意外な結末..① | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

意外な結末だった。


実は、あれから数日後。

白侶は孝姫と【契約】した。

合理主義同士の、利害関係一致による【契約】。

白侶は私の魂があと二回の転生で消滅すると思い、『最期の瞬間だけは自分と共に』と、自ら心中相手を買って出た。

『この役だけは、誰にも譲らない』と。


ところが───

一縷の迷いなく「死」に直進せん白侶の前に、意外な事実が告げられた。




この人の魂は
消滅しないわ

それは予想外の、というか予想すらしていなかった事実だった。


妻が言う。

『子供』の生命力ってスゴいのよー!!

水都だって、もう昔の水都じゃない♪
私と出逢って、子供達と暮らして、
親になって・・・

魂の癒しを徐々に実感したはずよ♪


私の魂は今世、子供達と過ごすうちに癒され、魂の亀裂や欠損は、今後も大事ない程度に修復されているという。

それについては実際、身に覚えがあるし実感もある。

だから、修復されたと言われたら、確かに修復されたのだろう。

時にはぶつかり、喧嘩もすれば、叱りもする。
あれが食べたいこれが食べたいとワガママを言い、言ったかと思えば「はい、どーぞ!」と可愛い姿を見せてくれる。

私に入っていた亀裂や欠けを修復し、元通りに再構築してくれたのは、妻の言うとおり、『子供』の存在だ。


『子』の癒しというのは計り知れない。

親は育てるだけでも、子は親に、それ以上のものをくれる。




・・・・・・・と、いう訳で・・・・・


今後も私の魂は消滅しないようだ、


それどころか───未浄化だった私の前世は、今世で全て浄化された。

次に転生する時は、おそらく私は本当の意味でフリーだろう。



で、・・・どう・・する?


そうですね・・・

では、こうしましょう..



それは、本当に意外な結末だった。