関西地区の開業医が、医療ミスで患者さんに傷害をおわせてしまいました(実話)
傷害は一生、後遺症がのこるレベル。被害者は民事訴訟をおこしました。
裁判が進むなかで、被告の医者がおこなった治療と傷害の因果関係は立証され、誰の目にも、『被告の敗訴』という結果が出るだろうと思われました。
被告は判決をさけたい、と考えたのでしょうか、お互いの弁護士をとおさず、いきなり被害者宅におしかけ、「この裁判、もうやめませんか?」ともちかけました。
「お金は、このくらいお支払したい」と金額の提示も。
「では、先生は医療ミスを認めたということですか」と被害者がたずねると
「お見舞金として出しますね。わたしの治療に落ち度はなかったけれど、傷害をお気の毒だと思うので」という返事だったそうです。
医者が「払いたい」といった金額は、じつは被害者が請求している金額より多かったそうです。
被害者は、この申し出を断りました。
被害者が訴訟をおこしたのは、医師に医療ミスをみとめ反省してもらいたかったからです。
「お見舞金」という言葉を医師は使いました。裁判をおわらせるためなら、お金を出すが、それは賠償金ではない、と言っているわけです。
【賠償金】おかした罪のつぐない。被害をあたえた相手の損害を、金銭というかたちで埋めようとするもの。
【お見舞い金】災難にあった人をなぐさめるもの。
傷害の原因をつくった張本人が「お見舞金」という言葉をつかうということは、相手の災難に関して自分は加害者ではない!!と主張しているわけですね…
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(ここから「慰安婦問題」について)
すこし前のブログに、日本がおこなった「アジア女性基金」が韓国から、まったくといっていいくらい評価されていない、ということを書きました。
アジア女性基金は、国民参加のかたちでおこなった「償い事業」です。
韓国の元慰安婦のなかには、この基金を受け入れてくれた方々もおられました。
韓国政府は、最初のほうこそアジア女性基金を評価する姿勢をみせたものの、やがて韓国NGOの強い批判に同調するようになっていきました。
そして基金をうけとった元慰安婦は、韓国側から強い圧力を受けました…
日本からの償いの気持ちを受け入れようとしたことで、かえって苦しい立場になってしまったのです。
韓国NGOが、1990年頃、日本に対して出した声明文には、「慰安婦」は強制的に連行された存在であることを認めるようにとの要求が、いちばん最初にかいてありました。
日本の償いは国家補償というかたちでなければダメだと、そういう考えが韓国を覆っていたから、アジア女性基金は否定されたのではないでしょうか。
(元慰安婦本人が、受け入れてもよいと思ったとしても、周囲の空気がそれをゆるさないという(;^_^A)
この記事の上のほうに、「お見舞金」という言葉を使い、自分の過失を認めない医師についてかきました。韓国NGOと政府は、「アジア女性基金」をこの医師のようなもの、としてあつかったのではないか…と私は想像し、この話を書いたのです。
昔、韓国元慰安婦が名乗り出て、日本で訴訟をおこしましたが、主張と請求はみとめられませんでした。
それで、実現可能な償いの事業として、アジア女性基金がスタートしたのに、韓国政府とNGOが、(元慰安婦と日本の間に入り)受けとり拒否の流れをつくったのです。
NGOって(韓国にかぎらず日本もですが)、活動のため、被害者を旗印にしながら、被害者本人の気持ちに寄り添わない時があるんですね…
アジア女性基金が韓国で評価されなかったことに、募金した日本人は、ほんとうに落胆しました。
アジア女性基金を否定し、国家補償というかたちをのぞむ、日韓基本条約では(慰安婦への賠償が)解決していないと主張、でも国際司法裁判所に提訴する気はないんですよね?
相手がわるすぎます、この問題。
やっぱりね、お育ちの良い政治家にはむずかしかった、という事だけは私にもわかりますわ…おほほほ