②ピアニストのケース | あなたの人生が一瞬で変わる田仲真治のブレイン・アップデート・キネシオロジー

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大阪の最終日、午前中は個人セッションをし、午後から、龍笛奏者のRさんとその仲間達に会いに行く。
 場所は、上本町にあるビルの中に作られたログハウス。
集まったのは、ピアニストのAさん、ダンサーのMさん、歌手のBさん、それと龍笛のRさんの4人だ。

 多くのアーティストに共通していえることは、夢や目標を持って生きているのだが、一部のメジャーになった人を除いて、なかなかそれでは食べていけず、せっかくの才能が埋もれてしまっているということだ。


 そして、自分がステージに立っているときは輝いているのだが、ステージを降りると、妙に険しい顔つきをしていたり、弱弱しくて、存在感がなかったりして、あのステージで発していたオーラーと、普段の姿とのギャップに違和感を感じていた。

 私が学んできたスリーインワンでは、
脅迫的行為を「恐怖症(過去)・中毒症(現在)・強迫観念(未来)」と定義している。


「恐怖症」とは、過去のトラウマによって、その時と少しでも似たような状況になると、自動的に過去にスイッチが入り、現在に入れなくなる状態である。

 そして、中毒症」とは、その過去の恐れを感じなくさせるために、今現在で気を紛らしてくれるものに耽ることだ。
 中毒するのは、薬物やアルコールに限らない。歌であれ、踊りであれ、パソコンであれ、ゲームや漫画であれ、mixiであれ、ありとあらゆる習慣が対象になる。

 そして、「強迫観念」とは「今本当にするべきこと」をしないままに時間を浪費してしまうため、時間切れになることへの過度の焦りの状態だ。

 それは、夏休みの宿題をやらないまま、遊びほうけてしまい、8月31日になって、必死の思いで徹夜で宿題を片付けるようなものだ。

 これが繰り返されると、いくら計画的に仕事をしたらいいと頭では分かっていても、「締め切り間際にならないとヤル気が湧かない」というパターンが出来上がる。
 強迫観念によるサバイバル・モードによって分泌されるアドレナリンが火事場の馬鹿力を発揮してくれるのを待つようになるのだ。

 しかし、それは決してクリエイティブな作業ではない、過去上手くいったパターンの焼き直しに過ぎないのだ。
 こうして、柳の下のドジョウを狙うようなヤッツケ仕事になっていく。
 そして、これは人生の長いスパンに置き換えるならば


「時間切れ」つまり、「老い」や「死」に対する強迫観念という感情にも繋がっていくのだ。

 私は、縁あってRさんと出会い、夢や才能がありながら、充分に本領を発揮できず、アングラな世界で日の目を見ないまま埋もれているアーティストが沢山いることを知らされた。
 そこで、そんな貴重な人材を発掘したいと思った。
 
 その為にはまず、

「アーティスト」という枠を超えた、一人の人間としての潜在した能力を開花させ、心と体のバランスをとることで、高い波動にチューニンナップさせることだ。

 そして、そこから醸し出されるアーティストとしての才能を存分に発揮してもらうことで、その溢れ出るエネルギーによって、見る人聴く人の身体に共鳴を起こし、それを心の奥深くまで到達させること。そして、見る人、聴く人の内側からクリエイティブな活力が高まり、仕事にもヤル気が生まれていく。それが経済的豊かさとなって、全ての人を潤していくようになっていく状態だ。

 そんな想いから、今日の実験的ワークショップを開催することになった。
 そこで、その内容について、プライバシーに触れるものではあるが、本人の許可を得たので、ここに紹介することにする。


life-chengeさんのブログ


 最初にピアニストのAさんが今抱えている問題についての話を聴いた。 そのポイントとしては…

 「ピアノでの収入が安定していないため、バイトをしているが、それでも経済的には苦しい状態。


将来的にはピアノだけで食べていけるようになりたいとは思っているが、これといって当てはない状態。


また、何をやってもヤル気が続かない


というものだった。

 そこで、その状態でまず、ピアノを弾いてもらった。
 とっても暗い響きで、内側の悲しさや空しさがそのまま音に現れていた。まるで、場末のバー喧騒の中、若い頃の夢や美しさを失った老女が弾く悲しいピアノ…という感じだった。

 筋肉テストで調べてみると、聴いていた人の筋肉も全員力が入らず、エネルギーが下がっているのが実験の結果分かった。これは、表面的な明るさを取り繕っている人にとっては、奥深いところにしまい込んである悲しみを浮上させ、その存在に気づかせる上では、いいだろうが、それで終わってしまうとそこに耽って終わってしまうことになるだろうと思った。
 
 そこで、このメンタルブロックの元を年齢遡行をして調べてみた。すると、ピアノを習い始めたばかりのときのことが蘇ってきた。


お母さんが「この子は才能があるから」と一生懸命になって、ピアノ教室に通わせていた。


 自分は「お母さんを喜ばせたい!」という思いから、一生懸命ピアノの練習をしたが、上手になればなるほど、お母さんの期待はエスカレートするばかりだった。


 これに疲れてしまった幼い彼女が選んだことは、「ピアノで成功しない」ということだった。


 潜在意識に隠されていたメンタルブロックを解除し、お母さんの為でなく、自分自身の為にピアノを楽しむことを選びなおし、新しいプログラムに書き換えをした。

 こうして、もう一度演奏してもらったところ、さっきとは打って変わった明るい曲と音色になっていた。そして、聴く人の筋肉もしっかり力が入り、エネルギーが高まっていることが分かった。

 どちらの曲も、即興でその時の気分で弾いたというのを聴いて、「この才能は埋もれさせていては絶対にもったいない」と思った。
 
 ほかにも、いくつかのメンタルブロックがあり、それを解除するごとに、ピアノを弾いてもらったところ、どんどん音色や即興での曲の調べが変わっていき、


最後には、「こんなエネルギーが彼女の中にあったのか!」と驚かされるほどの迫力のある音と調べになっていった。

       <つづく>