健康診断でコレステロールや中性脂肪が高かったら? | みなとまちアニマルクリニックの「裏」ブログです。

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こんにちは。こちらは「非公式」ブログです。書いている内容は、あくまでも著者の一意見であり、賛否のご判断はお任せします。読み飛ばす程度に呼んでください。僕は自戒のつもりで書いてます。

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4月は動物病院で血液検査をされるワンちゃんが多いと思います。

 

よくあるのがコレステロールや中性脂肪(TG)の高値を指摘されるケース。

 

脂質代謝異常とか高脂血症と呼ばれます。

 

チェック項目としてはこんな感じでしょうか?

 

  • BCS(ボデイコンデイションスコアが4以上)
  • コレステロール 犬で250mg/dl以上 猫で200以上
  • 中性脂肪(TG)  犬猫ともに100mg/dl以上
  • 減量用フードしか食べてないのに痩せない
  • 脂っぽいものを食べると吐いたり下痢をする
  • 普段から吐いたり下痢が多い
  • 超音波検査で胆のうに胆泥が貯留している
  • レントゲンで肝臓や脾臓が腫大している
  • 急に目が濁った。目が見えない。
  • 原因不明の全般発作、失神
  • 高齢で発生した背中側の皮膚の痒みやボツボツ、脂っぽさ

 

血液検査初見とその他の部分で総合的に「高脂血症」と判断します。

 

もう高脂血症とは言わないんだよと言うお話がありますが

 

便宜的に高脂血症と言う言葉を用いて書いていきます。

 

内分泌疾患や消化器疾患と関連している場合もあります。

 

脂質代謝を改善すること自体が有効となる疾患もあります。

 

  1. 内分泌疾患(糖尿、クッシング、甲状腺機能低下症
  2. 泌尿器系疾患(慢性腎臓病、シュウ酸カルシウム結石
  3. 胆のう肝臓膵臓系の疾患(胆のう粘液嚢腫、脂肪肝、胆汁鬱滞、慢性膵炎
  4. 皮膚系疾患(皮膚脂質、石灰沈着症、高齢犬の背側皮膚症
  5. 循環器疾患(脊髄梗塞、動脈梗塞、血栓
  6. 眼科系疾患(流涙症、ドライアイなど
 
こうみていくと、高脂血症に当てはまりそうなら
 
しっかりとした検査で他に上記の1〜6のような病気がないかどうかをチェックしたほうがいいですね。
 
詳しくは書きませんが、元々生まれつきに脂質代謝異常気質の犬種も多いです。
 
シュナウザー、ラフコリー、シェットランドシープドッグなど。
 
どちらにせよ、高脂血症はよろしくないので介入したいですよね?
 
もちろん低脂肪食というのもアリです。
 
しかしながら管理が大変です。
 
低脂肪にしているということは、ほかのバランスも崩れているので
 
たまたま健康診断で見つかった
 
症状のない微妙な高脂血症のような子にはお勧めしにくいのが事実です。
 
中性脂肪がちょいオーバー。
 
うーん?オヤツ少し控えれば治りそうじゃん?
 
のような場面が現実的には多い。
 
そういう時は

 

僕は割とこれをお勧めしてます。

 

大山院長はどうかわかりません。

 

具体的に何をするサプリなのかは次の記事に書いていきます。

 

当院ナビであれば、とても安く購入していただけるので

 

長期利用につながりやすいからです。

 

実際に僕の見た数頭の子では使用後3ヶ月ほどで

 

みなさん一様に中性脂肪が下がりました。

 

ここには生活習慣(オヤツ抜き)のようなバイアスもかかってますので

 

本当はこれを使用しなくても値が下がった可能性もあります。

 

解釈には注意が必要ですが、人でも良く使われる類のサプリなので

 

悪いもんではないと思います。

 

よかったら。

 

 

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動物ナビというサイトで当院のコードを入れていただくと

 

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動物を飼われている8割くらいの方には当てはまると思いますのでぜひご利用ください。

 

送料は一律180円なのでamazonや楽天の同商品と比較しても安いものが多いです。

 

肝心の動物病院コードですが、院内に掲示してありますので院内でご覧ください。

 

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以下は、書いてたんですが、なんかつながりが微妙で削除しようと思ったボツ原稿です。

 

残しときます笑

 

 

高脂血症とは血中コレステロールまたはトリグリセリド(中性脂肪)

 

もしくはその両方が増加した状態を言います。

 

血中リポタンパクの異常によるものです。

 

リポタンパクとは、血液を介して不溶性の中性脂肪とコレステロールを輸送する機能を持ちます。

 

犬では、カイロミクロン、超低密度リポタンパク質(VLDL)、低密度リポタンパク質(LDL)

 

高密度リポタンパク質(HDL)の四種類が血液中に認められます。

 

絶食時の高脂血症はリポタンパクの産生増加もしくは分解遅延によるものです。

 

トリグリセリド(中性脂肪)は多くが食事中に含まれ

 

吸収後に脂肪細胞に取り込まれ、エネルギー源になります。

 

コレステロールは細胞膜の主成分であり

 

ステロイドホルモン、ビタミン、胆汁酸の前駆物質です。

 

医学領域ではWHOの表現型分類に基づき分類され(カイロミクロン、VLDL,LDL,HDLのどれが多い?少ない?)

 

治療方針の決定に応用されます。

 

犬猫さんはHDLを主体とし、LDLを主体とする人の場合とは違います。

 

なので、人のやり方が完全には当てはまらないので

 

高値を示す脂質、リポタンパク組成に基づき

 

高トリグリセリド血症や高コレステロール血症を分類し治療する必要があります。

 

ワンちゃんの高脂血症は生活習慣病および高齢期疾患として

 

今後ますます増加していくことが予想されます。

 

人医学と比べて、診断基準と治療についてはちゃんとしてません。

 

特に原発性高脂血症の原因遺伝子を含む根本的な原因と

 

脂質代謝経路の解析については非常に遅れてます。

 

高脂血症の診断治療は続発性高脂血症を除外あるいは決定していくことからはじまりますが

 

原発性の場合は、特異的な診断方法はなく

 

好発犬種などを考慮して一次的な診断を行い

 

治療に対する反応などを観察して最終的に診断することになります。

 

ワンちゃんでは高コレステロール血症があっても人と異なり

 

粥状硬化症に至ることは少ないです。

 

これは犬における代謝経路が人とは少し違うからです。

 

これは案外運のいいことで、もし人と同じようにコレステロールが高くて

 

血栓ができやすくなるのであれば、多くのワンちゃんが血栓で亡くなるでしょう。