猫の粗相 〜猫の飼い主さんには読んでほしいアレコレ〜 | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

 

 

 

猫は独立心が強く

 

世話をする必要がほとんどないと考えられてきたけど

 

これは思い込みで

 

猫の生活環境に不足が起こってしまい

 

基本的な猫の欲求が満たされなくなることがある。

 

その結果

 

心・身体・認知機能からなる猫の健康の3要素にマイナスな影響が生じる。

 

飼い主さんは食事、食事を出す時間、他の猫や他の動物

 

おもちゃ、休憩場所、トイレの場所、数、環境なんかを決めてあげることで

 

猫の生活のほぼ全てをコントロールしている。

 

猫は自分自身の環境をほとんどコントロールできないにも関わらず

 

できる限り人の期待に沿って生活している。

 

上記の生活環境になんらかの不足があり

 

健康の3要素に乱れがあると

 

順応力が低下する。

 

トイレに関して言えば

 

猫にとって排尿や排便に適した場所はそこではないということで

 

つまりは猫の粗相とは

 

飼い主さんが決めた場所以外で

 

猫が排泄をする行為である。

 

猫は内省を伴わない動物なので

 

「行動が不適切だ」という言葉は悪意があるし

 

復習や報復を目的にトイレ以外の場所で排泄するわけではない。

 

猫の粗相は不適切な行動だという

 

僕らの認識こそが間違いで

 

視点を変えて、正しい言葉を使うのがいいだろう。

 

猫の基本的な欲求は何かということを飼い主さんがしっかり考える必要がある。

 

粗相の原因について考えてみると

 

複数の要因が絡んでいて

 

身体または心、認知機能のいずれかに異常があるサインである。

 

医学的にはfeline lower urinary tract diseaseいわゆる下部尿路疾患や

 

便秘・脱水・神経疾患・腫瘍なんかがパッと思い浮かぶ。

 

下部尿路疾患は臨床症状が重複するさまざまな下部尿路疾患の総称だが

 

それぞれが独立した別個の疾患とは限らない。

 

猫の特発性膀胱炎、尿石症、結晶尿、感染症、膀胱腫瘍さまざまな原因がある。

 

また、痛みを引き起こすあらゆる疾患も鑑別に入れるべきだ。

 

痛いことで、トイレで踏ん張れない、トイレの段差を越せないなど

 

見落とされがちだが非常に十条な要素である。

 

粗相を起こす生活環境の不足としては

 

トイレ、食事、飲水、爪とぎ、寝床などのリソースが十分でなかったり

 

場所が悪かったり

 

管理ができてなかったりする

 

猫同士の問題もトイレを使わなくなる原因になる。

 

多頭飼いではトイレの数が不足しがちだし

 

(筆者の家は20個のトイレがある。もはや家が猫のトイレだ。)

 

他の猫に阻まれてトイレに行けないかもしれない。

 

性成熟後に去勢された男の子も

 

縄張りを尿や便で示すことがある。

 

いわゆるスプレーやミドニングというものだ。

 

女の子でもやる子がいるので知っておいてほしい。

 

上記の理由から

 

おそらくスプレーだろうという子でも健康診断の必要性を除外することはできない。

 

明日も同じ内容で書いてみる。

 

では。

 

 

 

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