今だから話せる、親友との決別..①鬱病 | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

懐かしい曲がかかった

高校の時の親友の着信音

サスケの青いベンチ

Cメールの着信音は
以心伝心だった


先日
Tik Tokで高校生男子が2人
綺麗なハモリを披露していた

それで、嫌でも思い出したのが

  親友との別れ



親友とは


小3からの付き合いで

私が引っ越しを繰り返しても

切れることのない

友情を示してくれる


掛け替えのないだった



あいつがあんな事さえ
言い出さなければ、

私があんな愚かな選択を

しなければ、


我々は今も

「親友」

でいられただろうか?






農家の四男で

日焼けした浅黒い肌に

無骨な筋肉


大胆そうな見た目に反して

中身繊細な親友は

棚橋弘至似で、あだ名は『トシ』


かたや


陰陽師の屋敷に生まれた

穀潰しで


見た目に反して

繊細さなど持ち合わせが無く

脳筋パワータイプの私



トシは少し臆病で

日和見主義

精神的に弱い所もあったが

根は優しく、ノリの良い奴だった


高校になって

身長、体格で私を追い越すまでは

活発な私の後を

追い掛けて歩くタイプだった




そんなトシに異変が起きたのは

高3の中頃


ソレは私の目にも明らかで


卒業し、就職したあたりから

決定的に歯車がった


    

私は実家の仕事柄、引っ越し魔で

高校の時に

途中から学校を移した


高校1.5年あたりだった



だから


それ以降の親友の友人関係の歪み

私は修復してやれなかった



その結果が、後に

最悪の結末を齎した






再会した時には鬱病に



少しクセの強い友人と

連むようになっていたトシは

付き合っていた女関係も

アクが強かった


引っ越す前まで通っていた

高校の同級生に話を聞くと

なんでも

警察沙汰になるような

バカ女と付き合い

別れさせるのに苦労したんだとか


トシは優しい奴だったから

なかなか関係を清算できなかった



当時、私の所にも

度々電話やメールがあり

その度に
何度も相談や説得に応じた

同級生たちから
「会ってやれ」 「来てくれ」
と言われ

京都から和歌山まで

2時間かけて駆けつけた事もあった



そして、

その何度目かの夜..






狭いアパートの一室で蹲る
親友の姿を見た時は


ショックだった



海陸勤めで逞しい、ガタイのいい男が
泣きじゃくって蹲り

荒れた部屋の中

私の姿を見つけて
縋りつくように
抱き締めてくる様には...

もう、言葉が出なかった