人のうわさも75日。ましてやTVで騒がなければ、東日本には今でも放射性物質が福一から飛散していることなど忘れてしまっているかもしれませんね。

 

この地図を見て、3.11福一の原発事故直後の放射能とお思いの方が大半と思います。

処が、実は、この地図は、現在も福一から降り注いでいる放射能の濃度を表したものなのです。

 

図の濃い緑色でぬられた地域は、年間放射線量が1ミリシーベルト(0.23μSv/h)を越える地域である。1986年のチェルノブイリ原発事故では、この範囲内の人々に移住する権利が与えられ、家や仕事や引っ越し費用、そして失った財産の補償などが行われた。

 

日本の場合、この域内には人口29万人の福島市、34万人の郡山市、さらに人口3000万人を越える東京都市圏の一部が含まれている。

 

そのため政府は、事故前は1ミリシーベルトであった成人の年間放射線許容量を、20ミリシーベルト(放射線管理区域内の従業者に適応される値)までひきあげ、これを子どもや妊婦を含む全市民に適応した。そしてこの基準値を下回る地域の住民を補償対象から外した。

日本政府は、地表に付着した放射性物質を除去すること(除染)によって汚染された地域に住民を帰還させる政策を進めている。具体的には、田畑や校庭などの表土をはぎ取り、枝葉や落ち葉を除去し、道路や建物の表面を洗浄して年間許容量である20ミリシーベルト以下まで空間線量を下げる。




しかし、この除染に関しては当初よりその効果が疑問視されている。福島県の7割は森林であり、放射性物質の多くもそこに降り注いだ。

 

しかし森林で除染されるのは住宅から20mまでの範囲に限られており、除染によって下がった線量が時間とともに戻る「リバウンド」が心配されている。
http://umaebina.com/today-fukushima-2018

 


福一は事故直後に大量に放射性物質を飛散させたが、燃料デブリへの冷却が始まった後も止むことなく、現在でも365日24時間空中に放射性物質を放出し続けている。(註)

 

(註)この飛散にはセシウムのみならず、ストロンチウムやプルトニウムなど多種多様な放射性物質を含む。

 

 

そして、2018年に放出された放射性物質の量が、前年と比べて2倍近くに増えていることをNHKが報道したように、それは減少に向かっているわけではない。

 

東電は飛散量が増えた原因について、「1号機のがれきの撤去作業や、2号機の原子炉建屋の放射線量を測る調査にともなう作業での際、放射性物質を含むちりが舞ったからではないか」と説明している。

 

※つまり、何らかの作業をちょっとしただけで、放射性物質の飛散量が2倍や3倍に増えることを意味する。

 

単純に考えて、近づけば人が数分で死ぬような放射線を出すデブリを切り出す行為は、これまでとは桁違いな規模の放射能汚染を周辺地域にもたらすのではないか。

 

例えば1957年にイギリスで起きたウィンズケール原子炉火災事故(国際原子力事象評価尺度 レベル5)、1979年にアメリカで起きたスリーマイル島原発事故(同レベル5)、1986年に旧ソ連で起きたチェルノブイリ原発事故(同レベル7)。

 

炉心損傷や炉心融解を起こしたこれらいずれの事故炉からも燃料デブリが完全に取り出されたことはない。どれも、その高すぎる放射線量が下がるまで管理されているに過ぎず、それは今後何十年続くか、正確な数字は今をもって出ていない。

 

※福一の場合、3基夫々異なる燃料デブリの最悪の状態故、100年経っても現状から良好状態になることはない。
http://umaebina.com/fukuichi-2019

 

放射能(21)

花粉放射能爆弾の脅威
2020-02-22

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12576987173.html


つまり、関東の場合、福一から北西や北風に乗り直接放射性物質が降っており、或いは、同じく北関東や福島からの北西や北風に乗った放射能花粉が100年以上舞い降り続ける。

 

尚、チェルノブイリ原発事故以降10年以上経過した時点でも、欧州の樹木の放射能濃度は年々増している。

 

