……
最初から再プレイしたいけど、うーん……アクションパートが障壁。
ストーリー重視のアドベンチャーであるなら、
アクション苦手勢のためにオートで飛ばせるような救済が欲しい。
アクションのストレスがなければ……はぁ。大きい溜息が出るレベル。
色々もったいない。
以上、アクションに対する不満をぶちまけてみました。
さておき、
↓ラスボス戦「瑕疵の神」というこの曲はマジで素晴らしい。
◆キャラについて
物語の途中で、見える人にしか見えていない存在だと判明するバニラ。
幽霊かと思わせて、実は生きていたという二段構えの設定。
それをふまえて物語を改めて最初から追うと、なるほど確かに
バニラに話しかけているのも、認識しているのも、
バニラの台詞に反応しているのも見えているキャラのみ。
よく見れば他のキャラは、
見えているキャラとバニラが会話しているとき「?」みたいな反応もしている。
なるほど道中にバニラはいないんだな、というのがわかる。
ところでバニラはれいちょとポチが不自然だと気付かなかったのかな?
熱血主人公と見せかけて実はラジコンロボットだったれいちょ。
冒険中、一言も喋っていなかったとは驚きの事実。
言いたいことはジェスチャーで表現していて、
みんなもそれを正確ににくみとっていたのか?
破壊された姿はなかなかに痛々しい。
MAIKに回収されて修理され、敵として攻撃してくるも、
自我のようなものが芽生えて仲間を救うためMAIKに特攻し、
今度こそ壊れたと思わせておいて、おいしいタイミングで生還する……
期待に応えてくれてありがとう。ご都合主義でもいいのよ!
ところでお前そんなカワイイ声だったのか。
ポチ。CV緒方恵美って時点で重要キャラなのが最初からバレバレ。
どんな役回りなのかなと思っていたら、れいちょの操縦者で、
実はロボットで、MAIKが放った監視役だが、仲間にほだされて裏切り者になり、
しまいにはプレイヤーの存在を感知して話しかけてくるという、
予想以上に設定盛りだくさんなキャラだった。かわいい。
雪は空から降ってきた時点で、もう普通の人間ではないわけよ。
なんでわざわざ、そんな特殊な登場を?
わざとらしく道に倒れているのを拾われる、でいいじゃん。
性格はかなりお茶目で壊滅的な料理センスという面白個性を持つも、
最初からのメンバーではないぶん、
どこか浮いたままの印象が拭えない。
人工知能がAIという表記に変わっただけで、
暴走したコンピュータが人類を脅かすというストーリーは
これまでにとにかくたくさん描かれてきた。
それにしてもMAIKがアホすぎる。
物語の設定年代1995年の段階でAIって言葉はあったっけ?
どちらにせよまだまだ開発途上中で頭悪いのは仕方ない感じ?
そもそも人類羊化計画が馬鹿の極み。中途半端。
人質作戦を二回。ワンパターン。
防衛が不十分でまんまと中枢に侵入されるのはなんなんだ。
いちいち突っ込んでいたらキリがないくらいアホすぎる。
「神」とか名乗っちゃっている時点で痛すぎるけどな。
ラストバトルのMAIKの見た目が不気味すぎる。
あれは歪な内面を表現しているのか。
いや、もうちょっとこう……ラスボスなんだし、
恐怖心を呼び起こす存在感とか知的な部分もあってほしかった。
3つの人格とかのくだりは、エヴァのマギみたいね。
ことあるごとに登場する怪しげな教祖、お前はなんなんだ。
MAIKの手先みたいだけど感情があるように見えた。
最終的にみんなと和解してたっぽいので、洗脳されていたクチ?
◆
ごたごた書いたけど、
物語に関しては「良かった、楽しかった」という感想しかない。
もともと荒唐無稽な設定なのでツッコミはなし。
冒頭のデスゲームも、鹿児島からの冒険も、大変わくわくした。
音楽も素晴らしい。もっと評価されるべき。
アクションはイヤだけど、もう一周はしてみようかなと思います。
蛇足追記・二回目プレイ終了。やはりアクションパートが腹立たしい(笑)。
初見じゃないのでそこそこ進めるけど、それでもうっかりミスして即死連発。
その度に見せられるGAME OVERの文字にキレそう……
チェックポイントを通過する直前でミスると少し前に戻されるのもウザいし。
もおぉぉぉぉ!
ところでアクションパートのあちこちにシールがあったけど、
全種コンプはしていません。
操作性が良ければ集める気にもなったかもしれないけどなぁ……
折角の収集要素なのにヤル気にさせてくれないとは。惜しい。