バカみたいに買い物をしてきたからこそ診療に活かせることがある | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

 

題名のとおり僕はバカみたいに買い物をしてきました。

 

車、バイク、時計、洋服。

 

中高時代からゲーム、漫画、CD。

 

今はローンさえ組めたらなんでもいけます。

 

リセールを考えさえすればどんな買い物も怖くありません。

 

今回はそういう話(投資とか)をしたいんじゃありません。

 

むしろそういう螺旋からは去年でおりました。マネーゲームはくだらない。

 

でも買い物をしてきたからこそ学んだことがあります。

 

そういう趣旨の話をしたいんです。

 

買い物をたくさんしてきたので

 

もちろん「買わない」選択の方の歴史が多いです。

 

理由の一つは「高い」からです。

 

高いか安いかの感覚は

 

自分が商品を手にすることで得られる価値と比較して感じられるものです。

 

高いということは、つまり「ちゃんと価値が伝わっていない」ということに他なりません。

 

1回打つと1万円の痛み止めのお注射があったとします。

 

高いすよね。

 

内服ならもっとやすそう。

 

でも1万円のお注射は効用が1ヶ月続くみたい。

 

そうすると実は内服30日分とそこまですごくは変わらない?

 

内服を投与することで生まれる面倒や犬猫さんの嫌嫌も回避できる?

 

おまけにあまり副作用がなさそう?

 

情報を積み重ねていけば、安いとは思わなくても値段相応くらいには感じますよね。

 

相場と料金を比較しているから高く感じるわけで

 

得られる価値と料金の比較を促すんです。

 

比較の対象をずらすということですね。

 

そうすることで選択肢が広がる。

 

(もちろんいい情報ばかり与えるのはフェアじゃないので

 

何例か注射後に死亡した報告もあるというような情報もお渡しします。

 

そして僕ならどうするか)

 

ここで言いたいのは、値段という上振れも下振れもする先入観はなくしたほうがいいということと

 

売るにしても買うにしても情報は必要で

 

そのスキルが売り手には重要なんじゃないのかなということを

 

いつも意識して診察しています。

 

もう一つ買わない理由は「今じゃない」というところでしょうか。

 

人は決断することを怖がります。

 

決断をすると何かが変わります。

 

脳で消費するエネルギーが一番消耗しますので

 

基本的に人はできるだけ昨日と同じ行動をとろうとします。

 

そういう時も売り手は「今買ったほうがいい理由」を作ってあげるべきなんです。

 

1ヶ月前に詳細な検査をして何もなかった子が(何もないは言い過ぎだけど)

 

3日前に突然の多飲多尿を呈して

 

糖尿病と診断される。

(本当の話ですが、多分どんな獣医師も検査をした上で糖尿を見逃すことはないと思うので例にしています。)

 

何が言いたいかって、こういう変化もあり得ます。

 

検査なんていうのはできるときにやっておいたほうがいいんです。

 

仮に上記の子は運が悪いとしか言いようがないけれど

 

1ヶ月前に詳細な検査をしているので

 

色々な憶測をすることができますし介入も早いです。

 

本音を言うと、1週間早く介入できたらということはこの仕事をしていたら多いです。

 

例えば初めていらした方で軽い消化器症状でご飯も食べれている。

 

バイタルもそこまで悪くない。

 

そういう子に対していきなり検査しようという風にすると

 

下手したら悪い口コミがつきます。

 

確率論的に治ることが多いからです。

 

無駄な検査をされたということですね。

 

だけど、中には再診予定より前にぐったりして現れる子がいるのも確かです。

 

検査をしてみると。。

 

この問題はなかなか解決できないことかもしれませんが

 

売り手が「今じゃない理由」を覆すことが大事なのかなと思います。

 

心理学的に人は「得をする」より「損をする」ことを避ける傾向にあります。

 

この期間に申し込んでいただくと、こんないいことがありますよ。

 

よりは

 

この期間に申し込まないと、この特典が受け取れない。

 

というほうが効果があります。

 

細かいですし、文脈だけだと僕が「売りたい人」みたいに思えてしまうかもしれません。

 

でもこういうところも意識しています。

 

これが一番買わない理由になるかもしれませんが

 

「あなたじゃない」というところです。

 

商品もいいし値段もいい、でもあなたからは買いたくない。

 

実際に僕は同じものでも、ちょっと遠くても馴染みの気に入ったからから購入します。

 

基本的に通販はしません。

 

ちなみに獣医なんかは好き嫌いの対象になる最たる職業だと思います。

 

こんなこと言われたら

 

まあ凹みますよね笑

 

実際直接に言われたことがないですが、雰囲気で察することはあります。

 

僕はこういう方はきっぱり諦めます。

 

無理にいっても、その後の関係が絶対ギクシャクする。

 

わざわざ嫌われている人のご機嫌を伺うよりは

 

好きでいてくれる人にソースを割いた方がいいに決まってる。

 

ただし、自分を振り返ることは大切です。

 

僕の何がいけなかったんだろうを

 

しっかり吟味して反省することは大切です。

 

できたら改善を。

 

そして僕が買ってもらうために大事にしているところは

 

「何か不安に思っているところはありますか?」

 

「何か確認したいところがありますか?」

 

この2点の質問です。

 

なんとなく不安に思っているところを抱えたままにしておくと

 

さらに不安が育ちます。

 

こういう些細な気持ちがなんとなく買わないにつながります。

 

正直、モノなら買わなくてもいいんです。

 

でも買ってもらわないと死んじゃうかも。ということもあります。

 

買わない患者さんのせいにするのではなく

 

まずは売れなかった自分を悔やむべきなのかなと思います。

 

(最後に。

 

売れる、売れないを医療になぞらえていうのは倫理観に欠けるということもあるかもしれません。

 

でもこのブログは別会社の従業員も見ています。ある意味では意思疎通がとりやすいのでこういうやり方にしています。

 

すみません。)

 

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