同様に日本の野山の木々の放射能濃度も、年を経過するごと高くなっていく。

樹木にセシウム浸透 数万ベクレル
東京農大調査
 
2012.02.02 

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120202/dst12020214160015-n1.htm
樹木が吸収した放射性セシウムが徐々に木の内部に移ることが、東京農業大学(東京都)の調査で分かった。同大が採取した福島県南相馬市の木材の内部から1キロ当たり数千ベクレルと比較的高い放射線量が計測された。(中略)

その結果、同市原町区大原で採取したスギ1本から、外樹皮で4万2260ベクレル(註)。2011年(平成23年)に成長した部分からも5430ベクレルを検出した。原発事故前2004年(平成16年)の木の中心部に近い分からは930ベクレルだった。(以下省略)

 

(註)木が何万ベクレルも青葉若葉や花粉や果実に吸い上げている証拠である。樹木の水分や肥料を根から吸い上げる役目は幹の外樹皮である。年輪ではない。拠ってどんな大木でも、幹の途中の外樹皮を縦幅30㎝でぐるりと剥ぐと間もなく枯れる。


山々に降った放射能は、地面に垂直に浸透降下してゆく。
そして、年々、浸透深度を増し、年々、樹木の根と放射能の接触は深まる。

同時にセシウムは粘土鉱物(註)に結合するため、雨が降ろうが大半の土壌でセシウムは流出されずに蓄積している

 

(註)粘土鉱物(ねんどこうぶつ、英語: clay mineral)
普通の粘土を構成する鉱物で、主成分は層状ケイ酸塩鉱物(フィロケイ酸塩鉱物)である。最も知られている粘土は陶器の原料である。

 

https://taikoh-e.com/column/115/

 

その結合の仕組みとは、粘土鉱物にセシウムイオンが来ると、もとあったカリウムイオンが追い出され、セシウムが「吸着」される。

樹木は、カリウムと似ているセシウムを吸収し、垂直に吸い上げる。つまり、年々、樹木の放射能濃度は高くなる。

結果、樹木の花粉や果実やその落ち葉の放射能濃度は年々高まる。2011年より、2020年の方が、花粉や果実やその落ち葉の放射能濃度は高い。

 

放射能汚染状況地図 2017年 WhiteFood 

 

 

100ベクレルの放射能が舞う街 八王子
2019/06/26

https://minaseyori.blog.fc2.com/blog-entry-4220.html
低線量被ばくの場合、ディキンソン大学元教授・物理学者ジョン・ルツェルシュワブ氏曰く。
「がんが発症するまでには、20年はかかります。」

 

この東日本の現状では、放射能によるがんや病気の多発は東日本に集中する。故に、全国一律にがんや心筋梗塞を増やすために、国は放射能がれきを全国各地の駄々洩れの焼却炉で燃やさせ、同時にプルトニウム239を含む高濃度の放射能除染土を、全国の公園に、或いは道路工事用に、或いは堤防用に既にばらまいている。

 

無論、この汚染度に含む放射性物質は、風が吹けば飛んで口や鼻から肺にたどり着く。これも100年経とうが放射性物質は消えることは無い。

 

他方、放射性物質の高濃度の瓦礫焼却灰は、全セメントに混ぜられ、コンクリートとして例えば新築の家屋の玄関などに使われ、無論、鉄筋コンクリートの住宅やマンションなどの場合は、在宅している間中、放射能を浴びている。

 

放射能:壁にリスクあり
2019/03/22

https://minaseyori.blog.fc2.com/blog-entry-4148.html


マンションの屋内で1.24マイクロシーベルト/h。
だが、建築に使用するセメントや砂・石に法規制はない。
新築の鉄筋コンクリート建物が危ない。

 

被曝強制(4)

忘れじな高濃度フレコンバッグ
2020-03-21 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12583759849.html

 

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放射能:欧州(1) 

23年後でも消えぬリスク
2020-09-10

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12623803287.html

 

 

放射能:欧州(2) 

消えぬ森林放射能汚染
2020-09-29

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12628172226.html

チェルノブイリから1126km離れたドイツのザクセン州での現状

Radioactive wild boar roaming the forests of Germany
ドイツの森林を徘徊する放射性野生イノシシ