前回に引き続き、1946年著のホイットニー文書の後半です。
前回でも、今回でも、私達が知らされている戦前戦中の、そして終戦直後の昭和天皇の実態は、ホイットニー文書によると全く違っていたということです。
つまり、これまで公表してきた戦前、戦中、戦後の歴史は、事実ではなく、特に、昭和天皇に関することは、捏造であったことを物語っています。
(前回器記事)
皇室(6) GHQが定めた象徴天皇とは
2020-06-14
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12604271052.html
(前回に続き)
I said that we Americans believed that Allied objectives for Japan were in the best interests of the Japanese as well as the world at large and we looked forward to the development of a democratic and economically sound Japan which would respect the rights of other nations and become a cooperative member of the commonwealth of nations.
私ホイットニーは次の通り言いました。
私たちアメリカ人は、全世界だけでなく日本のための連合国の目的は日本人の最善の利益であると信じていた。
そして、民主的で経済的に健全で、他の国の権利を尊重し、国際連邦の協力的なメンバーになる日本の発展を楽しみにしていた。
In response to an inquiry in regard to reparations, I said that General MacArthur is extremely anxious to have this question settled as soon as possible so that the Japanese industrialists could get down to work and produce goods needed for the purpose of paying for imports of food and for consumption in this country. I said that the General and his staff were doing everything they could to hasten the achievement of economic stability in Japan and I added some remarks in regard to the industry and thrift of the Japanese people and the need that they exert their best efforts for improvement of the economic situation.
賠償に関する問い合わせに対し、マッカーサー将軍はこの質問をできるだけ早く解決することを非常に切望していると私は言った。
そして日本の産業家が仕事に取り掛かり、この国での食品の輸入と消費用に支払うために必要な商品を生産できるように。
将軍と彼のスタッフは日本で経済の安定の達成を早めるため、できる限りのことをしていたと言った。
また、日本人の産業と節約、そして経済状況の改善に向けて最善を尽くす必要性について、いくつかの発言を加えた。
He said the Emperor appreciated very much the American attitude taken in the Allied Council, and felt that it had a stabilizing effect. But he was nowconsiderably worried over the labor situation in this country and hoped that the coal strike in the United States would be settled soon because the Japanese laborers, in their imitative way and in their selfish seeking of their rights without regard to their obligations, were being adversely affected by the American coal strike.
彼は、天皇は連合国議会で採られたアメリカの態度を非常に高く評価し、それが安定化効果を持っていると感じたと述べた。
しかし、天皇は現在この国の労働事情をかなり心配しており、米国での石炭ストライキがすぐに解決することを望んでいた。
その理由は、日本の労働者は、米国の石炭ストライキを真似る方法で、そして彼らの義務に関係なく彼らの権利の彼らの利己的な追求において、アメリカの石炭ストライキによって悪影響を受けていたから。
He said the Emperor had remarked to him several times that the name given his reign--Showa or Enlightened Peace--now seemed to be a cynical one but that he wished to retain that designation and hoped that he would live long enough to insure that it would indeed be a reign of "Splendid Peace".
天皇は、数度、自分の治世に与えられた名前 ― 昭和、啓発された平和 ― も今となっては皮肉なように思えるが、自分はその名称を保持することを望み、真に「煌(きらめ)く平和」の治世となるのを確実にするまでは、生き長らえたいと切に願っている、 と彼に何度か述べたと彼は言った
He said that the Emperor was distressed over the loss by Admiral Suzuki, whom he had named to head the Cabinet to prepare for the surrender, of not only his Naval pension, which was understandable, but also his pension as a civil official. He had been Lord Chamberlain to the Emperor for a number of years, had done his job well in laying preparations for the surrender and, while his rank as Admiral and wartime status as Prime Minister naturally subjected him to purge, he was not prevented from receiving his pension due him from his position in the Imperial Household. The Emperor was perturbed not only for the sake of Admiral Suzuki personally but also because such deprivations, which were not understood by the Japanese, created anti-American feelings which were not in the interests of the Occupation or of Japan itself.
彼は言った。
天皇は、降伏に備えての内閣を率いるために、天皇が指名した鈴木海軍将官が、敗北により、彼の海軍年金を失うことは理解できるが、それのみならず、彼の公務員としての年金をも失うことに悩んでいた。
鈴木海軍将官は何年もの間天皇の侍従長であり、降伏の準備を整える上での仕事をうまくこなしていた。
そして、海軍将官としての地位と首相としての戦時中の地位により、当然彼は追放されたが、皇室の彼の立場からは、彼の当然受け取るべき年金受給を阻止されなかった。
The Emperor was perturbed not only for the sake of Admiral Suzuki personally but also because such deprivations, which were not understood by the Japanese, created anti-American feelings which were not in the interests of the Occupation or of Japan itself.
天皇は鈴木提督のために個人的に混乱しただけでなく、日本人が理解していなかったそのような年金剥奪が、占領や日本自身の利益に反する反米感情を生み出したためでもあった。
以上
いかがでしたか、機密文書解除されたホイットニー文書。
これまでの私達の教わったこととは。
「日本国天皇はこの私であります。戦争に関する一切の責任はこの私にあります。私の命においてすべてが行なわれた限り、日本にはただ一人の戦犯もおりません。絞首刑はもちろんのこと、いかなる極刑に処されても、いつでも応ずるだけの覚悟があります」
処が、ホイットニー文書によると全く逆であった。
自らの長期存命を望むと何度も言っていた昭和天皇。
この文書でも天皇のマッカーサー将軍への要望には国民の生命や健康などは皆無である。
日本の労働者は、米国の石炭ストライキを真似る方法でストライキを起こし、その糾弾先が戦争責任の昭和天皇に及ぶのを防ぎたいと申す一方、何年もの間、天皇の侍従長であった鈴木提督の年金剥奪に混乱していた。国民のことなどは眼中にない。
この文書の裏付けを後日記事にしたいと思います。
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皇室(8)
機密文書:昭和天皇は自己保身
2020-06-26
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12607022950.html
天皇(9)
昭和天皇が戦争を望んだ理由
2021-04-13
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12668107949.html
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