「お声掛けは控えさせていただいております」 | Minahei

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ライター戸塚美奈のブログです。

昨日のこと。仕事をしてたらアッという間に真っ暗になってしまい、あわてて買い物に行きました。

行先はちょっと先の肉屋魚屋八百屋が集まったミニ商店街。3日分の肉を肉屋で買ったあと、野菜も少し買っておかないとと、八百屋のほうに目をやると、レジのとこで、おばさんとおじさんが、二人して、ワタシのほうをじっと見てるではないですか。

今日は他のお客は見当たらない。

店先のかごをとって、買おうと思っていた玉ねぎをとろうとすると、

「安いでしょ、 玉ねぎ」

そうかなぁ。でもそうですねぇと言いながらとりあえずかごへ。

あと、小松菜も買おうと青菜のほうを探していると、ワタシの視線の先をとらえて、

「青菜も、安いでしょ、お買い得ですよ。あ、小松菜ね、おすすめですよ」

バナナを見てると、

「あ、バナナも安いよ、それで100円だからね」

う~ん、なんかさっきから、ワタシのことずっと見てる? 

おじさんもおばさんも、レジに並んで立って、ふたりでじっとワタシが何を買おうとしてるのか凝視してるんですぅ!


支払いすませると、

「重いから、気を付けてね」

なんて言ってくれて。まぁほんとに気のいいおじさんなんだけど、なんだかなぁ。


小松菜も、ほんとはイキのいいの選びたかったのに、最初に手にとったの買っちゃったし。

買い物終わってから、あっ、真っ黒の値下げ品あったんだ、そっちのがよかった、なんて気づいたし。

にんじん買おうと思ってたのに、忘れてしまったし。

なんだか落ち着かなくて、自分のしたい買い物がぜんぜんできなかったのよ。


ま、ワタシが気楽に話しかけて、もっといい雰囲気作れたらよかったんだろうけど。ワタシのほうが話し出すのを待ってたのかナ?


でも、帰り道、しみじみ思ってしまいました。

ああやって、じーっと見ていて、視線まで追って、「これ、いいよ!」って先取りするのって、ワタシが今まで子どもたちにやってたことじゃん!!! って。


あっ、次男が〇○に興味持ってる、じゃぁそれに関する本をすすめよう、とか。

よかれと思ってやっていたけど、

先取りされるのって、まったくもって「やる気をそがれちまう」ことだったんだ。


ああ、気づくのが遅すぎます。


どっかの店みたいに、「お声掛けは控えさせております」というふうにしたほうがいいのかもね。