百人一首の3番目の歌
「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む」
これは柿本人麻呂↓が作ったものです。
みなさま、高校生の頃、習ったのではないでしょうか?
「あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の」のあたりに高度の技術が感じられ、
当代一流の宮廷歌人の風格がみなぎってます。
さて、そんな人麻呂の歌は万葉集にも94首もの掲載されています。
その中にこんな一首があります。
「我(あが)が後に 生まれる人は 我(あ)がごとく
恋する道に あひこすなゆめ」
拙訳「私よりも後に生まれてくる人に言いますね。あなたたちは私みたいに
恋する道に ゆめゆめ あうのではないよ(恋するんじゃないよ)」
飛鳥時代の宮廷歌人は後世の私たちに(というか自分より後に生まれた人全員に)
「恋なんてするものじゃないよ」と言い残しています。
これが千年の時の向こうから届いた人麻呂からの伝言です。
重いですね!
さて、それでは人麻呂はどんな恋をしたのでしょうか?
恋多き人生らしかったのですが、こんな歌を残しています。
「愛し(うるわし)と 我(あ)が思ふ妹は はやも死なぬか
生けりとも 我に寄るべしと 人の言はなくに」
おい! と言いたい内容です。こんな意味でしょうか?
拙訳「愛しいと 私が思っているあの女性なんて 早く死んでしまえ
生きていたって 私のことを好きになりそうだ、なんて
誰も言ってくれないんだから」
子供? 本気で言っているわけではないでしょうが、
大人の言葉ではないですね。まあ、ふざけているんでしょうけど、
一方では「大好き、大好き」と言っている歌(もちろん別の人に)もあります。
昔はほかにやることもなかったでしょうし、たくさん恋をしたのでしょう。
うらやましいような、面倒くさいような、という感じです。
万葉集にはこんなふざけた歌もあり、とても面白いです。
タイムカプセルみたいな万葉集です。









