↓ ↓
◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆
一緒に部屋に入った三森と2人で必死にトシを宥めた
肩に顔を埋めて泣く親友に
あの時はマジで
トシが死んでしまう
そう思った
助け舟を求める視線を送るが
帰ってきた言葉はやはり
この場に於いて、最も
聞きたくない言葉だった
うーん、コレは..言っても良いのかなぁ
「トシは水都はんの事が好きだったんだよ」
..ああ..おい止めてくれ..
俺はお前が中学の時に好きだった
女子を知ってる
高校入学と同時に
告られてたことを知ってる
お前の彼女だった女とも
話したことある
それなのに
鬱病で
今にも死にそうな時に
1番嫌なカミングアウトしやがって
※ ※ ※
あの頃の自分は同性からの性被害が多く、
男からのカミングアウトに
結構なトラウマがあった
同性に告白されると嫌悪感しかなく
極端に「気持ち悪い」と拒絶する傾向が強かった
※ ※ ※
今夜を乗り切る事も
出来そうにないやつ相手に
..断るのか
逃げ場のない状況と心境で
とんでもない告白をしてきた親友
終始私に抱きついた格好で
三森に代弁させる姿にも
正直..
情けないと思った
親友に対し、自分は今
失望の一歩手前にいる
トシは私の性格を
よく解っていたから
私がトシに甘いのも知っていた
だから
こういう状況なのか?とも考えた
「保身」と「親友」の命
あの状況で、俺に選べる
正しい選択肢
って何だったのだろう??
◇◆◇◆ ◇◆◇◆ ◇◆◇◆