「現代政治」その動態と理論 五十嵐仁 法律文化社
p359(最終項) なにより重要なことは、それが直接にであれ、間接にであれ国民の
意思が政治的決定 に正確に反映されているかどうかということである。例え直接的
な参加であっても、 正常な状態で冷静な判断が下せない状況のもとでの決定を強
いられるのであればそれは民主主義ではない。たとえ間接的な参加であっても、絶え
ず選出母体の意思が確かめられ正確に反映されていればそれは民主主義である。
ただし今日の大規模社会においては直接民主制が適用できる範囲は限られており間
接 民主制が主流によらざるを得ない。しかしそれは空洞化、形骸化されやすいという
弱点をもっている。間接民主制のもとで民主主義の実質を確保する為には可能な限
り 国民の意思わ直接問い、その意思が表明される機会を多くする必要があろう。
このような間接民主制と直接民主制が結合されて、はじめて民主主義は実現されるの
であり、その基礎をなすのは一人一人の政治参加への主体的な取り組みである