アンチョビ(塩漬けイワシ)というものは
なんと紀元前8世紀ごろに開花した古代ギリシャ時代から作られているそうな
刺身用に買った塩漬けしたイワシが数ヶ月たっても見かけがかわらない。
どうしてなんだろう。
古代ギリシアの人はすごいものを生み出したものですね
本日ご紹介します千秋先輩の呪文料理はアンチョビです。
元ネタは番外編、真鯛のポワレのソースとして登場しています。
千秋先輩はソースに使うをアンチョビを自作しているということで
実際に作ってみました。
アンチョビ作りは今年で2年目です。
保存がききますし、よくお休みの日のお昼時など
あー料理作るのメンドクサイという時、
パスタの隠し味的な調味料として登場します。
というタイトルで作り方を書いたものの途中までしか紹介していませんでした。
ざっと作り方だけ書いときます。
① イワシの鱗をとり手開きで頭と内臓をとり、イワシの重さを量ります。
② ①のイワシをの水気をペーパータオルでふきとり、2、30%の塩で漬け込む。
容器の下に塩をしき、その上にイワシを並べ、塩が交互に重ねていきます。
水気をペーパータオルできり3~40%の塩で漬け込みます。
私は一緒にハーブ類(ローズマリーとローレル)もいれています。
③ 空気にふれないようにラップをかけ、タッパーの蓋をし冷蔵庫で熟成させます。
2ヶ月ほど熟成させれば、オイル漬することができますが
今年は6ヶ月熟成させました。
1年熟成させている方もいて、本当においしいものを作るためには
時間というものがかかりますね。
(↑というと聞こえはいいが、冷蔵庫にいれたまま忙しさにかまけて
見なかったことにしいた^^)
イワシからあがてくる水分は魚醤(ナンプラー)です。
すぐに使ってしまって写真撮りませんでしたが
捨てずにとっておくと、いろいろ使えて便利です。
あとは簡単
④ 軽く水洗いしペーパータオルで水気をふいた③のイワシを
清潔な瓶にいれてオリーブオイルをいれ、1~2ヶ月たったら完成です。
写真の瓶で50匹のマイワシが漬け込んであります。
缶詰のアンチョビはもっと細長く調べてみたら、カタクチイワシを使ってまいました。
スーパーになかったためマイワシを使ってます。
次回作るときはカタクチイワシで作ってみようかな。
オイル漬けをしなくてはと思いつつ、放置されていた塩漬けアンチョビ
おそるおそる引き出してみるとまろやかな香りが漂い
どうして腐ったりしないのだろうと不思議でなりませんでした。
アンチョビの原型は古代ローマのガルムとよばれる魚醤だという説もあるよです。
その発祥も発祥古代ギリシアのガロス(garos)、ガーロン(gáron、γάρον)を
語源としてますので、ギリシアというお国はあなどれません。
古代ギリシアは「のだめカンタービレ」にも登場します
16巻マルレオーケストラのパート練習の際、団員に説教するコンマスの話を
こっそり覗いていたのだめが、その様子を千秋に伝えます。
以下コンマスのセリフです。
アンサンブルの真髄はハーモニー。ようするに『調和』だ。
この調和は古代ギリシャはの時代『ハルモニー』と呼ばれ、
キリスト教社会になったとき
『神の作りたもうた世界は素晴らしい調和によって創造されている』
『その調和の根本原理は数の関係によって成り立つ』
それを探究することによって調和の謎が解明でき
神の世界をより詳しく知る手がかりを得られると考えた−。
音楽の本質は『調和』にあるのだ。
それを表現するのが真の『音楽家』なんだ。
おまえらももっとちゃんと探究しろ!
のだめちゃんは、「なんだか、宇宙な話ですよねぇ」と呟き
それを受け千秋はこう答えます。
(千秋) 宇宙か… 1500年くらいまえは
神の作った世界の調和を知るための学問が、
天文学、幾何学、数論、音楽だったんだ。
(のだめ)幾何学……数論……それと音楽!?
(千秋)本来、音楽(ムジカ)とは、調和の根本原理そのものを指していて、理論的に調和の真理を研究することが「音楽」だった。
中世では、その音楽理論を熟知して、
「理性の力によって作品全体に対し入念に音楽を判断できる人」を
「ムジクス(音楽家)」といってただ音を歌ったり演奏したりする人を「カントル(歌い手)」といった。
(のだめ)カントル……?
(千秋) 「カンタービレ」の語源だよ。
(のだめ)へぇー
(千秋独白)
森羅万象、宇宙の魂……
気が遠くなっていい-----
オレなんか、まだまだ小さいことくらいわかってる。
でも、だからこそ、ひとつ、ひとつ
ここではじめて、この漫画のタイトルである「カンタービレ」ついて語られる
大変重要な場面です。
夜空見ながら音楽は宇宙だねぇと言ってる二人をみて
私はこの場面を思い浮かべました。
こちらは映画「不滅の恋/ベートーヴェン」での第九が初演されたときの一場面です。
聴力を失い指揮をすることが出来なくなったベートーヴェンが舞台に立ち
そこで回想するんですね。
若き日のベートヴェンが池に身を浮かべ、水面に映った満天の星に包まれ、
ハーモニーの語源がギリシア哲学の「ハルモニー」から
きていること知ってみるとなかなか上手い演出だなぁと思います。
のだめカンタービレでは第九は登場していないのですが
前回ご紹介した父、千秋雅之が第九と同時期に作曲された
第32番のピアノソナタを演奏しています。
32番のピアノソナタはベートーヴェンが作曲した最後のピアノソナタで
言わば彼の音楽の集大成。
これから紹介する予定の31番のソナタのときも感じたのですが
始めの頃の「月光」や「悲愴」よりももっとこう宗教的で、
泣いたり、悲しんだり、これでいいのかと迷いいったりきたり漂いながら
最後は広い広い宇宙の星空の中に還っていくような
偉大な楽聖から私たち人類へ贈られた遺産のような音楽だよな
こんなことを感じました。
そうそう、よっしーさん
よっしー家での定番メニューのアンチョビとキャベツのパスタ
私も作ってみました。
これいいですね
簡単につくれるし、とてもおいしかったです
壮大な音楽論のお話のあとは
いつものお料理
古代ギリシアや古代ローマを思い浮かべながら
アンチョビ料理食べるのまたオツなものです。