前回記事でアーミテージ氏が指摘したように、中国も今、国内経済で大変な時を迎えている。だが、この10月の党大会で習近平の選任した「指導部」の中に、著名な経済専門家は1人もいない。台湾&尖閣諸島・沖縄侵攻体制である。

 

前回記事

NHK:5年以内に台湾で有事(アーミテージ氏)
2022-11-24 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12776073527.html

 

今や習近平の脳味噌は、歴史に毛沢東と比すべき名前を残すために、「台湾統一」⇔「武力侵攻」で満杯である。

 

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●台湾統一のためには武力行使も辞さない姿勢示す

NHK(一部抜粋)
台湾をめぐっては「『平和統一、一国二制度』の方針は両岸の統一を実現する最善の方法だ」として、香港やマカオで導入されている「一国二制度」による台湾統一の方針を改めて強調しました。

そのうえで「最大の誠意と努力で平和的な統一を堅持するが、決して武力行使を放棄せずあらゆる必要な措置をとるという選択肢を残す」と述べ、統一のためには武力行使も辞さない姿勢を示しました。(註)

 

(註)一国二制度を樹立するために、台湾に侵攻やミサイル攻撃をする必要があるということ。

加えて「祖国の完全な統一は必ず実現しなければならないし必ず実現できる」と強調しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20221016/k10013860291000.html

 

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典型的な例は、この第20回党大会で、習近平は、言うなれば単なる共産党員である何衛東(かえいとう)(65)を、大抜擢で中央政治局委員に就任させたことである。

 

本来は、先ずは中央委員候補から選ばれて中央委員へ。次段階は中央委員から選ばれて25人の中央政治局員になるのだが、今回の習近平人事では、何衛東(かえいとう)は中央委員ではなかったものゝ、中央委員を飛び越して、いきなり25人の中央政治局員に就任させた。

中国共産党の仕組み
http://kccn.konan-u.ac.jp/keizai/china/08/frame.html

恐怖のライブ「マジで台〇で戦争が起きる可能性が高い……」百田尚樹チャンネル
https://youtu.be/oX4JlfRt3cE

 

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中国共産党、新指導部24人全データ 日経
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/cpc-national-congress-2022/
何衛東(かえいとう)

1970年生れ

学歴
陸軍指揮学院、国防科学技術大学(2001年)
現ポスト(22年10月24日現在)
中央軍事委員会副主席・中央政治局員・上将(中国解放軍の最高階級)
※中央軍事委員会主席は、習近平。

 尚、同じく中共中央軍事委員会副主席には、中央政治局委員、中華人民共和国中央軍事委員会副主席の「張又侠」(ちょう ようきょう)陸軍上将がいる。今年72歳で、慣例で更なる昇進はできないはずが、閉幕したばかりの中国共産党第二十回大会で再び新しい中共中央委員のリストに残った。そして、習近平に次ぎ中国人民解放軍ナンバー2を務めることになった。

 

何衛東(かえいとう)略歴
中国人民解放軍南京軍区第31集団軍副軍長→南京軍区副参謀長→江蘇省軍区司令員→上海警備区司令員→西部戦区副司令員→東部戦区司令員


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「台湾海峡閥」の代表格
何衛東の習近平氏との直接の接点は不明だが、習氏のかつての赴任地、福建省アモイ市を拠点とする旧南京軍区第31集団軍(現・東部戦区第73集団軍)で要職を務めてきた。

 

http://www.nids.mod.go.jp/publication/chinareport/pdf/china_report_JP_web_2022_A02.pdf

 

同地域は台湾海峡と面し台湾が支配する金門島も管轄する要衝で台湾統一をめざす習氏が特に重視する地といえる

2019年には東部戦区のトップである司令員に任命された。習氏の信頼が厚い上将の1人であり、苗華(註)氏と並んで「台湾海峡閥」の代表格といえる。

 

(註)苗 華(びょうか)1955年11月生れ ( 67歳)
現職:  2017年から中国人民解放軍中央軍委政治工作部主任

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台湾進攻の構え崩さぬ軍人事
11/17(木) NEWS SOCRA

https://news.yahoo.co.jp/articles/053849b43f38500c494b2d10fadc8b82d6d15266
(一部抜粋)
 「新しい中央軍事委員会のメンバーたちは政治面で習近平に対する忠誠心で選ばれたその政治忠誠は台湾進攻計画において重要な軍事役割を発揮し向心力と決断力を確保できる」とロイター通信は指摘した。

 中国の新しいチャイナ7が発足をしてから一週間もたたないうちに、習近平はメンバー6人を率いて、中国共産党革命の聖地延安に現れた。毛沢東が住んだ洞窟式住宅や「紅旗渠(1960年代に多くの人力で作られた灌漑用水路)」などを視察した。10月28日、彼の注目すべき危ない発言が「新華社」などのマスコミによって公表された。

「社会主義は苦闘して,仕出かして、命の犠牲と交換して実現したのだ過去はそうしたが、新時代も同じだ」と公言した。
(中略)
「新時代」と言うのが習近平の時代を指すが、命の犠牲をもって何と交換させられるか?台湾統一であるか?和平ではなく、戦争を求める新時代になるか?習近平の談話に絡んで様々な憶測が出てきて、台湾海峡の緊迫性が一層増幅させた。
(中略)
 「全軍が新時代の戦略方針を貫徹し、戦闘力という唯一の標準を堅持し、全部の力を戦争に焦点に当て、すべての仕事は戦争に備えて努力をする。戦争に勝つ能力を高めて、国家の主権、安全、発展利益を断固として護ろう」と習近平の発言は大々的に報道された。(以上で抜粋終り)

 

 

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(参考)

中国共産党の組織

NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/special/international_news_navi/articles/qa/2022/05/25/21272.html
およそ9500万人の党員(2021年6月時点)がいるとされています。中国は、人口およそ14億ですから、およそ15人に1人が党員という計算です。

この巨大組織で、党の方針を決めるのは「党中央」と呼ばれる「中央委員会」です。政府や軍、国有企業の幹部など、およそ200人のメンバーで構成され、1年に1度は集まって重要方針などを決定します。

この中央委員から選ばれた25人が、党の指導部である「政治局委員」、さらによりすぐられたトップ7人が、最高指導部の「政治局常務委員」で日常的に重要政策を決定しています。

最高指導部の政治局常務委員には序列があり、1位が習近平国家主席、2位が李克強首相です。

欧米や日本では重要閣僚である外相の王毅氏は、中国共産党ではトップ25人の「政治局委員」ではなく、トップ200人にあたる「中央委員」の1人です。

 

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日本危機(35) 憲法九条改正前にしなければならないこと
2022-06-20 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12748362891.html
国際連合憲章「敵国条項」