4月から1年間、地元の市民講座で「万葉集-後編-」を受講することにしました。
古典は昔から大好きですが、「万葉集」に特別な興味があるわけではありませんでした。
たまたま、今年の市民講座が「万葉集-後編-」だったからに過ぎません。
できたら、「源氏物語」とか「平家物語」とかの原文講読がよかったのですが、
これしかなかったのです。
同じ古典でも今現在読んでいる「蜻蛉日記」は解説を読みながらでしたら
原文で読んでいくことはできます。
もちろん、現代の小説よりはずっとペースは遅いですが、
やってやれないことはないです。
ですが、「万葉集」とか「百人一首」とか「古今和歌集」とか
「歌」は表面の意味はわかっても、
その奥にあるものはひとりではなかなか理解しにくいです。
解説を読んでも「ふ~ん」で終わってしまいがちです。
ですので、授業を受けるにあたって、
YouTubeや図書館のDVDで前もって勉強いたしました。
そして、生まれて初めていろいろわかりました!
万葉集はいい!
まだ、万葉集の扉に手を触れたばかりの状態で
ほぼ何もわかっていないのですが、
心からそう思っています。
万葉集ってただの和歌集ではないのです。
日本の歴史が編まれています。
しかも、日本が唐の影響から離れ、
「日本」と言うものを形成していくその過程が描かれています。
唐の臣下もどきであることを止め、独自の「元号」である「大化」を作った時代。
今、日本が正式には西暦を使っていないから面倒臭い、と思ってしまう人もいるそうですが、
元号はまさに日本のプライドです。
元号設定にどれほど万葉の人々は心血を注いだのでしょう。
ですから、今「令和」と言う年号が万葉集からとったものであると
万葉の人々が知ったらどれほど嬉しく思うことでしょう。
手放したら絶対だめです。
また、天皇が日本を本当の意味で治めていく激動の時代でもあります。
まさに誇り高き日本の黎明期。
そんなことも「万葉集」を通してわかります。
同時に、当時の人々が今の私たちと同じように恋をしたり、
家族を思ったり、自然に心打たれたり…。
1000年以上前から日本人は日本人でした。
美しい心を持っていました。
そんなことがわかり、日本はなんてすごい国なのだろう、
自分が日本人であるということは、なんて誇らしいことなのだろう、と
思わざるを得ません。
「万葉集」は学校教育で必修にすべきだ! なんて思ってしまいました。