(前回記事)
心の履歴(168) 

こうして問題は解決した
2023-03-28 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12795641476.html

(今回記事)
この年(1979年)に、車を手放しました。 

ボーナス大幅カットに手当て等カット。

ただでさえ安給料。
車検代に保険料、それに毎月の駐車代。

払えるものじゃなかったです。

手放したのは27歳(1972年)に購入した日産サニー1200cc クーペGX5。5段ミッション、ツインキャブ。
この車で京都発、南は下関に四国、北は十和田湖。

全走行距離は10万キロ。但し、最初の二年間で7万キロ。
足掛け8年も乗りましたから。この頃、8年も乗りましたら、手放し価格は一万円でした。

この車、殊更思い出深いのです。
この新車が来る五日前に、新車購入で2年乗った下取りに出すサニー・エクセレント1400のドアを当てられて、相手から四万円の修理代を貰ったのです。

営業マンの好意でドアを板金せず、そのまま下取りへ。
この四万円、儲かったのが悪運の元でしょうか。

京都河原町で引っ掛けた殊更可愛い女子短大生と意気投合。休日、ドライブをする約束をしました。

新車がきて三日目がドライブの当日。
朝、喜び勇んで山科(やましな)から待ち合わせ場所の近鉄富野荘駅(城陽市)へ向かう。

宇治市内はいつもチンタラ混みますからちょっと迂回。
路地から市内のメイン道路に入ろうとしました。
相変わらず奈良方面への下り線は大渋滞。

上り線は何も車が来ませんから路地から下り線に入ろうとしました。

 



処が、それまで寸刻みで動いていた下り線がピタリと停まりましたから私は割り込めず、上り車線に停まったまま。

私の車は、バックしようにもバック出来ない。
後続車が後ろにピタリ。

信号の遙か向こうから、トロトロゆるい下り坂を降りて来る軽四。早足の人と同じ位の早さですから時速10km弱でしょうか。

窓から肘と顔を出し、見ていました。
相変わらずトロトロ近づいて来ます。

10m先では、そろそろ停まらなきゃならんのう。
5m先では、もう停まらなきゃ!

それから私、ぐっと窓から半身をせり出しました。
こりゃ、どうしたことじゃ! 

2mに接近してもスピードは落ちない!

スローモーション。

軽四は私の車の右前輪泥除けを押す。
目の前で、ゆっくりと、真っさらピカピカの私の車はへこんでいく。

何で? 何で? どうしてこうなるの? 
万事休す!

軽四運転手は30代後半の女性。
お子さん二人で亭主が市役所勤務の公務員。

車は動くので急いで引き返し、日産サニー山科営業所に車を入れて彼女の下宿先に電話。
電話に出てきた若い小母さんに事情を説明。 

これから電車で富野荘駅に向かう旨を伝える。

電車に飛び乗り、富野荘駅に降りたのが二時間遅れ。
彼女の姿は見当たらない。

再度、下宿先に電話。

下宿の小母さん、
「預かっている大事なお嬢さんをもう誘わないで下さい」

ひょっとしてと思い二時間その駅で待ちました。
乗降客の少ない駅。

何本の電車が停まったことやら。

遂に現れず。

彼女の下宿先に再度電話。

ガチャンと切られました。

トホホ!

なかなか素敵な女性でしたのに。
アクシデントでこのような事になりますと、より一層素敵な女性に思えるのです。

尚、妻と初めて会ったのは、これから数ヵ月後のことでした。念の為。

 

それにしても、もしも軽四のおばさんが私に当たってこずに無事に富野荘駅に約束時刻に行けたら、今とは全く別のシナリオが待ち受けていたかも。

人間の運命って不思議なものですね。

 

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心の履歴(170) 
娘の結婚にしょげた父親
2023-03-30 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12795874169.html

 

心の履歴30代②主任編:目次
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12751545910.html