半分趣味でもありますし
半分は食い扶持にもなってるところもあって
決算書の数字を紐解くのが好きです。
好きというのは語弊がありますね。
他所さんの決算書を紐解くのが好きです。
例えば有名どころだと任天堂とかみると
すごく特徴的な貸借対照表をしてまして
同時にすごく羨ましいなあとかこういう姿勢なんだなあというのが数字からわかるんです。
株主に送られてくる決算報告書とかをしっかり読んでいくと
ちゃんとリスク因子に発売日が年末商戦と重ならないとか
趣味嗜好は変わりゆくもので
頑張って開発しても当たらないことがあるとか
そういう当たり前のことも書いてあるんです。
これを同系統の業種で比較してみると
業界の特徴やトレンドがわかりますし
業界の中での同社の戦略的なところがわかるわけです。
で、昨日はうちの会社の決算報告会でした。
自分の会社のをみるのは最悪な気分ですね。
特に去年は最悪な年でしたので
成績表を親に見せたくない子供の気持ちがわかるわけです。
しかしながらしっかり向き合わないといけません。
会計士さんもしっかり相談に乗ってくれます。
損益計算書をみてみましょう。
流石に売上とかバラすのもアレなんで割合で示します。
まず粗利の部分ですが75.1パーセントと
同業の優秀な（売上が１億以上で黒字になっている会社）会社さんと類似しています。
粗利そんなにあるの？と思われる方がいらっしゃるかと思いますが
医療系は粗利率は高くなる傾向にあります。
分かりにくい方は
売上に対して仕入れがどのくらいあるのでしょうか。という風に考えてください。
動物病院なんて変動費と呼ばれるところはこの仕入れくらいしかありません。
医療系はどこが高くなる傾向にあるかというと
固定費と呼ばれる中の人件費の部分です。
ここは30パーセントくらい。
同規模の優秀な会社さんは45パーセントくらいです。
え？くそ優秀じゃん！超効率のいい経営ができてるんじゃん。
もしくは
当院が従業員さんにめっちゃ給料を払わない風に思われてしまいますね笑
そうじゃなくて役員報酬も人件費に含まれます。
僕の役員報酬ってどうでしたっけ？笑
ここなんです。
だから普通にもらえば多分45パーセントくらいになりましてバランスがよくなります。
結論からいうと
経常利益率は-6.9パーセント。
優秀な黒字企業さんと大体同じようなバランスできてるのに
何で赤字なの？というお話です。
去年はまあ色々あって
他の固定費の部分が異常すぎるんです。
分かり易く言うと
返済しなきゃいけない金額が売上に対してありすぎるということです。
ちなみに他の固定費に販管費率も一昨年まではずっと優秀な企業さんに類似しています。
去年はアレでしたけどね。
貸借対照表を見てみると
総資産が１億９千万くらい。
負債合計も１億９千万くらい。
つまり純資産がほぼないという最悪な赤字企業なわけですね。
東証でこんな会社出てきたら
面白くて逆に買いが入るかもしれません笑
ちなみに一昨年までは経常利益率10パーセントくらいの
割と優良企業だったんですけどね。
出た利益を調子乗って留保せずに全部医療機器とかに突っ込んだのも裏目に出ました。
でもあんな事起こるなんて思わないじゃん。テヘペロ。
数字から読み取れることは
本当はみなとまちは解散していたということです。
クラファンのおかげでなんとかなったということですね。
本当にありがとうございます。
逆にいうとゾンビ企業が出来上がりました。
みなとまちアニマルクリニックという動物病院は数字的に
第３者が見てもよくやってるという結果が出てますが
このままでは１年倒産を先延ばしにしたということで
だいぶ昨日も頭を悩ませました。
割合のバランスがいい（ちゃんといい病院さん方に類似している）ということは
理論的には「今の値段設定は正しい」いう裏付けにもなります。
だから値上げはやはり僕の中ではご法度で
診察料だけにしときます。
診察料は苦しくて値上げという側面もありますが
どちらかというと
相談だけが多すぎるというところに配慮してです。
1時間かけて話して800円だったということがザラです。
対話の中で相談しながらやるべきことを決めていくスタイルなので
何もしないが最適解だった、飼い主さんの意を汲むというのも
正しい獣医の在り方だと思うからです。
そこをブらすわけにはいきません。
ということが渋滞の原因にもなりますので
そちらに対する施作です。
ということでやるべきことが見えてきました。
とにかくたくさんの方に来てもらうという
まあ普通の考えです。
そして良かったらごはんなんかを「あんどえむ 」でご購入ください。
一助になります。
一先ずは春に向けて頑張りたいと思います。
