(前回記事)

心の履歴(81-1) 

待ち合わせ場所は渋谷ハチ公像

2023-07-07
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12810880583.html

 

(今回記事)
2007/01/16 著

京都に来てから二年目の昭和41年(41年前)のこと。
東京にいる同郷の、ある君との初デート。
中学二年以来、六年振りの再会。
渋谷忠犬ハチ公で待ち合わせ。

入ったのが、ほど近いビル2Fの不二家レストラン。


ペコちゃんが、したり顔で迎える。

君が注文したのがショートケーキ。

生クリームは輝く白。

真綿のような柔らかさ。
イチゴの表面はつやつやと赤く輝く。
君は小さなフォークで、その小さな一片を口に運んだ。

「おいしい!!」

とたん、表情がゆるむ君。
笑顔がますますかわいくなる君。
後光が差したように、まぶしくなる君。

そして数年後、私が不二家のショートケーキを初めて味わう日。

そうか!!

あの時の、君の舌の感触がこの感触!
あの時の、君の喜びがこの喜び!

あれから幾十年。
そして今も、あれからずっと今までも、買うのは白く赤いショートケーキ。

白い皿に乗るショートケーキを見る度に、あの時の光景があざやかによみがえる。
あのときの君が、今でもまぶしい。

 

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心の履歴(82-1) 
警官の銃弾が耳元をかすめる
!2023-07-08

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12645166790.html

 

心の履歴:20代編 目次
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12806473286.html
 

 

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