人生を変える旅路⑤ 足場の上で | あなたの人生が一瞬で変わる田仲真治のブレイン・アップデート・キネシオロジー

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今日、朝礼で監督が

 「本日は、コンクリート打設があります。

 コンクリート打設は、今まで鳶さん、鉄筋屋さん、型枠大工さんをはじめ、たくさんの職人さんの協力してやってきた仕事の集大成です。


 最近、あるゼネコンさんが、ほんの少しの鉄筋やコンクリートをケチッた為に、ものすごく沢山の職人さんの汗と努力の結晶を取り壊さなければならなくなり、それまで積み上げてきた信用も全て無にする事態が発生しました。

 我々は、決してそのようなこと起こしてはなりません。




今日打設するコンクリートは、少なくともここにいる皆さんが死んだあとでも残るものです。  我々、職人の意地をかけても、いい作品をつくり、世の残していきましょう!




と檄を飛ばして一日が始まった。

 俺にとっても、自分自身を再建設するために、全てを捨てて飛び込んだ仕事の、残り2日の総決算だ! 最後まで気合を入れて取り組もう!」と腹を決めて仕事に臨んだ。

 さて、人生を変える旅路そのものは、まだまだ続くだろうが、ひとまず「鳶編」の締めくくりとして、つづきを書きます。

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 鳶を始めてすぐは、足場の下で材料を段取りするのが仕事だったが、3ヶ月が経った頃、8階建てのマンションの外部足場をテッペンに上って解体する経験をした。






 周りの人の中に、自分自身の過去・現在・未来の姿を見出だし、高い場所で自分の視野が広がったように感じた一瞬だった。


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 初めて一本の命綱だけを頼りに、足場のテッペンを歩き、ビルの先端までいって、枠を引き抜くときは、さすがに足が震えた。



 「もし、支えきれずに落としてしまったら大変なことになる。自分がバランスを崩して落ちたりしたら大惨事だ!」




そんなことが脳裏をよぎると、身体がこわばり、屁っぴり腰になってしまう。





 すると先輩が「なんだ、こわいのか! どいてろ!

俺だってホントは怖いんだぞ! 怖くなけりゃ なめてかかるから、かえって危ないんだ!」


と言って足場の上をスタスタ歩き、サッと枠を引き抜き、私に手渡した。

 その颯爽とした姿が男らしく、何とも言えずカッコイイ!



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「そうか、怖くて当然。怖くても、今やるべきことを、ただやるだけなんだ! ヨシッ!」

と深呼吸して気合を入れなおした。





 もう、下の景色を見て、あれこれ不安な気持ちに意識を向けるのをやめ、今するべき仕事に集中したら、テキパキ動けるようになってきた。
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 ふと目をやると、下では、1週間前に入った新人が右往左往しながら足場材を片付けているのが見えた。


 上では、先輩がテキパキ足場を解体している。


自分は中間で、足場材を上から確実に受け取り、下に受け渡し、「よし、もらった!」と必要最低限の言葉だけ交わしながら、皆と呼吸を合わせて動いている。



 1週間目は1週間目の、3ヶ月は3ヶ月の、そして3年目は3年目の自然な位置、役割がある。焦ることなく、奢ることなく、一歩一歩確実にそのプロセスを踏んでいけばいいんだ。

足場の上で、自分の「過去・現在・未来」が一つにつながった。


《つづく》
《人生を変える旅路⑥ メンターからの課題》
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