腐女子の妻に聞いた「キスの意味」が怖かった件.. | 比翼連理 ~執事の愛が重い件~

比翼連理 ~執事の愛が重い件~

当ブログは、年の差11歳の主従が送る日常の風景。ネグレクトの母から赤子の私を引き取り育ててくれた付き人の白侶(ハクロ)は、その美貌と優雅さで見る者を虜にする外面の良い悪魔。そんな彼のドス黒い“本性”を主人ならではの目線で書き綴るノンフィクションです。

※タブレット推奨※



妻の孝姫を連れて教会に行くと、いつも、良いところで邪魔が入る。



『愛しています』

と囁いたのは、私ではない。


振り向くと、そこには見慣れた胸板が。
近付かれると、身長差で胸部しか見えなくなるのはドイツ人の神父様。
厳かに私の手を取った彼は、後ろから現れて、颯爽と見せ場を奪って行った。


毎回、何が楽しいのか───
『私は幸せです』『こんにちは』と呟いてはキスの嵐。

孝姫がいても、お構いなしだ。

面倒くさいからって放置すると、もうコレ止まんない。

嵐が過ぎ去るのを釈然とせず待っていると、今度は次なる嵐がやって来る。


───右には
───左には小姓。

神父が右手の甲にキスを落とせば、小姓は静かに左手首に口付ける。


・・・・・呆れて、物も言えない俺・・・


《沈黙は「OK」のサイン》とは、誰の言葉だったろう?


折角の夫婦の一時を邪魔されて、不機嫌、
口も聞かなくなった私の態度を、

己に都合よく取る鬼神”コンビ

身長、体格からして規格が違うこの二人に挟まれると、
私などは高校生に見える。

自分はそんなに細いとも思えないが、
彼らに比べたら、確かに「華奢」な方かもな。

正直、

セバスチャンにも白侶にも、
逆らって勝てる気がしない。


細い腰、細い首←(だってアジア系だし)
華奢な身体に薄い胸板←(食生活が違うのさ)
日本人が持って生まれたスペックが、彼らの前では「子供」同然に感じる。
(・・・よって、俺が薄い訳じゃない・・・)
 
 
 
ハグをしても良いですか?
駄目です..

ミナトを愛しています
容認出来ません..

一緒にお出掛けしましょう!
一人で行きなさい..

・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・


二人で行って来いよッ!!!

本日も、絶賛通常運転な“鬼神”コンビ

あぁうるせー。




『ねぇえ?』

それまで、気色の悪い茶番に本気で大喜びしていた孝姫が口を開いた。


『妻の私が「水都に抱き付く事」を許してあげる』

かと思ったら、
とんでもない事を口走る。

『その代わり、』


妻の出した条件は、写真を撮らせること。

BL大っ好きな
腐りきった僕のお嫁さんは、
夫をダシに、
一人美味しい思いをしたいらしい。


・・・・・最近、妻のおかずフォルダが2000枚を突破したそうだ。


私の写真が殆どなのは嬉しいが、
どういう時の写真かは・・・

怖くて聞けない。